倫敦 とっかあた

ロンドン在住チェンバロ、ピアノ弾き のブログ。同居人は、不良猫と宇宙人かもしれないチェリストの旦那。

心に響くモーツァルト

2013年12月11日 | 音楽
今朝ロンドンは、
濃い霧に包まれました。
まだまだ月曜の自分の演奏への
嫌悪感いっぱいで、
足取り重く、
教えに向かいました。
心模様は、天気そのものです。

頭の中で、拷問のように、
ヘンデルのパッサカリアが、
鳴り続けています。
しかも、
グチャグチャになった部分が
壊れたレコードの如く
何度もリピートされます。

暗い気持ちで
帰宅です。


ふと、
BBC の ラジオ3 をつけたら、
突然美しいモーツァルトの
演奏が、
耳に飛び込んできました。
一音一音に、
魂が刻み込まれています。
誠実で、正直な表現。
しかもそれらが均整と品格に
満ちています。

一体誰の演奏だろう?
と調べてみると、
クリスティアン. ブラックショーと、
書いてあります。

恥ずかしながら、
初めて聞く名前です。
しかし、過去に聴いた有名な
モーツァルト弾きのピアニスト達を
上回る、只者で無い演奏です!

調べさせて頂いた所、
彼は60代の素敵なおじさま。
若かりし頃の経歴は、
輝かしいものです。

http://www.christianblackshaw.com

奥様を無くされてから
20年近く、演奏活動を停止していらっしゃいましたが、
ここ数年、また一線に
カムバックされたようです。
2013年1月のウィグモアホールなど、
最近モーツァルトのソナタを
積極的に
演奏され、高い評価を
受けていらっしゃいます。

私の安物ラジオを通して届く、
いうも言われぬ優しくて温かい、
そして、澄みきった音!
ジーンと目頭が熱くなりました。

こうした心に響く演奏を聴くと、
こちらの心も
洗われた気持ちになります。
少しでも、このような演奏に
近づけるよう頑張らねばと、
身が引き締まるような
思いでした。










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