教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

シナリオと絵師の相性

2016-07-06 23:12:49 | オタネタ全般
先日、つぎの夏コミに出す、とある艦これ同人誌のシナリオを書かせてもらったという話をした。

後工程担当である絵師のほうは最後の追い込みの時期でめっちゃ根詰めて描いていらっしゃるところだが、
当の我輩のシナリオのほうは前工程なのでずいぶん前から見守ることしかしてない。

コミケまであと1ヶ月と少々。

さて、次は何をする?

・・・という話になってだな。

オリジナルの読み切りマンガ用のシナリオを受注した。
絵師のほうが乗り気なら、どこぞのマンガ雑誌の新人賞へ応募することになるやもしれぬ。

なお受注したとはいっても、すでにベータ版は提出済であり、評価は上々のようだ。
構想だけあって全くの未着手で企画だおれになる、なんてところはすでに通過した。
しかも絵師のほうは単発で仕事を受注して対価を得ているほどの腕前であり、我輩がエイヤで書いたシナリオのアマチュアライクな仕事より遥かに腕前は立つ。

めざすは佳作以上!
絵師のメジャーデビューに微力ながらも貢献できれば感激である。

・・・というところまで来てふと思った。

我輩のシナリオの出来栄え如何によって絵師の人生を左右してしまう可能性が・・・。



そういう視点で我輩のシナリオ草稿を読み返すとアラが目立つ。

まずイラストレーターは、仮にマンガ初執筆だとしても、そこいらにいくらでもいる漫画家より絵がうまい。
そういう意味では、シナリオさえ同レベルにすばらしければ、マンガ雑誌の新人賞で佳作をめざすというのは決して寝言ではない。

ではシナリオは?

そもそも論的に絵師の得意とする絵を活かせるシナリオであれば言うことはない。
だがそのできたものは、後から冷静に読み返すと
「うーん・・・ これアレもコレも描かないとだね」
というもの。

絵は艦これのような女の子の立ち絵が持ち味である。
また本人はあまり描きたがらないにもかかわらずメカモノも驚愕するほどの巧さ。
だが、シナリオの大半はそうではないときた。

これが艦これの二次創作なら、すでに艦これ絵師として活躍中であり、相性の問題が顕在化する場面はほとんどない。

そうでなくともシナリオの稚拙にも不安がある。

今度の同人誌のは艦これの二次創作のギャグマンガなのだが、それができたあとに世間で人気のギャグアニメを視聴すると
「うーんおもしろい・・・ こいつには絶対勝てる気がしねぇ」
と、みずからの能力不足を痛感してしまう。

しかも艦これの二次創作では、キャラの持ちネタのテンプレがある程度完成している。
なのでそれを生かせばそれなりに見えるものができてしまうというというアドバンテージを無償で使える。

相手はプロでこっちはアマチュアなんだから、というのはあるが、新人賞で「参加することに意味がある」ではなく「ガチで取りにいくぜい!」では、それで自分を慰めるわけにもいかない。



ギャルゲーのシナリオはキロバイトあたりいくらの量り売りらしく、ほとんど労働集約的ではあるが、読み切りマンガのシナリオなぞ労働集約的である作画に要した時間の1/100しかかからない。
時間がとれたときにがんばればできるようなものではない。
神が降りてこなければ何も書けないが、神が降りてくれば一瞬で完成し、あとはシナリオ担当の我輩が神の啓示にしたがってテキストエディタで文章におこすだけだ。

そしてその神は絵師にとって描きやすいシナリオかどうかを考慮しない。

その神の考慮しなさが絵師の人生を左右する可能性まである。

それが大きな問題だとは最近まで思っていなかった。