★パウル・クレー展―おわらないアトリエ
京都国立近代美術館
「クレー作品が物理的にどのように作られたか」
を考察するための展覧会だということらしい。
《クレーの作品を愉しむ》というよりは、
《クレーの作品を分析する》ことが目的のようでした。
なるほど、これでもかーという感じで勉強させられた感覚。
当然ですが、
《クレーがいっぱいいる!》という展覧会です。
僕はクレーの大ファン。
愛読書は何かと聞かれればうーむと考え、
「クレーの日記」と答えるくらいのクレーマニアなのです。
そんな僕が今回、世紀の大発見?をしました。(僕にとっては)
「クレーは左利きである」ということです。
今まで見過ごしてきた視点です。
どうみてもこれは左利きですね。
まさか洒落で描いてるわけではないでしょう。
実は以前より、
クレーの線画というかデッサンの線の動きがとても気になっていました。
この微妙なぎこちない?バランスは一体なんなんだ。
切り刻むような精神的な線ではあるんですが、
どうも自閉的な線のように思います。
このことがどうしても謎でした。
左利きであるということで、スッキリ納得。
いままで、左利きの人で、
こんな線をかいている人は何人も観た記憶があります。
僕ら右利きとは、どうも流れが違う。
この天使のデッサンは、
どうみても左利きの人が描いたものだと思う。
これは、僕の直感ですが。
人の文字や絵を見るのを生業としてきたので、
サウスポーにはそれなりに関心をもって見ていました。
うーむ。
思い込みでしょうか。
この「きしみかた」は尋常ではないですね。
「いわゆる左巻き」で、(僕にはそうみえる)ぼくの想定外。