★竜とそばかすの姫
監督 細田守
2021日本アニメ
物語としては一応解るんですが、
メッセージが何処か画一的で
消化不良でした。
映像はさすが細田さん、鮮烈です。
仮想世界と現実を行ったり来たり。
でもどっかで見たなと思わせるパクり感と自己模倣。
美女と野獣、ララランド、そしてサマーウォーズ。
仮想空間の描き方にリアル感があるので
突き抜けた娯楽性を期待していましたが、
むむ?
というのが感想です。
★竜とそばかすの姫
監督 細田守
2021日本アニメ
物語としては一応解るんですが、
メッセージが何処か画一的で
消化不良でした。
映像はさすが細田さん、鮮烈です。
仮想世界と現実を行ったり来たり。
でもどっかで見たなと思わせるパクり感と自己模倣。
美女と野獣、ララランド、そしてサマーウォーズ。
仮想空間の描き方にリアル感があるので
突き抜けた娯楽性を期待していましたが、
むむ?
というのが感想です。
シネマです。
江戸の言葉が美しいと思った。
★百日紅~Miss HOKUSAI~
監督:原恵一
原作:杉浦日向子
声:杏、松重豊、濱田岳 他
2015/日本アニメ
物語の主人公はお栄(葛飾応為)、葛飾北斎の三女。
北斎の影の絵師をつとめるなど、才能を高く評価されたらしい。
映画は、彼女の視点から、
父北斎の創作をめぐる逸話
オンボロ長屋での風変わりな共同生活
お栄自身の不器用な恋
などなどが語られるが、
中心になっているのは、北斎一家の家族のお話である。
特に、北斎の盲目の末娘・お猶の存在が、この映画のテーマと深く関わってくる。
北斎の絵は知っているつもりだが、
彼の家族については知らなかった。
《生と死》、
芸術はこの問題に対していかにアプローチするか。
それが全てである。
淡々とドラマは進行するが、
それだけにいかんともしがたい人の生業をおもった。
江戸の言葉が美しいと思った。
あの浮世絵のイメージがだぶる。
百日紅をみていつもちょっぴり哀しみに似た匂いを感じ取っていたが、
北斎の名前を聞く度に、これからはこのドラマをちょこっと思い出しそうです。
映画の出来具合について評価の分かれそう。
ちょっと曖昧さが気になった。
出来がいいにこしたことはないが、興味溢れる内容。
江戸の人の賑わいと生きる事の悦びと哀しみが伝わった。
アニメだからの良さもあるでしょうが、
実写化しても面白そうなドラマです。
桜庭一樹が、滝沢馬琴の「南総里見八犬伝」に新たな解釈を加えて発表した小説「伏 贋作・里見八犬伝」(文藝春秋社刊)を長編アニメーション映画化。
★伏 鉄砲娘の捕物帳
原作:桜庭一樹
監督:宮地昌幸
声の出演者:寿美菜子、宮野真守、桂歌丸、竹中直人、劇団ひとり、他
2012/日本アニメ
《火事と喧嘩は江戸の花、、、、》といえばカッコイイが、
ようするに混乱と喧騒の街であったということでしょうか。
そのはちきれんような賑わいの様子が
《極彩色の架空の水都江戸》として描かれています。
活力のある賑わいの絵。
これは観るだけで愉しい。
しかし、物語としてはどうも解りにくい。
魅力的キャラが続々登場、
お話はあちこち飛び回り、
躍動感はあるんですが、
しかしいかにも突如とした展開。
《つながり》《希望》がテーマなのに、
お話の方はなかなかスムーズにつながらない妙なぎこち感。
ところで、桜庭一樹読んだことなし。
いつか読んでみよう。
滝沢馬琴、かつて原文で読みました。
興奮したこと覚えています。
これからの天気?
予報は難しい。
私は天気痛という厄介な持病を持ってますので、
新海誠さん描く「天気の子」には興味がありました。
★天気の子
監督:新海誠
原作脚本:新海誠
出演者:醍醐虎汰朗、森七菜、小栗旬、本田翼、他倍賞千恵子
音楽:RADWIMPS
2019/日本アニメ
またまた絵は進化していた。
つまり巧くなっていた。
新海誠の都会絵画はどんどん上手になっていく。
ただ観ていて何かつまらない感覚に陥ってしまった。
なぜだろうか?
