上海事情・・・美容外科医 上海訪問記 その2
訪れた上海の美容整形医院は、ビルの5階全部という規模にまず圧倒されますが、さらにその建物の外壁を飾った大きなスクリーンには、男女の韓流スターが大きく映し出されていて、一瞬 映画館と見間違うようでした。日本でもよく知られている韓国人スターと、病院のイメージキャラとして契約しているのでしょう。とはいえ日本や韓国でも、ここまで派手に使われることはないかと思います。院内の治療メニューのも韓式美容という項目が見受けられるように、それだけ 美容に関しての韓流に対する評価、関心は、かなり高いとも言えます。実際、現地の若い女性何人かに尋ねたところ、韓流ドラマは必ず見ているし、大好きとの答えが返ってきました。整形医院の代表ということでお会いした女性は、CEO肩書きで、医師ではなく、ビジネススクールを卒業したキャリアウーマンという感じでした。韓流美容の次は、日流美容整形?のキャンペーンを考えているとの事で、私に月一回ぐらい手術に来てもらえるかと聞かれました。時間的に今のところ難しいこと伝えると、少し残念そうな顔をしていました。とにかく上海という都市は、中国の莫大な消費人口を背景に、これからも世界中から、人、お金、また様々なものを呼び集める巨大な渦のような場所になっているのかも知れません。
上海の物価は、中国の他の都市に比べれば高いとはいえ、通常の生活費は、日本と比べればまだ安いでしょう。しかし、それが贅沢品や輸入品となると、かわらないか、むしろ高いと感じるものもあります。上海の富裕層が日本に観光に来ると、洋服や化粧品、電気製品を買い漁って行くのも、そういった事情でしょうか。美容整形の値段も様々で、私が訪れた富裕層をターゲットにする病院などでは日本ともそれ程大差がない反面、庶民的な施設では、二重や鼻の手術が数千円程度と聞きます。(勿論 10年程前までは多く不適切な施設で行われてきた美容治療も、今では政府の規制で、かなり影を潜めたようです。)
「今の上海では、収入も物の値段も平均ということが言えないのですよ。」との通訳をしてくれた金さん言葉が印象的でした。さらに「今上海で一番元気で強くなっているのは上海女性です。同時に離婚率も上がっています。」この点は、かの国の男も同様に感じているかも・・・