ハドバータルさんとオソフ君が、モンゴルへ帰って行った。
6月になったら再び来日し、手術を受ける。
やっと一歩、階段を登った感じだ。
ハドバータルさんは忙しい。
帰国したら、オソフ君の両親に経過を報告し、その後フブスグル湖へ行く。
産卵のために遡上する魚の映像を撮るためだ。
この湖は、琵琶湖の10倍はある、巨大な水の塊だ。
モンゴルの淡水の70%は占めている。
最近、この湖の水位が上昇している。
不思議に思って調べたら、周辺の永久凍土が融けていることがわかった。
凍土の中には未分解の有機物がたくさん含まれている。
それが湖に流入してくるから、エサが増える。
その結果、魚の数が増えてきた。
巨大な養殖場のようなものだ。
増えすぎた魚は厄介な問題を引き起こす。
水質の悪化だ。
特に、深い場所の酸素消費が増える。
そして、低酸素状態が引き起こされる。
世界一美しい湖が、徐々に変化してきている。
私たちは、このことを懸念している。
何とかしようと、少しずつ努力をすることが大切なのだろう。