「とある飛空士への恋歌」というアニメがある。
このアニメは第1話だけ見ると若干ウザいボーイミーツガール系の作品だというように見える。
だがけっこうダークでシリアスな話なことがわかってきた。
おまけにミリタリーだ。
これ、ミリオタのみなさんが戦場のヴァルキュリアくらい詳細に分析しているやもしれん。
いや、きっとしているに違いない。
でもいいからここで書くとする。
このアニメの主人公が乗る航空機の種別。
それは水上機である。
ガチの飛行甲板をもつ空母の艦載機にくらべると、あきらかに弱い。
艦これやっている人なら誰しも知っていることだ。
なぜそうしたのか?
我輩のぱっと見の直観は、空飛ぶ島イスラの構造の制約からきているものではないかと告げたため、そこから分析してみる。
空飛ぶ島イスラは、空母の機能も備えているが、空母ではない。
その中に街まであり、それ自身が兵站の拠点となり、孤立した戦力として半永久的に持続できるようになっている・・・ものと思われる。
つまり、たとえば食料を自給できるだけの農地も備えた空母だということだ。
しかし!
食料の生産にはものすごくたくさんの水がいる。
日本では人の住めない山間部がその水の兵站(とは言わないけど兵站相当)を担当している。
だがイスラで余るほどの水をカンタンに確保できる循環系のしくみが備わっているとはちょっと考え難い。
ではどうするか?
かなりの部分に水を蓄える仕組みを作っておかざるを得まい。
日本ではそういうものを”ため池”と呼ぶが、イスラではどう呼ぶのかまでは知らない。
だが地表には”ため池”として機能しているように見える水は豊富にある。
食糧はどうか?
イスラには森林がそこそこあるように見える。
たぶん食料を自給するだけの耕作面積は確保できているのだろう。
ではイスラ本来の機能である軍用施設はどうか?
それがどうもアヤシイ。
航空機が主戦力なのであれば滑走路がたくさんあってしかるべきだが、どうもそうでもないように見える。
主人公が乗る航空機をわざわざ水上機にしたということは、
慢性的に滑走路が不足しているか、
または滑走路が使えなくなる事態を想定してデメリットを許容しているか、
そうでなければ何らかのトラブルで海上に着水した後に偶然にもトラブルが解消すればまた戻ってこれるように設計したかのように見えるが、
そのどれもが根拠としては希薄だ。
何かの理由でかつて水上機を過剰生産してしまったためバランスの悪い配備になっているとしか考えられない。
それだけではない。
この水上機、なんと主翼が90°回転するようにできている。
なぜそんなことをするかというと、アニメで描写されているように、水上で垂直離陸するためだ。
このギミックは正直すごい!
中島飛行機にもこんなギミックの航空機はなかったんじゃないか?
しかし!!!
こんなギミックを乗せたら主翼を固定するためのシャフトにとんでもない剛性が必要になり、絶対に機体がキチガイじみた重さになるはずだ。
その証拠に、あの水上機は空中格闘戦をしているくせにエンジンを2発も積まなければならなくなった。
そしてそういう構造を取ると低翼にできなくなるため、低速の航空機なのにもかかわらず旋回性能にも問題が生じる。
にもかかわらず、あのエンジンのデカさから推測するに空冷で間違いなく、それほど出力がとれるはずもない。
しかもシャフトの剛性は極めて高いはずなのにもかかわらず、装甲は紙のように薄く、敵の銃弾が貫通しまくった。
そして双発機であることにより技術力がなくてもカンタンに機首に機銃を装備できる(自分のプロペラを撃ち抜かないように回転と同期させる構造がいらない)にもかかわらず、機銃は手持ちである。
これは設計コンセプトとしてありえん。
この航空機は車輪を収納できないプアなしくみだが、あれだけ全体的に設計がプアで、あれだけ戦闘速度が遅ければ、空気抵抗で減速することも問題にはならんだろう。
敵の戦闘機は、
ゼロ戦のように旋回性能に優れ、
ジェットエンジンではなくレシプロではあるものの水冷式エンジンを実用化しており、
機銃を装備した単発機で、
おまけに段違いに速度差がある。
しかも相手はデコイとして木製の航空機まで運用している。
これは対レーダー用のためわざわざ戦力として残してあると考えられる。
ようするに敵はレーダーも当然のように実用化済で、相手もそれくらい持っていてもおかしくないとすら考えているほど用心深いという意味だ。
こんなんで勝てるわけがない。
大戦末期の日米の技術力の差よりさらに絶望的だ。
なんちゃって空母ワリヤーグと米帝のガチ空母くらい差があると言ってよく、もはやマトモな戦争にはならんほどだ。
作中でも先の戦闘でボロ負けしたため厭戦機運が広がっている。
我輩なら次の戦闘になる前に今すぐ帰れと進言するが。
このアニメは第1話だけ見ると若干ウザいボーイミーツガール系の作品だというように見える。
だがけっこうダークでシリアスな話なことがわかってきた。
おまけにミリタリーだ。
これ、ミリオタのみなさんが戦場のヴァルキュリアくらい詳細に分析しているやもしれん。
いや、きっとしているに違いない。
でもいいからここで書くとする。
このアニメの主人公が乗る航空機の種別。
それは水上機である。
ガチの飛行甲板をもつ空母の艦載機にくらべると、あきらかに弱い。
艦これやっている人なら誰しも知っていることだ。
なぜそうしたのか?