神秘的な呪術的な世界観を持ち出し、
神がかり的な感覚を前面に。
でも結局は曖昧な世界観を描いたような気がした。
宮崎駿さんの頑固なメッセージ性や、
細田守さんの教育臭さなど
(どちらもしっかり物語構成力がある)
(主人公はしっかり自分の生き術を心得ている)
にくらべると、何処か曖昧な危うさがある。
それが新海さんの魅力かもしれない。
次回作に期待しよう。
シネマです。
秩父を舞台にしたアニメ。
★空の青さを知る人よ
原作:超平和バスターズ
監督:長井龍雪
声の出演者:吉沢亮。吉岡里帆、若山詩音、松平健、他
主題歌:あいみょん「空の青さを知る人よ」
2019/日本アニメ
時間が交差していて
ちょっと話がわかりにくいのです。
たぶん、私がボーと観ていたからでしょう。
物語の展開にはさほど興味はなかったのですが、
「背景の秩父の絵」がみたかったのです。
力強く、田舎っぽく、
四季の自然の色が豊かでした。
劇場の大きなスクリーンで観たいですね。
時々、私には意味不明な展開になるのですが、
「あー、空、クッソ青い」
のセリフは切ないです。
時をかける物語はどうしても切なくなる?
★東のエデン 劇場版I The King of Eden
原作・脚本・監督:神山健治
キャラクター原案:羽海野チカ
音楽:川井憲次
キャラクターデザイン:森川聡子
[製作年]
2009年
(C)東のエデン製作委員会
テレビのアニメを観てないので初めは苦労しました。
が、ワシントンで滝沢君が登場するあたりから、
新しい物語についていくことができました。
物語はしっかりできていますから、大丈夫でした。
でも
「ええ! これで終りですか?」
第一部の終わり方でしたら、第二部はどうしても観ないとね。
それにしても、日本アニメは内容はともかく、絵は美しいです。
癒されます。アニメ制作に関わっている名前をみると、
今まで公開されたアニメに共通の履歴を確認することができます。
それぞれがユニットを作りながら製作しているのでしょう。
ただ、メンバーの固定化があるからでしょうか、
どのアニメもどこかで共通するような雰囲気、
キャラクター原案は羽海野チカさん、
デザインは森川聡子さんの女性コンビですので、
絵全体が繊細で女性っぽいのもこのアニメの特徴ですが、
思ったよりメロメロしてません。
監督はあの「攻殻機動隊」の神山健治さんですので、
物語には一応スジを通そうと練ってあり、
落としどころもある程度想像できるんですが、やっぱり最後までみておきたいですね。
★バケモノの子
監督:細田 守
キャスト(声の出演):役所広司、宮崎あおい、染谷将太、広瀬すず、山路和弘、他
2015/日本アニメ
細田守監督4作目の作品です。
過去の作品と同じく、絵がとてもフレッシュです。
特に青空と白い雲が美しい。
いまや、ホソダスカイです。
舞台は渋谷のスクランブル交差点。
ここは、時空が交差する所。
ちょっと不満を言わせてもらうと、
ファミリー向けに徹し過ぎでは?
