紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

仁義なき戦いは継続中

2008-05-13 15:30:42 | 畑仕事
 そろそろカテゴリーに「畑仕事」を追加した方がいいのかもしれない。なにしろ畑はネタの宝庫。ドラマチックな喜怒哀楽に溢れている。

 さて、京都の話をしている間にも、ビニールハウスでは様々な事態が勃発していた。そう、ついに箱入りぶりを誇っていたH氏自慢のキャベツ娘たちに、虫食いの後がそこかしこに出現したのである! 

 ビニールハウスに行くたび、紋白蝶が飛び交っていたのだから、時間の問題だったのだ。しかもなんとH氏がいうには、彼が行く時に限って、さも仲睦まじそうに紋白蝶が2匹で飛び交っていたというのである。これが挑発行為でなくてなんであろうか!

 ブロッコリー、カリフラワー、キャベツを毎日朝夕巡回し、葉の裏表の点検を開始した。ピンセットでつまんで青虫を水の入った入れ物に落とすという、地球に優しいが超アナクロな青虫撲滅作戦である。無農薬農業を自慢する夫の影に、妻の陰ながらの努力が存在したのである。

 しかし、子どもの頃に今の何倍もの虫に囲まれて生活していた育成環境がこんなところで役立つとは! 実はこういう地道な作業は、大好きなのである。虫愛ずる人ではないが、嫌悪感ももってない。

 慣れないうちは葉脈にカラダを擬態させる青虫を見つけるのは、難しいのだ。目を凝らし、何度も繰り返し同じ所を点検しなければ見つからない。
 ところが面白いもので、目がキャベツや葉っぱに慣れてくると、瞬時に目の端でも青虫を捉える事ができるようになる。畑のとおりすがりに「あっ!いた!青虫!」と察知する技は、H氏にはマジックのように見えるようで、目を丸くしていた。

 努力の甲斐合って、5日間ほど続けると、たまさか発見する程度に落ち着いて来た。やれやれ。

 ところが、背後に剣呑な気配を察知した。まさに虫の知らせ。さっと振り向けば、そこはキャベツエリアの隣の大根エリアである。その大根の葉っぱが穴だらけなのだ。

 まさか。

 そう、その「まさか」だった。蓼食う虫も好きずきというが、これほどまでに青虫に節操がなかったとは。ブロッコリー/カリフラワー/キャベツ地帯がキケンであると判断した総司令官が、一時撤退を号令したのだ。それも盲点になっていた大根エリアに!

 たぶん葉ものエリアからのキャタピラ部隊全軍撤退で、おお、ついに平和が訪れたと人間が勘違いし、ウキウキ京都などに遊びにいったりして、青虫のことなど頭から蒸発させるくらいほとぼりが醒めるのを身を潜めて待っていたのだ。まさに臥薪嘗胆。

 虫けら、などと人は呼ぶが、なかなかどうして策士な奴らなのだ。相手にとって不足はない。真正面から全力で勝負! 油断めさるな、H氏!

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