花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

景色が変わる

2021年06月10日 | その他
このところ、いたるところで杉林が伐採されている風景を見かけます。
名久井農業高校のある南部町周辺の山林もこのようにきれいになりました。
杉は一般的に40〜50年すると伐採され建材として利用されます。
ということは、今伐採されている杉は昭和50年前後に
植林された樹木ということになります。
確か昭和50年後半だったでしょうか、山林に投資しませんかという誘いが
農業クラブに来たのを覚えています。さすがにお金もないし
怖いので断りましたが、確かどこかの県の生徒会が将来のためにと
数十万円を投資したというニュースがありました。
しかし日本の林業事情でいえば、昭和50年頃から木材の需要は頭打ち。
さらに平成になるとバブルが崩壊。木材の価格は長い間低迷することになります。
今、伐採されている樹木はちょうどその頃に植えられたもの。
価格が下落する前に、皆さん伐採してたくさん植樹したのかもしれません。
心配なのは当時投資した人たち。ちゃんと回収できたのでしょうか。
さてそんな樹木ですが現在、再注目を集めています。
それが温暖化対策。二酸化炭素吸収資源としてまた植樹が始まっています。
さらに木材がまた高騰し始めているともいいます。
しかしシカなど野生動物の問題や山林火災など森林に関わる課題も出てきました。
野菜などの作物と違い樹木は収穫までのスパンが長いため
高校ではあまり扱うことはありませんが、
伐採という風景の変化を目の当たりにして
ちょっと考えてみる機会になりました。
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相撲の話

2021年05月23日 | その他
またまた懐かしい写真です。
これは昨年の秋、ストックホルム青少年水大賞で
グランプリを受賞したトレジャーハンターズを紹介しようと
地元のテレビ局が取材にきた時の様子です。
単なるニュースではなく活動紹介という企画だったため
彼らは活動を再現しながら説明しました。
ここは名農のグラウンドにある土俵。
三和土の発想の元にもなった場所です。
しかし大活躍した相撲部は、残念ながら今はなく
土俵だけが当時の姿をとどめています。
さて相撲といえば先日、嬉しいニュースが紹介されました。
お隣の三本木農業高校といえば相撲の強豪校ですが
またまたこの春、角界入りされた方がいます。
四股名は「木竜皇」(きりゅうこう)。
先代時津風親方の息子さんです。
中学時代から全国で大活躍されていましたが
自分を磨くため遠く青森県の三農の門を叩き、3年間精進されました。
近年の大活躍の三農。間違いなくその原動力となった一人です。
今場所三日目、新弟子による前相撲で白星デビュー。
これからテレビを見るのがまたまた楽しくなりそうです。
大相撲五月場所は今日が千秋楽です。
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サボテンは双子葉

2021年04月16日 | その他
試験管の中に小さな植物が見えます。
これはサボテン。試験管の中に無菌播種したものです。
面白いことに1週間もすると芽が出てきますが
ほとんどは2つのツノを持っています。
この試験管には偶然2粒播種されたのでシルエットが重なってしまいました。
これは前任校で行なったプロジェクトですが
生徒たちは姿形からミニトトロと呼んでいました。
サボテンは双子葉植物。したがってこのツノはサボテンの子葉なんです。
しかしまもなくツノは消えて、葉の代わり棘が出てきます。
種から育てた人しか見ることのできない幻の双葉。
この可愛さにはみんな感激したものです。
実はこの研究をしていた際、砂漠の宝石とも呼ばれるリトープスや
透明の葉を持つハオルチアなどの仲間も同じように試験管内で育てていました。
写真があるはずですが、10年以上前なのでちょっと探せませんでした。
さてサボテンの栽培目的はなんだったと思いますか
サボテン生産や多肉植物の生育特性を探るというものではありません。
ヒントは培地をきれいなピンクや黄色に着色していること。
答えは次回、ご紹介します。

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雪の山

2021年02月01日 | その他
大寒も過ぎ、極端な低温はなくなりましたが
まだ気温は低く、降った雪はなかなか溶けません。
これは国道沿いの風景ですが、ご覧の通り
除雪された雪が山ほど積まれています。
高さにして約2m。幸いに交通量があるので
道路の雪はすっかり溶けています。
ところが八甲田の西側になる青森市ではもっと雪が多く
除雪された雪で道幅が減少。
今も自動車は斜めになってすれ違っているようです。
さて太平洋側の雪はこれからが本番。
いつも春のドカ雪といって2月中下旬になると湿った雪が降るのです。
こうなると雪が重く、家庭用の除雪機では飛ばせなくなります。
この時期は、高校の卒業式が間近に迫っているので気がかりです。
さらに3月上旬は高校入試。最近は大丈夫ですが
昔は大雪が受験生を困らせたもの。
厳冬となった今年は、どんな春の雪が降るのでしょうか。
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あれから10年

2021年01月05日 | その他
新春の地元各紙に東日本大震災から10年という特集が組まれました。
その中である新聞が、かつてのフローラの活動を紹介していただきました。
どうやら古い記事の中からフローラの活動に目が止まったようです。
思い起こせば2011年3月11日から確かに10年。あっという間です。
当時、フローラは結成2年目。フォトニクスという名の通り、
植物にLEDを照射したり、光を感じやすくなるブラシナゾールを散布して
草花の開花スピードのコントロールをしようと研究していました。
2010年の予備実験も終わり、いよいよ2011年は本格スタートという時だったので
みんな大慌てしたのを覚えています。当時、農業クラブの役員だらけだったフローラは
何が何でも農クの県大会に出場しようと3部門すべてにエントリー。
震災当日は、まもなく行われる校内プロジェクト発表会での
最優秀を目指して練習をしていました。
しかしこちらは新しくできる環境システム科の研究のため四国の大学などを視察し
飛行機で帰る途中の空港で被災し、一晩空港内で野宿しました。
幸い南部町は大きな被害は免れ、フローラも無事に避難しましたが
その後交通網が遮断され、八戸から通っている人は家に帰るのが大変だったようです。
震災の翌日、運よく飛んだ三沢行きの飛行機で帰宅しましたが、地域は停電。
まったく暖房機器が動きません。もちろんテレビはつかず、iPadもバッテリー切れ。
世の中の情報がわからないのでとても不安でした。
その中に唯一動いたのが、この自作ラジオ。これでなんとか情報を得ることができました。
3月といっても雪のふる北国。日頃から停電を想定した準備の必要性を強く感じました。
さて震災での休校が開け、余震の中、3月に開催された校内プロジェクト発表会。
前年、数々の受賞した絶好調のフローラは、不思議なことになぜか3部門とも2位で落選。
これにはメンバーもショック。県大会がある1学期にやることがなくなってしまいました。
そんな理由もあり、その後フローラは全員でサクラソウ救出に乗り出して行きます。
震災10年という特集の取材依頼は、そんな当時のことを思い出させてくれました。
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