これでは文科省推薦アニメです。
テーマ《人の闇》について語りながら、
うまく軽く収めすぎのように感じました。
できれば、その闇に迫ってほしいと思いました。
★おおかみこどもの雨と雪
監督:細田 守
声の出演:宮崎あおい、大沢たかお、黒木華、林原めぐみ、染谷将太、谷村美月、菅原文太、その他。
2012/日本アニメ
子育て奮闘、
こどもの自立
を描いた物語といえば聞こえはいいが、
妙に《何故?》がつきまとう作品でした。
そもそも物語に《何故?》はないのは解っているのに。
母親の花が余りにも無防備で無知で、
そして何より《感情の希薄さ》にびっくりです。
おおかみおとことの恋愛、結婚、
そしておおかみこどもの雪と雨の出産、子育て。
余りにも幼稚で、
《大丈夫ですか?》
と声をかけたくなったくらいです。
細田監督は意識的にそんな女性を表現してくれたんですが、
どういう意味を込めているのか最後まで不可解でした。
《目の前の運命を全て肯定する》
そういう存在でした。
子育てにあたってはリアルな現実の問題に直面するが、
母親の花さん、どうしよう、どうしようと思っているうちに、
子ども達はそれぞれに勝手に自立をして行く。
問題先送りみたいな感じで、さらに《何故?》でした。
リアルに現実を描写したアニメ絵はそれはそれは美し。
花が通う大学の廊下の階段がアカデミックでした。
一橋大学?をしっかり描写しています。
雨と雪を連れて行く田舎は、富山上市の立山山麓。
三人の家となる古民家、辺りの風景の描写は瑞々しく鮮やかです。
劔岳、荒々しい常願寺川の源流、立山、称名滝、みくりが池などなど、
鮮やかな色彩で強烈な印象を残します。
「時かけ」はいろんな物語ができる。
★時をかける少女
監督:細田 守
キャスト:仲里依紗、石田卓也、板倉光隆、原沙知絵、谷村美月、垣内彩未、関戸優希
2006/日本アニメ
筒井康隆の世界とは違う、
まったく新しい現代の青春物語になっています。
絵がとても美しく、
夏の爽やかな空気が見事に表現されており、
時々流れるピアノの響きがいっそうの透明感を演出していました。
ジブリっぽいところはありますが、
繊細で魅力的なキャラクター表現は
アニメだからこそできる技でしょう。
制作スタッフの意欲の高さを感じさせる作品です。
「時をかける少女」といえば原田知世さんでしたが、
アニメのイメージが重なり、
アヤシイ世界になってしまいそうです。
「サマーウォーズ」を観ました。
プライムビデオで久しぶり。
爽快感いっぱいの「夏の戦い」を体験できる映画。
信州上田衆の皆さんの命を賭けた戦い。
このアニメには細田守さんこだわりの
趣味的グッズや物語ネタがたっぷりバラまかれているような気がする。
キャーキャー賑わう物語展開の中でそれを密かに見つけることが、
この映画の愉しみ方であり、
細田さんからの番外プレゼントである。
『ニンテンドーDS』や『iPhone』の小道具には「おっ?」。
NEC製『SX-9/E』の登場にはびっくり仰天。
マツダ『RX-7』にいたっては、なんで????。
ブロードバンド衛星通信回線を確保する陸上自衛隊車両、
イカ釣り漁船?などなど、
不思議のオンパレード。
しかもこれら不思議な事件の舞台は
信州上田のいかにも日本の原風景のような場所である。
このハイテク道具とゆったり時間の流れる風景の奇妙なバランスがいい。
ついでながら、歴史ファンにも大サービスしてくれる。
信州上田はあの戦国武将真田一族の土地であり、
勇猛果敢な戦いで徳川秀忠の大軍と対峙した話が現代アニメ世界に蘇る。
野球ファンも興奮さてくれる。
佐久長聖、松商学園、と高校野球の名門校の登場させ、
現実とバーチャル世界をさらにカオス状態に巻き込む。
しかし何故上田高校なのかわからない。
白土三平の母校ではある。
ハチャメチャな賑わい方は、
マッドハウスの世界だと思った。
《線画のシンプルさは浮世絵に繋がるーサマーウズ》
しばらく観ているうちに、
何処かなつかしく穏やかな気持ちいい感覚に襲われた。
信州上田の田舎の風景や家族群像の物語がある種のノスタルジー感を出しているが、
それだけではない視覚的な要素がこのアニメ映画にシンプルな心地よさを与えている。
ああ、浮世絵の世界だぁ。
思わず感動した。
線画のみでよりシンプルに描くことで、
イメージを直接に解りやすく訴える。
人物を拡大すれば、何と 写楽 の人物画そっくり。
繊細な線で、人物や風景を描き、しかも淡くも鮮やかな色彩。
親和性を与えてくれる。
安藤広重である。
仮想空間OZに出てくるキャラマスコットは村上隆かと思われる。
絵画デザインの単純化を究めた花札が
作品中で重要なアイテムになっているのも相当効いている。
「日本的なるもの」
ボクらには解りやすく心地よい。
声優さん声や線画のシンプルさはドラえもんの平板さと共通するものがあり、
これも「日本的なるもの」のひとつでしょうか?
