咲とその夫

 思いもよらず認知症になった「咲」の介護、その合間にグラウンド・ゴルフを。
 週末にはちょこっと競馬も。
 

江戸患い・・・・?

2010-10-27 20:44:44 | 暮らし
 新聞の片隅に「働き盛りに不足しているビタミンB1」という記事が載っていた。ちょっと面白いので取り上げてみた。なお、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』からも抜粋して記載。

 江戸時代、「江戸患い」という言葉があったらしい。参勤交代で地方からやって来た武士が、脚がむくんで乗馬もできなくなり、ひどいと死亡することもあった。ところが、参勤交代を終えて地方に帰ると不思議と治ったらしい・・・・地方では玄米の混じった米を食していた。

 「江戸では、富裕層の間で玄米にかえて精米された白米を食べる習慣が広まり、将軍をはじめ富裕層に脚気患者が多かった。
 脚気は、元禄年間に一般の武士にも発生し、やがて地方に広がり、また文化・文政に町人にも大流行し、江戸患いと呼ばれた。経験的に米にかえて蕎麦(ビタミンB1を含む)を食べると、快復に向かうことが分かっていたため、漢方医学では療法として用いられていたものの、その知識が一般化することは無かった。」とのこと。

 第13代将軍家定、第14代将軍家茂、皇女和宮らは脚気がもとで心不全を起こし、若くして世を去ったことが有名と出ていた。
 
 飽食の時代と言われている現代、脚気がもとで死亡するといったことは聞かなくなったものの、慢性ビタミン不足の症状のひとつである「疲労」を感じる人が増えているらしい。

 “社会的ストレス”の増加から、働き盛りの年齢層では疲労対処のためB1の要求量が高まっているが、栄養バランスを考慮していない料理や加工の過程でビタミンが失われている食品が多いとのこと。
 
 特に夏場には、ビタミンB1がさらに不足するため、身体がだるくなり疲労も蓄積されやすいと自覚することが多い。

 現代社会、毎日の生活をする上で避けて通れない、何らかのストレス、特に働く環境でうけるストレスはうまく発散するなり、付き合っていかないとあらゆる病気の一因ともなっている。

 さらに、新聞記事にあったように慢性ビタミン不足を引き起こすとのこと、せめてささやかな家族団欒の中で栄養バランスに配慮した食事を摂り、ストレス解消とビタミン不足の解消に努めたいものである。(夫)


[追 記1]
 池波正太郎の小説「その男」の主人公・虎之助が、晩年に次のように述懐している。
 「いえ、いかに文明開化の世がやって来ようというときでも、人のこころなぞというものは愛憎のおもいから一歩もぬけ出すことができるものじゃございません。
 愛憎のおもいというものがわいてこぬ人は、もう人間じゃない。そう考えますね。よろこびも憎しみも、そして悲しみも、みんな上の空というやつ。こういう人間は、どうも私どもにはぴったりとまいりません・・・・」

 日本人の生き方、物の考え方が戦後大きく変わってきたことに対する池波正太郎自身の述懐であり、まさに情も何もない現代のストレス社会への警鐘である。


[追 記2]
ビタミンB1を含む食品(mg/食品100g)
(水分40%以上)
 豚ヒレ肉・・・・・0.98     生ハム(促成)・・・・・0.92
 豚もも肉・・・・・0.90     生ハム(長期熟成)・・・0.90
 ボンレスハム・・・0.90     焼豚・・・・・・・・・ 0.85
 たらこ(焼き)・・ 0.77     うなぎ(蒲焼)・・・・・0.75  など。
(水分40%未満)
 ドライイースト・・・・8.81   インスタントラーメン・・・1.46
 青海苔(乾)・・・・・ 0.89   大豆(乾)・・・・・・・・ 0.83
 こんぶ(乾)・・・・・ 0.80   きな粉・・・・・・・・・・0.76
 焼海苔・・・・・・・・0.69    カップ麺(ラーメン)・・・・0.68 など。
(出典:簡単!栄養andカロリー計算 HP 抜粋)

 参考資料:産経新聞10/26付、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』、簡単!栄養andカロリー計算 HP、池波正太郎「その男」他



「紅葉」(記事と関係ありません)
コメント
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