ありがとう。
あなたの音楽で愉しい時間を過ごしています。
ありがとう。
私が初めてChick Coreaの 「Return to Forever」を聴いたのは
京都河原町三条の六曜社の大きなスピーカーからでした。
友人数人と酔い覚ましのcoffeeを飲みながらの時間。
今でも忘れることのない時間。
すぐにLPレコードを購入し、
擦り切れるくらい
何度も聴いた「Return to Forever」
今でも大切に当時のlpレコードを持っています。
今でも当時の友人たちとの繋がりはあります。
時々、過去を振り返り、
「Return to Forever」を聴きます。
生きるエネルギーを充填します。
ありがとうChick Corea
安らかに
至福の時間をいただきました。
すぎやまこういちさん、ありがとう。
すばらしい演奏をしてくれたセンチュリーオーケストラのみなさんありがとう。
★ドラゴンクエストスペシャルコンサート
交響組曲「ドラゴンクエストⅤ」天空の花嫁
管弦楽:日本センチュリー交響楽団
指揮:渡邉一正
お話:すぎやまこういち
会場:ロームシアター京都メインホール
すぎやまさんのお話が素敵でした。
気持ちの綺麗な方なんだと改めて思う。
センチュリーのみなさん、しっかり演奏してる。
澄んだ音の響き。
確かなハーモニー。
的確なリズム。
ゲーム音楽らしい響きが心地よい。
アンコールのラストは
もちろん、すぎやまさんが指揮する《冒険の旅》。
ご高齢のすぎやまさんはちょっと興奮ぎみのタクトだった。
しかし、
会場の興奮がマックスに達した瞬間だった。
隣の可愛い娘さんは泣いてたもん。
僕達の席は6列目のど真ん中。
最高のポイントで聴かせていただいた。
すぎやまさんの世界!
いやぁ〜〜。
楽しいひと時。
希望に満ち溢れた時間でした。
★フライブルク・バロック・オーケストラ
京都コンサートホール
●フライブルク・バロック・オーケストラ
ペトラ・ミューレヤンス(ヴァイオリン、音楽監督)
ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ(ヴァイオリン、音楽監督)
曲目:J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲
第1番ヘ長調BWV1046
第6番変ロ長調BWV1051
第2番ヘ長調BWV1047
第3番ト長調BWV1048
第5番ニ長調BWV1050
第4番ト長調BWV1049
古楽器の生オーケストラは初めての経験でしたので、
はじまりは音色、響きに多少の戸惑いを持ちました。
ひょっとした今日は?と思ったのですが、
耳に馴染み始めてからは一気にセカイがとろけ、華やぎました。
典雅で華やかでこんなにも幸せなBACHを聴いたことがない。
眼を閉じながら聴いていると、
《ひょっとしたらこの世でない世界へ行っちゃいそう、あぶない!》
と必死な想いをいだいたくらいです。
演奏者の真摯な想いと情熱の伝わる音楽。
BACHって、こんなにも細やかで優しい音楽だったのか。
演奏終了後、ホール出口ででCDを買いました。
帰りの車の中で聴く、、家のステレオシステムで繰り返し聴く。
もちろん、全く別物の音楽として聴こえましたが、
演奏者の姿を思い出しながら、、、
年の初めは、《ニューイヤーコンサート》
今年のテーマは《平和》。
ホールには紅い薔薇が飾られていました。
2009年以来のダニエル・バレンボイム指揮。(この年も聴いていました)
今回、特に印象に残ったのは
ヨハン・シュトラウス2世:「エジプト行進曲」op.335
演奏者が歌うのは珍しい。
「ラデツキー行進曲」の時、
ダニエル・バレンボイムさんは、演奏者全員と握手して回っていました。
狭い舞台で大変なパフーマンス。
微笑ましいスタイルでした。
●ウィーン・フィル 2014年ニューイヤーコンサート
指揮:ダニエル・バレンボイム
演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
会場:ウィーン楽友協会黄金ホール
エドゥアルト・シュトラウス:オペレッタ『美しきエレーヌ』によるカドリーユ〉op.14
ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ「平和の?櫚」op.207
ヨハン・シュトラウス1世:「カロリーネ・ギャロップ」op.21a
ヨハン・シュトラウス2世:「エジプト行進曲」op.335
ヨハン・シュトラウス2世:ワルツ「もろびと手をとり」op.443
ヨハン・シュトラウス2世:ポルカ・シュネル 「恋と踊りに夢中」op.393
― 休 憩 ―
ヨハン・シュトラウス2世:オペレッタ『くるまば草』序曲
ヨハン・シュトラウス2世:ギャロップ「ことこと回れ」op.466
ヨハン・シュトラウス2世:ワルツ「ウィーンの森の物語」op.325
ヨーゼフ・ヘルメスベルガー2世:ポルカ・フランセーズ「大好きな人」op.1