《山下達郎の艶のある歌声ーサマーウォーズ》
ラスト、
山下達郎の歌声が流れた時、
もう完全に時間をワープ。
ここちいい歌声。
街の絵がすごい。
声優さんのメンバーが凄い。
★鉄コン筋クリート
監督:マイケル・アリアス
出演(声):二宮和也、蒼井優、伊勢谷友介、宮藤官九郎、他
2006/日本アニメ
PCで「鉄コン筋クリート」を見る。
義理と人情の架空の街“宝町”で
自由に飛びまわる2人の少年クロとシロの冒険をダイナミックに描く。
監督はマイケル・アリアス。
スピード感溢れる映像、アニメならではの物語展開。
街の絵がいいです。
人の息遣いが聞こえてきそうな不思議な街。
瀬戸内ののんびり感がよくでていました。
穏やかな光です。
★ひるね姫〜知らないワタシの物語〜
監督:神山健治
脚本:神山健治
出演者;高畑充希、満島真之介、古田新太、高橋英樹、江口洋介、他
2017/日本アニメ
神山健治さんが作ったということで観たアニメ。
結構ド派手にやるのかなと思いましたが、
のんびりフアンタジーで意外でした。
しかし、お話は複雑。
どこにオチがあるのか最後までわからない。
この森川 聡子さんの絵もとても魅力的です。
色彩が大らかで美しい。
舞台は岡山倉敷。
瀬戸内の穏やかな空気、光をうまく捉えています。
あの空気感をアニメ映像にするとこうなるんだ。
納得です。
そういえば、「東のエデン」も神山、森川コンビでした。
★言の葉の庭
監督:新海 誠
2013/日本
風景画は凄いけど、人物画は何処か稚拙。
人物描写になると、急に陳腐なアニメにかわる。
新海さんアニメの特徴ではある。
物語の設定に、無理がある。
《愛よりも昔、弧悲のものがたり》???
高1男子と27歳の古文の女教師の物語は???・
時間を駆け抜ける物語といえば
このアニメそうでしょうか。
新海さんの(時かけ物語)。
劇場で見逃したのでDVDで。
★君の名は Your Name.
監督:新海誠
出演者(声);神木隆之介、上白石萌音、長澤まさみ、市原悦子。他
2016/日本
時間の交差が絶妙。
ついていくのがやっとでした。
やはり
都会の絵が美しかった。
光の層というか、
空気感がうまく出ていました。
雪の絵が綺麗でした。
それに比して、
田舎の絵が、何故か、妙に画一的で、
いかにもアニメっぽかった。
新海さんはやはり(街の絵)の人だと思いました。
テレビで観たアニメ。
《やつはとんでもないものを盗んで行きました。あなたの心です》
★ルパン三世 カリオストロの城
監督:ルパン三世 カリオストロの城
出演(声):山田康雄,小林清志,井上真樹夫,増山江威子,納谷悟朗,島本須美
1979/東宝/100min
今では、もはや古典名作アニメといっていいほど作品です。
ラストの銭形警部の名台詞は、
アニメ史上にはっきりと刻まれる《キザな台詞》
《やつはとんでもないものを盗んで行きました。あなたの心です》
こうして振り返りながら観ていると、
宮崎駿さんの才能は、
《冒頭のカーチェイス》によく表れているようです。
ほぼ完璧。素晴らしい絵ですね。
あのスピード感と躍動感と色彩の鮮やかさは特筆物です。
あの質感とエネルギーで最後まで
押し通して表現して欲しかったというのが
ないものねだり。
以後立て続けに、
ジブリ作品の名作を発表。
名作揃いです。
因みに僕の一番のお気に入りは、
《千と千尋》です。