倫敦 とっかあた

ロンドン在住チェンバロ、ピアノ弾き のブログ。同居人は、不良猫と宇宙人かもしれないチェリストの旦那。

夫婦のリハーサル続

2017年09月28日 | 音楽
チェロはずるい!

ブラームスのソナタ
美味しい旋律
深いチェロの音色!

そんな風に弾かれると
無茶苦茶ムカついても
我慢して一緒に
弾いてしまう。

悔しい!

何でそこで、俺を待って和音弾かないんだ!?
もっと静かに弾け!
相変わらず
注文の多い旦那。

そっちこそ今音痴だったじゃん!?
ピアノ聴けてないのはアンタだよ〜!

ブチ切れながらも
もう弾かない!っと匙を投げられないのは
ブラームスのせい?
チェロの音のせい?






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夫婦のリハーサル

2017年09月26日 | 音楽
旦那とのリハーサルは
大嵐。
お互いズケズケ
ついつい言い出して
加熱沸騰の連続。

-何でそんなにやかましく弾くんだ?
-アンタの音がヘロヘロしか鳴ってないのよ!
-そんな鈍感に弾かれたら弾けない!
-弾けてないのを私のせいにしないで!
-そのフレーズ間をもっと取ってよ!
-そんな所で間は取れない!

高みの見物の愛猫も
争いが激化してくると
ソファーの下に避難したり
お尻を向けて
知らぬが仏を決め込んだり。

ロストロポーヴィチ夫妻や
リヒャルトシュトラウス夫妻も
随分と激しく喧嘩したらしい。
そうした偉人達も
そうなら、
凡人がそうでも仕方ないのか?

何年も前
旦那の王立アカデミーでの
ファイナルリサイタル前のリハーサル中
あまりに喧嘩が激化。
これはダメだ、と
旦那の先生に電話して
「他の伴奏者を
探してあげて下さい」と
お願いしたことがある。
すると
ジェニー先生は、あははっと笑って
「貴方達ね、リハーサル中これからしばらく
一切口をきかずに、ひたすら黙って何度も弾きなさい!それでもダメなら他の伴奏者探すわ!」
と曰われた。
結果、無事殴り合いと共喰いを回避。
旦那は首席で、特別賞まで貰って、
伴奏の私も大いに
恩を売りつけた。

それ以来
喧嘩になる度に
亡き旦那の恩師ジェニーの言葉を思い出して
「黙って弾く令」を発令。
離婚回避してきた。

それでもやっぱり
旦那とのリハーサルは
お互いエネルギーの消費量著し。
リハーサル後は
ぐったり。






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ゴルドベルク演奏会プロジェクト終了

2017年09月17日 | 音楽
去年の春よりの猛練習
そして12月以来演奏してきた
ゴルドベルク変奏曲。
先日の演奏会を節目に
しばし休憩です。

勿論頼まれれば、
どこへでも
いつでも
弾きに馳せ参じますが。

先日の公演は、
自分の楽器でなく、
パリのデュコルネ工房とイギリスの製作者の
合同製作のフレミッシュ。


午前中に生徒さん4人に
チェンバロを体験して貰うセッション。
その直後に
ゴルドベルク全曲演奏という
ちょっとタフなスケジュールでした。
事前に楽器を触れた時間が20分程度。
素敵な響きの楽器で嬉しい反面、
鍵盤の幅が
自分の楽器よりも狭くて、
ちょっと冷や汗💦
しかも上鍵盤が無茶苦茶軽い!
音域も違う!
普通の曲なら何とかなるんですが、
ゴルドベルクはやっぱりキツイ💧

本番直前、
あーもう少し慣れる時間が欲しい!
緊張してきた〜💧っと思っていると

フラリッと教会に
エマ・カークビー様出現!



え!?何故エマ様が!?
と嬉しいやら恐縮やらで、
いっきに緊張度アップです。

前半は何だか緊張と
楽器に翻弄されがちでしたが、
後半乗って弾くことが出来ました。
7月の演奏会が
快心の出来に近い感じだったのに
今回それにはおよばず、
悔しいやら、残念無念。


にもかかわらず、
終演後
お客様が温かく笑顔で
包んで下さって
あ〜幸せだなぁと
感謝で一杯になりました。


翌日エマ様に
「完璧を求めているのは
本人だけ、曲のエッセンスが伝わってきて
楽しく聴けたわ!ありがとう!」
というメッセージを頂き、
ありがた〜いやら恐縮やら。
寝起きに携帯を見た途端
思わず飛び起きて
電話に向かって
お辞儀をしてしまいました。


7月も今回も
わざわざメールで
詳しい感想を書いて下さったお客様が
何人もいらっしゃり、
音楽を愛する熱心で温かい聴衆の皆さんに
いつも支えられているのを
痛感します。

終演後、オーチャードの花が
私の荷物の横に置いてあり、
一体誰からだろう?
っと思っていたら、
後からメールで
ヘンデルハウスで練習中に
偶然少しお話した紳士からだと判明。
「聴きながら
ゴルドベルクと貴方の
ジャーニーを感じました。
パーソナルな演奏で
愉しみました。」
という感想も頂き

そんな風に聴いて頂けるのか!?
と新鮮で
もっと精進せねば

オーチャードを見る度に
励まされています。


皆様いつも支えて頂いて
本当にありがとうございます!




