攻めのIT投資とともにシャドーITが増加--ガートナー調査
http://japan.zdnet.com/article/35061203/
最近ちらほらこんなニュースを見るようになった。
シャドーITとは、先のリンク先にあるように
> 情報システム部門が把握しないまま現場で利用されている情報システム
である。
なぜこうなったかというと、どうやら
> IT部門がビジネスのニーズに対応しきれず、ビジネス部門が独自にIT投資を行うケースが増加しつつある状況
らしい。
このへんの事情は木村岳史の極言暴論シリーズにときどき出てくるので参照いただきたいところだが、
木村岳史の極言暴論! - グローバル化でも崖っぷち、IT部門に“下克上”の危機:ITpro
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/14/463805/112000016/
かいつまんでいうと、SIerに要件定義から保守から丸投げするようになったことで社内のIT部門は自分では何もできなくなってしまい、単なる発注代行業務部門になり下がったため、ということのようだ。
これがホントかどうかはわからない。
世間一般論はともかくとしても、うちの会社のIT部門が頼りになるのかすらわたしにはよくわかっていない。
しかし!
実はいま、非常によく似た境遇にわたしは遭遇している。
それを順番に説明したい。
ある程度以上の規模がある世間一般の会社と同様に、うちの会社でも業務は細切れになって各部門ごとに切って分けて投げるようになっている。
これはたとえばプリント基板の設計においても同じである。
プリント基板をおこすときは、大まかにいってうちでは
・発案者(ほとんどは研究開発部門)
・部品などの審査係(購買部門や品質保証部門など)
・ライブラリ作成およびバックエンド設計担当部門
・発注するための購買部門
がかかわり、それぞれ担当するところだけをこなすようにできている。
このシステムは悪くない。
お互いの得意分野だけに集中してやるので業務効率は良いだろう。
たとえば新規におこす基板に新規の部品を使いたい場合、
そのライブラリを作っておいてくれと担当部署に丸投げしておいて自分はその間に回路図設計をしておけば、
理論上は倍速で仕事が進むわけだ。
しかし!
最近は業務効率という面で若干ビミョーになりつつある。
なぜか?
最近お役所仕事しかしなくなった部署があるからだ。
たとえば新規におこす基板に新規の部品を使いたい場合、
ライブラリを作っておいてもらいたいとすれば、そのライブラリを作るための仕様書群(複数)を完備しなければならず、またその仕様書は複数の解釈の余地のないカンペキなものでなくてはならない。
それだけ仕様書を書くのだったら自分でライブラリを作ったほうがてっとり早いのだが、ライブラリ作成のための権限を配布された人間が社内に限られており、自分でやるから権限をよこせと言っても断られる。
ライブラリ製作者側はというと、受け取った仕様書(たとえばフォーマットはエクセル)をマクロにかけてライブラリを自動生成し、社内システムにアップする作業だけを行う。
これでは理論上は仕事は1倍速にしかならない。
ライブラリ製作部門はというと、業務効率を改善しただとかのたまって派遣社員の首をはねて人件費削減に貢献したなどと言うわけだが、
なんのことはないエンジニアに投げ返しただけで全体としては業務効率は改善していない。
むしろ給料の高いエンジニアの業務が増えた分だけ業務効率が悪化しているのではないかとすら思うほどだ。
なんでこんなに役所仕事なんだwww?
・・・と誰しも思うところだが。
たぶんトラブったときの責任をぜんぶ外に出すことで自分たちがとる責任を可能な限り小さくしたかったのではないかと思われる。
だってルーチンワークしかしなかったらトラブルの発生確率は大幅に下がるからね。
でもこいつらはほっとくしかあるまい。
他部署にある社内権力をつぶしにかかってまで何とかしようというのはうっとうしいのでまずやらない。
これは日本人の悪い癖だ。
ここまできて、じゃあこれどうすんだよ、と誰しも思う。
そこでだ!
