咲とその夫

 思いもよらず認知症になった「咲」の介護、その合間にグラウンド・ゴルフを。
 週末にはちょこっと競馬も。
 

敗軍の将・・・今川氏真

2023-03-28 22:18:10 | レビュー

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 「敗軍の将、兵を語らず」とのことわざもあるが、今の氏真(溝端淳平)は真逆に語りすぎるかも知れない。

 今、大河ドラマ「どうする家康」が面白い。
 まぁ、それはとも角、「将の器にあらず」と、父・今川義元(野村萬斎)から引導を渡されていたと思い込んでいた氏真、いつも劣等感に苛まれながらも、書物を読み漁り、人のいないところで武芸に打ち込む努力家として描かれている。
 
 ただ、父の言葉の裏には、後日談があるのだけど氏真は知らずにいる。
 26日の「どうする家康」第12話のタイトルはずばり「氏真」だった。
 武田信玄に駿府を7日で落とされ、掛川城へ逃げ込んだ氏真一行。
 
 配下の武将の寝返りもあって、駿府落城で一度は腹を切ろうと思うも父・義元の「将の器にあらず」の言葉が脳裏をかすめ、このままでは終われないと葛藤し・・・掛川へ。
 
 そこへ、徳川家康(松本潤)が攻め込んでくるも抵抗し4ヶ月も落とさせないよう、奮戦していたが遂に矢尽き敗軍の将となった。
 幼少期からの元康(家康)との関わりや、父の言葉などが走馬灯のように脳裏を駆け巡る。
 鬼気迫る氏真は、家康にせめて一太刀と一騎打ちをするも、傷痕のある氏真は家康に難なく敗北。

 屈折した心根は、妻の一言で晴れ渡る。
 父・義元の後日談を聞かされたことで・・・。

 そして、「今でも兄と思っており、北条家へ身を寄せなされ」と家康に諭され、氏真は妻・糸(北条家の娘)(志田未来)と共に新たな生き方をするため北条家へ立って行く。

 氏真を演じている溝端淳平さん、いつも綺麗な役どころ、主役を張る演技の多い中、今回はこれまで見たこともない役どころである。
 余りにも気高い父を親に持つ嫡男、とても超えられないとの思いから葛藤の日々を送る氏真、何をやっても父に認めてもらえない辛さ、屈折した心根になる氏真を時には鬼気迫る演技で見事に演じていた。

 流石に上手い役者さんと思ってしまった。
 新たな役柄をいとも簡単そうに演じており、第12話は見どころ一杯でとても面白く見入ることが出来た。
 いいね。(夫)


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