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パリの楽器博物館

2017年09月09日 | 日記

トイレでパリの地図を眺めていて
楽器博物館がある事を発見!
地球の歩き方、ありがとう!

早速ネットで検索して、
2日目に行って参りました!
絢爛豪華な
クラヴェサンのコレクション。








クラヴィコードも。


触りたい衝動を
必死にこらえて
拷問のような気持ちで
ウロウロ。

無料コンサート用の
チェンバロなら
触っても良いかなあ、、。
(良いわけない!)
怒られるの覚悟で
アルペジオをポロローン
としてみました。
好奇心が節度と礼儀を
越えた瞬間でした。


即効で警備委員さんが
Excuse moi !
と飛んできて、
ダメダメジェスチャー。
Pardon! Je suis une claveciniste,,,
(私チェンバロ奏者なんです〜)
と弁解して許して下さいオーラ発信。
警備委員さん、ニッコリ笑って
je vois (なるほど)
みたいな事言ってました。
でも試したチェンバロは
オリジナルのコピー。

あーオリジナルが
試してみたかった!

ラモーのセクションには、
彼のコンセール用に使われた
8弦のガンバが!

8弦のガンバを見たのは初めてです。
コンセールのガンバパート
かなり難しいそうですから
8弦あったら結構楽になるんでしょうね。

ラモーやマレーの
オリジナルの肖像画もあり
ついこの間までマレーを弾いていた方が
大喜びで写真を撮れと言います。



盛り沢山のミュージアムでした!
やっぱり弾いてみたかった〜💧


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クープランとラモーのパリ

2017年09月04日 | 日記
チェンバロ奏者にとって
聖書的教本 L'art de toucher le clavecin を
お書きになった
フランソワ・クープラン。
早世した父もオルガ二スト。
叔父さんもオルガ二スト、
チェンバロの名手、作曲家のルイ。
フランソワは、彼らと区別して
大クープランと呼ばれてます。
クープラン家は
バッハ家と同様
音楽家一家。

クープラン家が
代々オルガ二ストを務めた
St Gervais 教会が
パリのマレ地区にあります。





ごく普通の教会とオルガンでした。
18世紀にタイムスリップして
クープランの弾くオルガンを
聴いてみたかった。

クープランはヴェルサイユ宮殿付きの
チェンバロ奏者だった筈。
どうやって教会のお仕事と
宮廷でのお仕事を
両立していたのかしらん?
ヴェルサイユとパリを
行ったり来たり。
さぞかし多忙だったことでしょう。



リュリのモノポリーであった
パリのオペラ界に
旋風を巻き起こしたラモー。


意外にもオペラ作曲家として
ダルダヌスで
デビューしたのは
50歳になってから。
それまでは、
オルガ二ストの職を探すのにも
苦労の連続。
地方都市ディジョン出身の
お上りさんラモー。
サラブレッドの
フランソワ・クープランみたいに
すいすい出世するには、
コネもお金も無かったんですね。
(大いにラモーに親近感!)

そんなラモーが、
成功してから
オルガ二ストを務めていた教会
St Eustache。



ラモーも
モーツァルトの母も
この教会に眠っています。
音楽の聖人セシリアを祀る一角に
2人の墓碑が。



ラモーはセレブになった後も
質素な暮らしを続けたようです。

彼の最期の住居は、
St Eustache や ルーブルに近い
Rue des bons enfants
(良い子通り)


彼がよく演奏した演奏会シリーズ
コンセール・スピリチュエールは
ルーブル宮に隣接する
テュルリー宮(今は公園)で
行われていたので、
近くを選んだんですね。

ついでに(ついでなのか?)
ルーブル美術館にも足を運びました。
ルーブル宮の屋根に
ズラリと並ぶ石像。
大概は哲学者、
政治家などです。
その中に
旦那がいきなり
作曲家Lalande を発見!

今でこそあまり知られていないけれど
当時は重要な作曲家だった彼。
Leçon des ténèbres を
私達は去年演奏したので
こんな所で思いがけなく
お会い出来て
嬉しい!


この後
石像を全て
チェックしようとする旦那を急かし


ルーブルの中には入らず、
Day 1 のディナーの時間となりました。




Day 2 は楽器博物館へ。
続く。











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