ヨーゼフ・シュトラウス: ポルカ・シュネル「花束」op.188
リヒャルト・シュトラウス:オペラ『カプリッチョ』から間奏曲 「月光の音楽」
ヨーゼフ・ランナー:ワルツ「ロマンティックな人びと」op.167
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・マズルカ「からかい」op.262
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・シュネル「害のないいたずら」op.98
レオ・ドリーブ:バレエ『シルヴィア』から「ピチカーティ・ポルカ」
ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ「ディナミーデン」op.173
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・シュネル「憂いもなく」op.271
― アンコール ―
ヨーゼフ・シュトラウ:ポルカ・シュネル 「カリエール(馬の疾走)」op.200
ヨハン・シュトラウス2世:「美しく青きドナウ」op.314
ヨハン・シュトラウス1世:「ラデツキー行進曲」op.228
★チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
京都コンサートホール 大ホール
2013/10/27/(日)14:00開演
指揮:イルジー・ビエロフラーヴェク(首席指揮者)
チェロ:ナレク・アフナジャリャン
曲目
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調op.104
ブラームス:交響曲第1番ハ短調op.68
チェコ・フィルとドヴォルザーク。
これは《起伏ある美しい旋律が楽しめそうだ》、
《ひょっとしたら心地よく落ちるかもしれない》
と妙な期待をしていった。
が、《ここまで押し寄せる音楽を体験するとは!》、
予想外の感激であり、
迂闊にも、《純粋に音楽だけでちょっとうるうる》とさせられた。
落ちるどころか、激しく揺さぶられた。
・1部の《ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調op.104》
若きチェロリストのナレク・アフナジャリャンに魅了された。
余裕の弾き具合で音楽にゆとりを与えてくれる。
そして何より、あの演奏スタイルは、眼も楽しませてくれる。
チェロリストはあんなにも激しく手を振り、首を振るものか。
まるで道化師のよう。
アンコール曲《ソリマ/ラメンタシオ》の切々感が沁みた。
歌うんだからびっくりである。
つい身を乗り出した。
(来年、京都での彼のソロコンサート決定!)
・ブラームス:交響曲第1番ハ短調op.68
指揮者イルジー・ビエロフラーヴェクは完全に支配している。
《一糸乱れぬ》とはこういうことだろうかと想いながら聴く。
音楽は遠ざかるように、近づくように、
80人ほど楽団員はタクトに従って小さく大きく揺れ続けた。
聴きながら、観ながら、僕の体もハートも揺れた。
感極まるものを与えられた感じでした。
アンコール曲がにくい。
《ハンガリー舞曲》、《売られた花嫁》と弦楽器の楽しさをたっぷり。
そして、3曲めは《ふるさと》。
★トゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団
指揮:トゥガン・ソヒエフ
京都コンサートホール
ベルリオーズ: 序曲「ローマの謝肉祭」 op.9
サン=サーンス: ヴァイオリン協奏曲第3番 ロ短調 op.61 (ヴァイオリン:諏訪内 晶子)
***
ストラヴィンスキー: バレエ「火の鳥」組曲(1919年版)
ラヴェル: ボレロ
席は2階Lの一列、ハープ奏者の真後ろ辺り。
指揮者の表情がはっきりわかり、オーケストラ全体をも見渡せる絶好のポジションです。
京都コンサートホールでは一番好きなところなんです。
反対側のチェロの後ろの2階あたりも好きですが。
始まりは、ベルリオーズの序曲《ローマの謝肉祭》。
音が出たとたん、
《おっ!これは行ける!音が澄んで明るい!》
と今日のコンサートへの期待が急にヒートアップ。
華やかな幕開けで、会場はぐぐっと引き締まった感じ。
実は、この席あたりからは会場をぐぐーと見渡せるので、
場内の雰囲気もよく掴めます。
かなり気分が浮ついたところで、
次は諏訪内 晶子のサン=サーンス: ヴァイオリン協奏曲第3番。
彼女はきらびやかな衣装で登場、
僕の席からは後ろ姿を観ながら聴くことになります。
静かな出だしであり、
バイオリンの音は前のほうには飛んでいきますが、
後ろの方にはなかなか響いて来ません。
オケのメンバーの表情も何となしに手探り状態に見えました。
が、第2楽章の終わりあたりから気が上昇し始め、
3楽章はスケールの大きな音楽になりました。
ストラヴィンスキー: バレエ「火の鳥」組曲。
これは凄い迫力。
