本を読んだ。
★ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女(上・下)
著者:ダヴィド・ラーゲルクランツ
訳者:ヘレンハルメ美穂、羽根由
出版社:早川書房(2015年12月18日)
作者が代わればどうなるんだろうか?
スウェーデン語で読めるわけない。
日本語訳(訳者が同じ)であるかぎり、ほとんど気にならなかった。
物語の質感もほぼ気にはならなかったが、
しかし、やはりにじみ出る作者の人柄というものは感じる。
仕事中毒で倒れるような人ではないようだ。
いわゆる、優秀ないい人なんだろう。
物語はちょっとキレイ事に収まりきっている。
前作者のような溢れるきな臭さ、悪徳感、焦燥感のスピードは薄い。
ちょっと痺れるカオス感覚はない。
ミカエルとリスベットは普通の人になったような気がしたくらい。
第四部では、リスベットの過去が明かされている。
魅惑的な悪役として双子の妹カミラの登場。
今後の物語は、彼女との死闘が中心だろうか。
作者は、慎重に、物語を受け継ぐことに集中しているようだ。
次回から本領発揮と期待する。
第四部の映画化がハリウッドで進んでいるらしい。
面白いキャラの登場と予想外のサスペンス。
娯楽映画向きかもしれない。
こちらも楽しみ。