今朝の空
ニオイバンマツリがこんなに咲いていました。
毎日、見ているのに気が付きませんでした。
新たに買ったきゅうりもツルがもう絡んでいます。
母のギブスが取れて、昨日は久し振りに(約4か月半振り)朝食の食卓へ着きましたが、今朝は又ベッドで。
「起きれないんだもの」と言います。
この4ヶ月の間、怪我したのは右手首、続いて左手首だけのはずが、寝たきり状態になりかけています。
おむつもするようになり、夜は施設用(業務用)のおむつを使っていたからかも。
確かに片手が使えないのは不自由だったと思いますが、すっかり精神的に病人(もちろんパーキンソン病もあるのですが)になってしまった気がします。
あまり期待させてダメだった時がっかりさせたくないので、まだはっきりとは言っていないのですが、出来ればこのまま家に最期まで居させてあげたいと思っています。
最期まで家に居ることは母の希望でもあり、また、最期まで家で看取ることは母の望みを叶えたいという私の望みでもありましたが、段々と限界を感じて難しいと思うようになっていたところへ、小規模多機能を利用するようになって随分と楽になり(ちょうど1年前より)、また、今年になってからは、訪問診療、訪問看護、訪問リハビリも診療所から受けるようになりました。
この診療所は昔からこのようなことをやってきましたが2020年、つまり今年の4月1日より正式に「在宅緩和ケア充実診療所」に認定されました。
家で最期まで看られるかも・・・と思ったのは小笠原文雄先生の「なんとめでたいご臨終」や上野千鶴子さんの「おひとりさま」シリーズの本を読んだり、この診療所を利用することによって終末期に大きなサポートを受けられると思ったからです。
このようなことを考え、施設や診療所の力をお借りして、何とか家で看取れるかも・・・と思っている次第ですが、出て来る言葉は「施設に入りたくないのなら、がんばって。」。
母を看ていると否応なく自分の老いや死に向き合うことになります。
母は本人にはその自覚はなくとも、自分の生きざま、死にざまを通して私に勉強させ覚悟させてくれる人生の先輩、教師でもあります。
そして、次には私がその姿を通して子供や孫達に伝えていかなくてはならない。
そういう生き方、死に方がしたいものだと常々思っています。
母もですが、母の父親は病いや老いを受け入れることが出来ずに亡くなりました。
いつ母とお見舞いに行っても目を真っ赤に腫らせて泣いており、頭を石や木にぶつけて血を流しながら「情けない、風が悪い」と言っていたようです。
私はまだ幼くて何もしてあげることは出来ませんでした。
この時私は心に強く思ったものです。
こんな死に方だけは絶対にしたくない。
本人も周りもあまりにも辛すぎる。。。
こうして、この体験は私のトラウマとなり、また求道へと向かわせるものとなりました。
今、母はあの時の父親の気持ちがよくわかると言います。
見ていたら母は父親と同じような道を辿っています。
骨折をして手が使えなくなったら、情けないと言って何度も泣きました。
でも、決して周りの言うことは聞かないで、何度も転び、2回目の骨折。
私は祖父や母のような生き方、死に方はしたくないと思います。
感謝と喜びのうちに旅立っていきたい。
母は死んだら終わりだと思っています。
もしかしたらそうかもしれません。
死んだことがないので(記憶にないので)わかりません。
でも、多くの先人や臨死体験者が言うように、私は多分、輪廻転生はあると思っています。
昔は「立つ鳥跡を濁さず」で綺麗さっぱり跡形もなく消え去りたいと思った時期もありましたが・・・。
今も今生ではそうありたいです。
残る人に迷惑のかからないように準備を整えて逝きたいものです。
母は「死にたくない」そうです。
「まだまだ生きたい」そうです。
こんなにしんどい状況になってもなお死にたくない、生きたい心情とはどういったものかと思いますが、それは積極的なものではないようです。
ただ「死にたくない」だけ。
でも、残る私の心配もしていると思います。
もちろん誰だって死にたくはないでしょう、多分。
「死」は究極の変化であり、人間は本能的に変化を嫌うものだからだそうです。
母はご飯を食べて「ごちそうさん」と言ってぽっくり死にたいそうです。
私は出来れば瞑想をしながら死にたいかな。
でも、ぽっくり死ぬには努力と技術が必要だそうです。
正しい食生活、適度な運動等々。
ネガティヴ志向の母がこんなにも長生き出来たのは長寿遺伝子のせいでしょうか。
90歳を過ぎたらあまり苦しまないで死ねると聞きますが、毎日がしんどい母を見ていると死ぬ直前は苦しまないにしても今、十分苦しんでいるではないかって思ってしまいます。
母は今、昼食に我が家のきゅうりとたっぷりお野菜のサラダうどんと豆腐ハンバーグを食べてお昼寝をしています。
外は暑そうです。
私も静かな昼下がり、これからソファアで本を読もうと思っています。
"Joshua Bell " Fantasy for violin and orchestra"