ぼくの席からは打楽器や金管、木管、そしてピアノ、ハープなど音の粒がびしびし聴こえます。
演奏者の表情はもちろん、指揮者の顔、そして指先までしっかり見え、
ついぐいぐい惹きこまれ2階席から引き落とされそうになります。
何とか耐えながらも酔いしれました。
演奏終了後、満足感からか彼らから柔らかな笑顔がたくさん見えました。
僕はつい溜息です。
《ラヴェルのボレロ》。
出だしはほんとに興ざめなくらいな感じでした。
前の《火の鳥》の興奮が残っているので、
静かというよりは気乗りのない気配を感じたくらいです。
《どうなるのー?》と想いながら聴いていると、
次第に何者かが動き出すようなざわめき感が大きくなり、
指揮者トゥガン・ソヒエフは
ちょっと酔っ払ったような上半身をふらついてるような指揮ぶりに変わっていきます。
休憩にワインを一杯やったかとおもったくらいに顔も少し紅潮。
ボリュームは更に大きくなり、
そしてしだいにオーケストラ全体が波のような大きなうねりを見せ始めました。
特に弦楽器奏者の動きは大きく、
しかもそれぞれが自由奔放な酔うが如くのような動きです。
打楽器奏者たちだけがまっすぐ指揮者を見つめ直立不動でした。オーケストラ全体が笑ってるような印象を持ちました。
終了、思わず《わ~っ!》と溜息の声が漏れてしまいました。
そうか、《ラヴェルのボレロ》は酔っぱらいの音楽かと思ったしだいです。
いいものを聴かせてもらいました。
NHK交響楽団第1725回定期公演 Cプログラム
4月21日 | 土 | 開場 2:00 PM 開演 3:00 PM NNHKホール
指揮|ロジャー・ノリントン
ベートーヴェン / 序曲「レオノーレ」第2番 ハ長調 作品72a
ベートーヴェン / 交響曲 第4番 変ロ長調 作品60
ティペット / 交響曲 第1番
ホールに入って、目にすぐに飛び込んできたのが舞台正面奥の5枚の反響板。
おおこれは迫力あるなぁと思って期待したところ、
やはり、低音部分やティンパニーなどはしっかり聞こえました。
僕の席は3階でしたので、実はあまり期待していなかったのですが、
思いの外ばっちり届いてくれました。
聴きながら思い巡らしたのは、
これは《オケの力》か、
それとも《なんでも聴かせるオールラウンダーのホールの力》かと。
両方でしょう。
しかしさすが3階だと、音源は一箇所という感じで、
高価なスピーカーで音楽を聴いている感覚。
包まれる豊かさには程遠いですね。
金額を思えばこんなもんかと。
とりあえず《生のN響とノリントンさんの音楽》を聞かせていただきました。
前半は《ベートーベン》、安心して。
後半は、初めて聞く《ティペット 》、
20世紀中頃のイギリスを代表する作曲家とのことですが、
現代音楽のカテゴリーに入るのでしょうか。
かなり賑やかで愉しい曲でした。
★佐渡裕&シエナ・ウインド・オーケストラ
指揮:佐渡裕
吹奏楽:シエナ・ウインド・オーケストラ
京都コンサートホール
寒い京都の夜
北山辺りは特に寒いんですが、
今日は《熱いパワー》をいただきました。
J.S.バッハ:トッカータとフーガ
V.ネリベル:2つの交響的断章
音楽のおもちゃ箱 〜佐渡 裕のトークと音楽(ヘイ・ジュード)〜
ディープ・パープル・メドレー
エマーソン、レイク&パーマー:タルカス
佐渡さん曰く、
《久しぶりの京都での演奏なのに、ロックかよ!と思われる方もいるかもしれませんが、今日は自分のやりたかったロックを聞いて下さい。ロックですよ》
音楽の持つ《幸福感》をたっぷり表現してくれました。
ドラムをオーケストラの真ん中に置き、
ダイナミックな指揮でパワー溢れるロックのリズム生み出す。
一瞬に発火するような鮮やかな響き。
自然と体が動き出す。
管楽器のパワーを顔面にバシバシ当たりそれが心地よい。
11列目の席でこの激しさですから、
指揮する佐渡さんの顔にはものすごい衝撃が加わっていることでしょう。
一曲終えた後の彼の表情は、満足感と力を出し切った疲労感が出ていました。
こういうコンサートは心に響き、記憶に残ります。
佐渡さん曰く、
《音楽はバッハからジャズ、ロック、そしてバッハに戻る。これぞ音の万華鏡》
いろんな音色が鮮やかに軽やかにパワフルに響いていました。
★パリ管弦楽団
京都コンサートホール 大ホール
2011/11/23(水) 15:00開演
指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
ピアノ:ダヴィッド・フレイ
メシアン:忘れられた捧げもの
ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調
ベルリオーズ:幻想交響曲
あまりに洗練された、鮮やかな、そしてパーフェクトな音楽に、
《これはデジタル音楽か?》
目の前の80人にも及ぶフルメンバーオーケストラ演奏にも関わらず
眼を閉じれば、完璧にチューニングされた巨大ステレオ音源のような感覚。
もちろん、最大の賛辞の表現のつもりです。
これは楽器の奏でる音楽?
