以前勤務していた職員が晴れてゴールインと聞き、彼女を知るスタッフ一同と飛行機に乗り福井まで行ってきました。両家とも地元では古くから事業をされている家柄ということで、多くの親戚が見守る中、神前での式が荘厳におこなわれました。続いて準備された披露宴も、学生時代そして職場の友人や同僚の祝福の声や趣向を凝らした出し物の中で、テンポよく進行していきました。そして、最後の新郎新婦のご両親に対する感謝の挨拶は、式の演出上のフィナーレとは言え、真顔では普段伝えられないだろう気持ちを素直に表現したものと感じ入りました。私の拙いスピーチを除けば、本当に素敵な式でした。
勿論韓国でも結婚式は、夫婦にとって大切なイベントですが、日本のように招待状を送った人だけが参加する形ではなく、当日に知って急遽参加する人もいれば、時間も式の時間内では自由です。勿論、子連れでも全く気にする必要もありませんし、誰かの代理で出席し新郎新婦とは初対面ということも珍しくありません。食事も特に決まった席でとるのではなく、別の会場で参加者に自由に振舞われます。ですから中には遅れてきて、食事だけして帰る人も稀にいますが、祝いの席で一緒に食べることも大切なおこない考える韓国社会では、それを誰も咎める人はいません。伝統的にお祝い事は知らない人も含めて皆で自由に祝うという考え方が在るからでしょう。式の比重を披露宴におき、参加者を指定して、流れ通りに演出した日本式のウェディングは、一説によると1964年東京オリンピックにより乱立した大型ホテルが、施設をどうにか利用して貰おうと考えた末、式と披露宴を同場所で済ませるイベントビジネスとして発展させたようです。
厚生労働省の発表によると、2011年に結婚した夫婦の数は約67万組、これに対して結婚式数は35万程度とされています。つまり、周囲を招待して結婚式を挙げる人は年々減少しており、身内や家族だけ或いは2人だけでというカップルも多いうえ、式自体挙げずに婚姻届だけというケースも少なくないようです。結婚式を派手に贅沢にすることが決して良いこととは考えませんが、どんなかたちにせよ、親しい人たちに報告し、感謝しまた、相手に対して誓う気持ちを示す意味は掛替えのないものであると今回感じました。
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