映画を観た。
★アクロス・ザ・ユニバース
監督:ジュリー・テイモア
出演者:エヴァン・レイチェル・ウッド、ジム・スタージェス、ジョー・アンダーソン、他
2007/アメリカ
浜辺で唄う「girl」で幕が開く。
陰鬱なスコットランド、リバプールの海。
切なく甘いメロディ。
全曲がビートルズの曲。懐かしい60年代のファッションとアイテム。クルマ、ヒッチハイク。マリファナと煙草、サイケな色彩にロックのリズム。ベトナム反戦のデモ。流れる血。分裂と再会。私的な諸々の出来事がいっぱい重なって何がなんだかわからないくらい錯乱しながらも、すばらしい歌とダンスを楽しんだ。
みんな吹き替えなしだというから、皆歌がうますぎ!このこと自体がなかなか受け入れられなかった。ジュードが唄う「girl」から、ビルの屋上で唄う「All You Need Is Love」まで、若きポールを彷彿させてくれる。ここでこの曲?どうして?驚きの連続。この奇跡に近いといえるすばらしい音楽映画を作ったのは女性監督ジュリーさん。ブロードウェイの演出家さんである。なるほどね、すばらしい才能だと唸ってしまう。女性の視点で優しい表情をうまく撮る。60年代なのに、現代ポップ感覚。 セピア色になっていた過去の時間が、鮮やかに、ピュアーでサイケな色彩となって蘇った。