彼らは楽器の形をした特殊な機器を使っているのではないだろうか?
《ベルリオーズ》の《幻想》は、世界を一瞬に変える《鐘の響き》が魅力的。
僕の席は一階中央辺り、《鐘は天から響いてきた》ようだった。
ステージにはなかったが、いったい何処にあったのだろうか。
そして圧倒的なクライマックスへ。
鳥肌が立つのを感じ、
目頭が熱くなり、
全てを持っていかれないように必死に耐え、
感極まる時、《幻想》は終わった。
拍手!
アンコールは、
ビゼーの「アルルの女」より「ファランドール」
シベリウスの「悲しきワルツ」。
余韻を愉しむ。
キラキラ輝く音は一体なんだろう?
★キエフ国立フィルハーモニー
京都コンサートホール
12月3日
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64 (Vn:川畠成道)
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35 (Vn:イヴリー・ギトリス)
ドヴォルザーク:交響曲 第9番 ホ短調 「新世界より」 op.95
★ローマ・サンタ・チェチーリア管弦楽団
指揮:アントニオ・パッパーノ(音楽監督)
京都コンサートホール
ロッシーニ : 歌劇「ウィリアム・テル」 序曲
ヴェルディ:歌劇「アイーダ」序曲
ヴェルディ:歌劇「運命の力」序曲
リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」
チェチーリア管の来日演奏プログラム。
指揮者のアントニオ・パッパーノさん。
オペラの国イタリア初にして最高のシンフォニー・オーケストラとして20世紀初頭に創設され、約100年の歴史を誇る名門、ローマ・サンタ・チェチーリア管弦楽団。2007年のパッパーノとのコンビで果たした来日公演では、その色彩豊かな響きに絶賛が寄せられました。欧米で人気ナンバーワン指揮者の一角をなすアントニオ・パッパーノとともに、オペラ序曲集と千夜一夜物語(アラビアンナイト)の「シェエラザード」を携え、京都初登場! (京都コンサートホールHPより)
はじめは、なんともっさりした音楽かと思ったが、進行するにつれ、大化け。
楽器の奏でる音の煌き、音楽の透明感、色彩をも感じさせるような響き。
これは《何だ?》と思っているうちに、
遠く彼方へ、持っていかれてしまいました。
あとは、ただただ、楽器の音色にしびれるだけ。
これだけ個性的だと、音楽が楽しい。
音楽を聞きながら感じるのは、演奏家の個性みたいなものでした。
一人ひとりが妙に独立しているんです。
これは一体いどうしたことでしょう。
指揮者のアントニオ・パッパーノはそれを楽しんでいるかのように、タクトを振る。
ビジュアル的にもたのしいコンサートでした。
彼らの演奏スタイルが、音楽をつくっているようにも感じました。
特に打楽器ティンパニーの叔父さんの演奏スタイルが魅力的。
こんな魅力的な「シェエラザード」は初めてです。
アナログ感、アコースティック感たっぷり。
(当然ですが、普段はCDで聴いていますので)
楽器の音色が、直に届いていました。
イタリアの音楽魂をみせられた、いや、聞かされた時間でした。
終演しても、会場の中にはしばらく興奮が残っていました。
楽団員が舞台から引き上げても
あちこちで拍手!