我輩のぱっと見の直観は、空飛ぶ島イスラの構造の制約からきているものではないかと告げたため、そこから分析してみる。
空飛ぶ島イスラは、空母の機能も備えているが、空母ではない。
その中に街まであり、それ自身が兵站の拠点となり、孤立した戦力として半永久的に持続できるようになっている・・・ものと思われる。
つまり、たとえば食料を自給できるだけの農地も備えた空母だということだ。
しかし!
食料の生産にはものすごくたくさんの水がいる。
日本では人の住めない山間部がその水の兵站(とは言わないけど兵站相当)を担当している。
だがイスラで余るほどの水をカンタンに確保できる循環系のしくみが備わっているとはちょっと考え難い。
ではどうするか?
かなりの部分に水を蓄える仕組みを作っておかざるを得まい。
日本ではそういうものを”ため池”と呼ぶが、イスラではどう呼ぶのかまでは知らない。
だが地表には”ため池”として機能しているように見える水は豊富にある。
食糧はどうか?
イスラには森林がそこそこあるように見える。
たぶん食料を自給するだけの耕作面積は確保できているのだろう。
ではイスラ本来の機能である軍用施設はどうか?
それがどうもアヤシイ。
航空機が主戦力なのであれば滑走路がたくさんあってしかるべきだが、どうもそうでもないように見える。
主人公が乗る航空機をわざわざ水上機にしたということは、
慢性的に滑走路が不足しているか、
または滑走路が使えなくなる事態を想定してデメリットを許容しているか、
そうでなければ何らかのトラブルで海上に着水した後に偶然にもトラブルが解消すればまた戻ってこれるように設計したかのように見えるが、
そのどれもが根拠としては希薄だ。
何かの理由でかつて水上機を過剰生産してしまったためバランスの悪い配備になっているとしか考えられない。
それだけではない。
この水上機、なんと主翼が90°回転するようにできている。
なぜそんなことをするかというと、アニメで描写されているように、水上で垂直離陸するためだ。
このギミックは正直すごい!
中島飛行機にもこんなギミックの航空機はなかったんじゃないか?
しかし!!!
こんなギミックを乗せたら主翼を固定するためのシャフトにとんでもない剛性が必要になり、絶対に機体がキチガイじみた重さになるはずだ。
その証拠に、あの水上機は空中格闘戦をしているくせにエンジンを2発も積まなければならなくなった。
そしてそういう構造を取ると低翼にできなくなるため、低速の航空機なのにもかかわらず旋回性能にも問題が生じる。
にもかかわらず、あのエンジンのデカさから推測するに空冷で間違いなく、それほど出力がとれるはずもない。
しかもシャフトの剛性は極めて高いはずなのにもかかわらず、装甲は紙のように薄く、敵の銃弾が貫通しまくった。
そして双発機であることにより技術力がなくてもカンタンに機首に機銃を装備できる(自分のプロペラを撃ち抜かないように回転と同期させる構造がいらない)にもかかわらず、機銃は手持ちである。
これは設計コンセプトとしてありえん。
この航空機は車輪を収納できないプアなしくみだが、あれだけ全体的に設計がプアで、あれだけ戦闘速度が遅ければ、空気抵抗で減速することも問題にはならんだろう。
敵の戦闘機は、
ゼロ戦のように旋回性能に優れ、
ジェットエンジンではなくレシプロではあるものの水冷式エンジンを実用化しており、
機銃を装備した単発機で、
おまけに段違いに速度差がある。
しかも相手はデコイとして木製の航空機まで運用している。
これは対レーダー用のためわざわざ戦力として残してあると考えられる。
ようするに敵はレーダーも当然のように実用化済で、相手もそれくらい持っていてもおかしくないとすら考えているほど用心深いという意味だ。
こんなんで勝てるわけがない。
大戦末期の日米の技術力の差よりさらに絶望的だ。
なんちゃって空母ワリヤーグと米帝のガチ空母くらい差があると言ってよく、もはやマトモな戦争にはならんほどだ。
作中でも先の戦闘でボロ負けしたため厭戦機運が広がっている。
我輩なら次の戦闘になる前に今すぐ帰れと進言するが。