スタッフの三屋です。
TEACのパワーアンプ APー505とAPー701を試聴しました。
いずれもD級アンプというもので、オランダHypex社製のNcoreというモジュールが使われています。このHypexといえば、某ハイエンドスピーカーのウーファー部のアンプに使われていた時代もあり、ご存知の方もおられるかもしれません。
このD級アンプというものは、D=デジタルというわけではありません。アンプの動作方式の1つです。一般的には、A級、B級もしくはAB級が使われていますが、C級というものもあり、そのあとに生まれたものなのでD級となっただけです。現在はG級まで存在しています。
D級アンプにもいくつか種類はありますが、入力された信号を高速スイッチングさせて矩形波に置き換えて増幅させるというPWM方式が多いようです。メリットとしては効率が高く、小型化も出来て発熱も抑えられるということです。デメリットとしては、スイッチングによる高周波ノイズがあるといわれています。ですからひと昔前は、サブウーファーに使われることが多かったのですが、近年はオーディオアンプ用に改良したものを色々なメーカーが採用してきています。
まずは、弟分のAP-505の方から試聴。システムはプリアンプが当店お薦めのベンチマークのLA4、スピーカーがディナウディオのHeritage Special にて。
見た目がコンパクトなのに、パワーメーターも付いていて業務用っぽいデザインで剛性感がありそうな感じです。
音の方は、さっぱりしていてレンジもそこそこ広く解像度もそこそこという感じで、正直少し力不足で物足らない感じがあります。この機種はBTL接続もできるので、2台使用してバイアンプや左右独立で鳴らすというグレードUPの余地は残されています。
続いて、AP-701の方を試聴。こちらの方はNcoreを2基搭載しており、出力もAP-505の2倍の260W×2 4Ωになっており、電源トランスも大容量トロイダルトランスを搭載し、バッファアンプもディスクリートとなっております。業務用のような見た目はそのままに、大きさはフルサイズになります。
音の方は、予想以上に違いました。駆動力も高くてレンジも広く、音の密度感が高いです。
D級アンプは、あまり差が出ないかと思っておりましたが、やはり設計による差は大きく出ますね。
このD級アンプの方式は、近年進化してきていると思いますので、今後の進化にさらに期待したいところですね。
ご興味のある方は、当店にて2月20日(日)まで試聴可能です。是非お気軽にお越しください。