熱気がしばらく続きました。
初めての体験でした。
★大阪フィルハーモニー交響楽団ー京都特別演奏会~大植英次スペシャル~
京都コンサートホール 大ホール
2011年4月19日(火)
指揮:大植英次
ピアノ:小曽根 真
〈プログラム〉
モーツァルト/ピアノ協奏曲 第9番 変ホ長調 “ジュノム” K.271
マーラー/交響曲 第1番 ニ長調 「巨人」
大フィルの《マーラー》が京都で聞けるとは思ってみなかったし、ましてや、小曽根真の《モーツァルト》を聞けるとは。いつもよく聞く地元京都の京響の音楽とどう違うかとても興味深いことでした。
小曽根さんの《モーツァルト》は、まぁ、こんなことを言っては失礼でしょうが、何処か余興みたいなものでした。出だしは、ソロリソロリ感があり、何処かノリがぎこちなく、第2楽章の独奏ピアノはクラシックの響きというより、やはり軽いジャズのようで、第3楽章になると、感じる音楽は《ジャズ》そのもののように聞こえました。演奏された《ジュノム》は若いモーツァルトの曲ですから、そういう雰囲気の音楽なのでしょう。音楽を聞きながら、大阪辺りで、小曽根さんの《ジャズ》が聞きたいなぁとそんな気分が増幅したくらいです。アンコールに洒落で《子犬のワルツ》を聞かせてくれました。
さて、大フィルの《マーラー》です。
前から3列目に座っていたこともあり、ゆっくり、強弱のメリハリのついた音楽は、耳と顔面に強烈にぶつかり、大フィルの持つ《音楽の力》を十分に感じさせてくれました。指揮者の大植英次さんにとっては、いうなれば自分の楽団ですから、思う存分《自分の音楽》を作れたことでしょう。特に木管、金管の音が美しく逞しく響いていました。弦楽器の重厚な響きにもびっくりです。僕はどちらかと言えば、《マーラー》のしつこい盛り上がり方は苦手ですが、今日ばかりは、大フィルのゆっくりテンポが心地良くさえ感じたくらいです。
今回は震災犠牲者への追悼音楽的雰囲気も醸し出していました。《今できる音楽をしたい》みたいな気迫がこもっていたようです。大植さんが詩を読み、ラストに指揮した《バーンスタイン》は会場を厳粛で清らかな雰囲気にさせてくれ、あらためて《音楽の力》を感じました。
これはやっぱり、《大フィルの本拠地、シンフォニーホールで聞くべきだな》。
「サイモン・ラトル指揮&ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 /ジルヴェスター・コンサート」 2009年12月31日(ライヴ収録) フィルハーモニー・ホール(ベルリン)
曲目
ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番ハ短調 作品18 ピアノ ラン・ラン
チャイコフスキー バレエ音楽「くるみ割り人形」作品71 第2幕、他
スーパー・オーケストラ×ラン・ラン夢の共演!
圧巻のラフマニノフ、優雅なチャイコフスキーを堪能!
映画館でクラッシク音楽を聴くのは、
かなり無理のあることだとは思うし、
あまり多くを期待しない。
しかしとにかく、あのベルリンフィルを聴くことができる、
ラン・ランの表情を楽しみながら彼のピアノをたっぷり聴くことができる。
ただそのことを楽しもう。
それだけで十分だ。
サイモン・ラトルとラン・ラン
そしてベルリン・フィルは以前にも演奏しており、
呼吸が合うらしい。
今年のレジデンスピアニストもやっている。
彼の勢いは今後も続きそうだ。
とても感動的なラフマニノフだった。
月次な言い方だけど。
★京都市交響楽団第537回定期演奏会
出演者:広上 淳一(常任指揮者)
アリス=紗良・オット(ピアノ)
富岡 明子(メゾ・ソプラノ)
曲目等:シベリウス:交響詩「フィンランディア」 op.26
グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調op.16
バーンスタイン:交響曲第1番「エレミア」
席は一階の中頃辺り、音楽を聴くにはちょうどいい辺り。
日頃の疲れが溜り、初めのシベリウスから眠気に襲われ、
今日の広上さんは冴えないなぁとぼやき、
(失礼をすみません)
2曲目の赤いドレスのアリスが登場してのグリーグの出だしまでおぼえていたが、
途中は珍しくも意識を失ってしまった。
そして、終わり辺りで目覚め、グリーグが終わってとりあえず拍手。ぱちぱち。
そこから異変が起こる。周りの異常なアンコール拍手に、予定通りかどうか突然椅子にドスンとすわりリストの《ラ・カンパネッラ》を弾き出した。
えつ?
なんと軽やかな響きの超絶技巧
30分近くグリーグを弾いて、そしてアンコールにこれ?
あんぐりと口が開く感覚。
ポカーン。
多少の乱れを感じるもこの曲をこうも簡単に弾いていいの?
アンコールですぞ。
再び拍手。
アリスはすぐに観念してまたもドスンとすわり、《ワルツ》
でもこれはもう余分でした。
すぐに今日のプログラムリーフを読む。
アリスは1988年生まれ。
まだザルツブルグの音楽学校に通う学生である。
凄い新星に出会えたことを幸運に思う。
今後の活躍を祈る。