いま我輩は、他のほとんどの関連部隊をスルーして研究開発部門だけで基板をおこすフローを立ち上げようとしている。
本日気がついたのだが、これはいわゆる世間でいうところのシャドーITのコンセプトそのものだ。
シャドーITというのはIT部門本体には嫌われる傾向が強い。
セキュリティー対策や社内ルール準拠のチェックができないし、
自分たちの用意したツールと異なるものを使うもんだからライセンスやらリソースやらがダブって一見ムダに見えるし、
自分たちに隠れて自分たちの代わりの業務をコソコソやっているのが何より気に入らないだろう。
いま我輩がやろうとしていることも多分そうなる。
しかしそんなのは知らん。
これは日本人の悪い癖だが、他部署にある社内権力と正面衝突して何とかしようというのはうっとうしいのでシャドーに徹することにするつもりだ。
http://japan.zdnet.com/article/35061203/
最近ちらほらこんなニュースを見るようになった。
シャドーITとは、先のリンク先にあるように
> 情報システム部門が把握しないまま現場で利用されている情報システム
である。
なぜこうなったかというと、どうやら
> IT部門がビジネスのニーズに対応しきれず、ビジネス部門が独自にIT投資を行うケースが増加しつつある状況
らしい。
このへんの事情は木村岳史の極言暴論シリーズにときどき出てくるので参照いただきたいところだが、
木村岳史の極言暴論! - グローバル化でも崖っぷち、IT部門に“下克上”の危機:ITpro
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/14/463805/112000016/
かいつまんでいうと、SIerに要件定義から保守から丸投げするようになったことで社内のIT部門は自分では何もできなくなってしまい、単なる発注代行業務部門になり下がったため、ということのようだ。
これがホントかどうかはわからない。
世間一般論はともかくとしても、うちの会社のIT部門が頼りになるのかすらわたしにはよくわかっていない。
しかし!
実はいま、非常によく似た境遇にわたしは遭遇している。
それを順番に説明したい。
ある程度以上の規模がある世間一般の会社と同様に、うちの会社でも業務は細切れになって各部門ごとに切って分けて投げるようになっている。
これはたとえばプリント基板の設計においても同じである。
プリント基板をおこすときは、大まかにいってうちでは
・発案者(ほとんどは研究開発部門)
・部品などの審査係(購買部門や品質保証部門など)
・ライブラリ作成およびバックエンド設計担当部門
・発注するための購買部門
がかかわり、それぞれ担当するところだけをこなすようにできている。
このシステムは悪くない。
お互いの得意分野だけに集中してやるので業務効率は良いだろう。
たとえば新規におこす基板に新規の部品を使いたい場合、
そのライブラリを作っておいてくれと担当部署に丸投げしておいて自分はその間に回路図設計をしておけば、
理論上は倍速で仕事が進むわけだ。
しかし!
最近は業務効率という面で若干ビミョーになりつつある。
なぜか?
最近お役所仕事しかしなくなった部署があるからだ。
たとえば新規におこす基板に新規の部品を使いたい場合、
ライブラリを作っておいてもらいたいとすれば、そのライブラリを作るための仕様書群(複数)を完備しなければならず、またその仕様書は複数の解釈の余地のないカンペキなものでなくてはならない。
それだけ仕様書を書くのだったら自分でライブラリを作ったほうがてっとり早いのだが、ライブラリ作成のための権限を配布された人間が社内に限られており、自分でやるから権限をよこせと言っても断られる。
ライブラリ製作者側はというと、受け取った仕様書(たとえばフォーマットはエクセル)をマクロにかけてライブラリを自動生成し、社内システムにアップする作業だけを行う。
これでは理論上は仕事は1倍速にしかならない。
ライブラリ製作部門はというと、業務効率を改善しただとかのたまって派遣社員の首をはねて人件費削減に貢献したなどと言うわけだが、
なんのことはないエンジニアに投げ返しただけで全体としては業務効率は改善していない。
むしろ給料の高いエンジニアの業務が増えた分だけ業務効率が悪化しているのではないかとすら思うほどだ。
なんでこんなに役所仕事なんだwww?
・・・と誰しも思うところだが。
たぶんトラブったときの責任をぜんぶ外に出すことで自分たちがとる責任を可能な限り小さくしたかったのではないかと思われる。
だってルーチンワークしかしなかったらトラブルの発生確率は大幅に下がるからね。
でもこいつらはほっとくしかあるまい。
他部署にある社内権力をつぶしにかかってまで何とかしようというのはうっとうしいのでまずやらない。
これは日本人の悪い癖だ。
ここまできて、じゃあこれどうすんだよ、と誰しも思う。
そこでだ!
いま我輩は、他のほとんどの関連部隊をスルーして研究開発部門だけで基板をおこすフローを立ち上げようとしている。
本日気がついたのだが、これはいわゆる世間でいうところのシャドーITのコンセプトそのものだ。
シャドーITというのはIT部門本体には嫌われる傾向が強い。
セキュリティー対策や社内ルール準拠のチェックができないし、
自分たちの用意したツールと異なるものを使うもんだからライセンスやらリソースやらがダブって一見ムダに見えるし、
自分たちに隠れて自分たちの代わりの業務をコソコソやっているのが何より気に入らないだろう。
いま我輩がやろうとしていることも多分そうなる。
しかしそんなのは知らん。
これは日本人の悪い癖だが、他部署にある社内権力と正面衝突して何とかしようというのはうっとうしいのでシャドーに徹することにするつもりだ。