東雲水辺公園辺りから、豊洲方面を。
タワーマンションが建ち、水辺の街らしく変貌途中。
★ANPO
監督: リンダ・ホーグランド
撮影: 山崎裕
編集: スコット・バージェス
音楽: 武石聡 / 永井晶子
歴史監査: ジョン・ダウアー
《ANPO》について。
ドキュメンタリーだから、当然、「何について迫るか」、制作者の主観や世界観を表出する最優先順位がはっきりしてないと作品全体が曖昧な内容を持つものになる。そういう意味では、少し曖昧な印象を持った。しかし敢えてそのような《時に曖昧な揺らぎを表現》したかったのかもしれないとも思った。《反戦》をテーマに、表現者たちの作品紹介、証言を繋ぐことで《国家に立ち向かう個の強固な意識と揺らぎ》を描いている。50年前に制作された作品や、制作者の証言、そして、反戦をテーマにする現代の作家たちの声、戦後の一断面を描いた映画作品を紹介しながら、時間を行ったり来たり。女性監督リンダ・ホーグランドらしい繊細な捉え方、山崎裕のカメラワークが創りだした《ANPO体制下日本の一考察作品》である。
中村宏のこの作品は未だ実際に見たことがない。
かなり大きな作品のようだが、是非この絵の前に立ちたい。
映画の中で、池田龍雄の映像がよく出てくる。
池田は一貫してメッセージ性の強い作品を製作し、
今なお一人個に生きるアバンギャルド作家である。
彼がどのように生きてきたか非常に興味を持っている。
今「川崎市岡本太郎美術館」で「池田龍雄─アヴァンギャルドの軌跡」展が開催中。
その池田が映画の中で「僕の友人に吉仲太造いう人がいる」と語っている。吉仲は京都の生まれ、行動美術研究所で学び52年に上京。反骨の精神を貫き日本戦後美術界を生き抜いた。また彼は故郷京都の作家たちと東京在住作家の橋渡し的役割を果たし、関西の戦後美術の水先案内的役割も演じている。そういう一連の動きの中に、シベリア帰りの市村司がいた。彼は、組織の一員として生きることの愚かさを身にしみて感じており、個で生き抜き戦いを挑むことによってこそ、新しい地平を切り開くことができるということを直感的に感じ取ることのできる感性の持ち主だった。シベリアではただ生き抜くために「ポートレイト」描き続けた。「絵を描くこと」が 生き抜くことだと知っているプロフェッショナルである。映画の中では「死の商人」が紹介されている。作家たち自らの制作場、発表の場として、作家たち自らが企画し運営する「京都アンデパンダン」開催の中心的役割を果たした。彼らの京都アンパンは財政難を理由に第3回より京都市主催とする官製アンデパンダンとなった。
アンパンが官製?
京都らしいジョーク?
川崎での「池田龍雄─アヴァンギャルドの軌跡」展を尋ねることにしている。
その時に、もう少し、この時代、当時の作家たちの連帯と高揚感について考えてみようと思う。
「サイモン・ラトル指揮&ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 /ジルヴェスター・コンサート」 2009年12月31日(ライヴ収録) フィルハーモニー・ホール(ベルリン)
曲目
ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番ハ短調 作品18 ピアノ ラン・ラン
チャイコフスキー バレエ音楽「くるみ割り人形」作品71 第2幕、他
スーパー・オーケストラ×ラン・ラン夢の共演!
圧巻のラフマニノフ、優雅なチャイコフスキーを堪能!
映画館でクラッシク音楽を聴くのは、
かなり無理のあることだとは思うし、
あまり多くを期待しない。
しかしとにかく、あのベルリンフィルを聴くことができる、
ラン・ランの表情を楽しみながら彼のピアノをたっぷり聴くことができる。
ただそのことを楽しもう。
それだけで十分だ。
サイモン・ラトルとラン・ラン
そしてベルリン・フィルは以前にも演奏しており、
呼吸が合うらしい。
今年のレジデンスピアニストもやっている。
彼の勢いは今後も続きそうだ。
とても感動的なラフマニノフだった。
月次な言い方だけど。