なんじ姦淫するべからず
先日 韓国の憲法裁判所にて「婚姻憑藉(ひょうしゃ)姦淫罪」に対して違憲とする判断が下されました。この耳慣れない法律は、1953年より維持されてきたもので、「男性が結婚を口実に女性を騙して、性的関係をもったものに、2年以下の懲役または500万ウォン以下の罰金を課す。」と言った刑法です。これを違憲と判断した一方、「姦通罪」に関してはこれまで通り合憲として存続されることになりました。どちらも国家による個人の性的自己決定権を否認する法律であると言うことで、改憲または廃止の議論が近年続けられてきましたが、今回ようやく一つの判断が示されたわけです。
日本でも明治時代から姦通罪が存在しましたが、第二次大戦後 1947年日本国憲法が施行されるとともに男女平等に違反すると言うことで廃止されました。(この時、姦通罪を既婚の男性にも適用して継続しようという動きもあったそうですが、妾や愛人を持つ、有力者、政治家の抵抗が一因という話も・・・)この頃 韓国では、日本とは逆に姦通罪を既婚男性にも適応することで存続し、今に至るわけです。儒教思想を規範とする韓国社会では、家族制度を維持するため、このような制度を必要と考えたのでしょう。しかし、近年 社会通念も変わり、韓流ドラマを見ても不倫、不義は当たり前のように取り上げられています。姦通罪自体も、社会秩序を護るというより、離婚訴訟や財産分与を優位に進めていこうという手段に利用されている面もあるようです。そして、むしろ夫婦の和解の可能性を摘み取り、子供に対しても、その心に深い傷を与える原因になりと指摘する専門家もいます。一方 韓国中央日報のアンケートでは依然 継続支持者が7割以上で、廃止支持者は男性や高学歴者に多いと言う結果が出ていることから、男女平等論も単純に判断できないところです。
実はイタリアでも戦後しばらく姦通罪が規定されていました。(1968年廃止)女性を見たらとりあえず口説いてみるのが礼儀?とまでいわれるお国柄。姦通罪がなくなったことで、イタリア男性は得したのでしょうか?ある遺伝子学者によると、「ローマ近郊の修正時の10人に一人の確立でその子の父親は婚姻上の父親でない可能性が高い。」と。得をしたのは男性の方か女性の方か?
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