DALAI_KUMA

いかに楽しく人生を過ごすか、これが生きるうえで、もっとも大切なことです。ただし、人に迷惑をかけないこと。

湖の鎮魂歌(122)

2013-12-08 23:02:27 | ButsuButsu


キャリー・マリス博士は、変な男だ。

しかし、とても率直な男でもある。

この本に面白いことが書いてある。

***

今世紀に入って生じたことは、世界が著しく複雑化したことである。

政府の役割のほとんどは、極めて専門的な技術領域に分散し、素人が常に監視することは全く不可能になってしまった。

国立衛生研究所(NIH)がそのような怪物の一例だ。

国立環境局(EPA)もそうである。

.....

国立衛生研究所に山ほどいるメディア担当者の誰かが、何か技術的なことを発表しても、いったい誰がその内容の真偽を検証しうるだろうか。

そもそも権威ある公的科学研究機関は、科学に疎い一般大衆の税金によって運営されている。

しかし、一般人がその内部を検証したり、バランス感覚を持ち込むことはきわめて難しい。

それが最近とみに問題となっていることであり、有効な対応策がない。

統一的な組織のかわりに、同じような機関が複数あること自体、そもそも効率が悪い。

それらがなんとか一般社会のために役立っているならまだよい。

なんとか我慢しよう。

気楽に構えて長い目で見ることもできよう。

今すぐどうこうしなくてもいいではないか、とも思える。

しかし、それは本当に正しいありかただろうか。

私は、彼らの言うことを信じないことこそが正解に思える。

彼らが「大丈夫、いつでも皆さんの味方です」というのが本当であったためしがない。

***

同じようなことが日本でも起こっている気がする。

洋の東西、同じだと実感する。

ただ、日本の方がもう少しうさんくさい気がするのは私だけだろうか。

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