江戸時代に細井広沢という書家がいた。
とくに唐様の書にすぐれ、禁裏御所(霊元天皇)が彼の筆跡を渇望し、江戸から都までわざわざ書を取り寄せたと言われている。
あの赤穂浪士たちもこの細井広沢に討ち入りの事前相談をし、吉良邸の地面に突き刺した「浅野内匠頭家来口上」という文字を書いてもらったという話だ。
その細井が次のように語ったといわれる。
「不潔の友とまじわれば、心が汚れて美しい書は書けぬ。それゆえ、心正しき友を見つけることが肝要である」
他人のお金で購入した中国服を着て、書に興ずるどこかの間抜けな知事に聞かせてやりたい話だ。
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