義母は、30代ごろから、猫を飼うようになりました。
犬、猫、大嫌いの母(以下、母とします)の様子に、驚いたものです。
その理由は、当時小3の妹が、学校帰りに、子猫を拾ってきました。
すると母は、『猫はね、ノミを沢山、持っているから、』
『捨てておいで』と、妹を厳しく叱りました。
ところが妹は、激しく泣いて抵抗しました。
忙しく働いている母は、なだめるのが面倒になったのか、
『貴女の責任で、お世話するのよ!』といって許しました。
しかし、妹はすぐに飽きて、母がお世話することになり、こぼしながら、世話をしていました。
大人になった猫が、ある日突然下半身にマヒが出て、動けなくなりました。
猫嫌いの母は、座布団に湯たんぽを入れ、寝ったきりの猫を看病しました。
やがて、亡くなりましたが、その時の取り乱した様子は、ただごとでなく、
声を忍ばせ柱に取りすがって泣くのです。
母は、『もう、飼わない』といいながら、その後も、犬、猫を次々に飼うことになっていき
ました。しかし、犬も猫も短命でした。
裏の庭は、犬、猫の墓場化しました。
御神尊様にご縁のない時代、まさか、家畜や犬 猫までも、運命共同体などと、思いもしません。
ご縁をいただいてみると、義父の兄弟、親戚を含め、憎み合い咎め合いの、
心の暗闘(あんとう)の日々でした。
合唱