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沖縄サンバカーニバル、名古屋サンバカーニバルへのオ・ペイシの情熱を語っています。世界一、心のこもったカーニバルを!

サンバを教えてくれた人が・・・

2010-03-29 | サンバ
  サンバチーム、モシダージ・アレグレで私が13年在籍し続けているアーラ(小集団)のリーダーの息子、ジュニオが火事に巻き込まれて、亡くなりました。33歳の元気いっぱいの兄ちゃんでした。
 私がこれだけ長い間、このアーラにい続けているのは、ひとつには、このジュニオのカーニバルへの熱意にあったと思います。

 数年前、カーニバルの出発直前、彼がこう言ってチームのみんなを激励していました。
「みんな、今年もこうしてカーニバルに出場できることを感謝して、この一年を振り返って、思い切り歌って、踊るんだ! カーニバルなんだから!」

 ふだんの練習でも必ず最後には、アーラのみんなで円陣を組んで、ジュニオが「みんな、ありがとう! 」と閉めていました。

 この3年はジュニオがイタリアへ行き、彼なしのカーニバルで、少々さみしいものがありました。
今年のカーニバル直後、結果発表の日にジュニオは本帰国をし、クアドラ(練習場)で1年ぶりに再会しました。
彼は、元コミサン・ジ・フレンチ(先頭隊)のバリバリのメンバーでした。
私は冗談で「ジュニオがコミサンに出なかったから、点数が悪くなったんだよ」と言って、お互い笑っていました。

生まれたときから、お母さん、お姉さん、おじさんたちと一緒にモシダージに通い続けていたジュニオ。
 以前は、家族でチームのバール(ビールやスナックを売る店)も運営していました。

12年ほど前、私も夫も所持金を使い果たしてしまい、帰りのバス代がなくなってしまった日があったのですが、そんなときは、ジュニオにお金を借りたものです。

 サンバの相談で我が家に来てくれたときもありました。

 カーニバル直前のドタバタの時期に、雨が降っていたために、息子と私をわざわざ、自分の家と方向が正反対なのに、車で送ってくれたこともありました。

 来年は久しぶりにジュニオがいるカーニバルだと思っていたのに、本当に本当に残念です。
 
 身長180センチの大柄のジュニオが力いっぱい、汗だくになりながら、クアドラで踊っていた姿が目に焼きついています。

 チームのみんなに送られて、サンビスタ(サンバ人)が旅立ちました。

(ジュニオのいい写真がないのですが、数年前、雑誌「マンシェッチ」に彼がコミサンで出場した写真のアップがあったので、今度、掲載したいと思います。)

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カーニバルの誘惑

2010-03-20 | サンバ
 毎年、カーニバルが近づくと、色々な誘惑があります。
 それは何かというと、「あなた、うちのチームで出ない?」というお誘いです。

 去年まで8年間は、私は懲りもせず、毎年、少なくとも3チームのカーニバルに出場していました。多いときは、同じ日に2チーム出て、全部で5チーム、などという驚異的な年もありました。

 ひとつのチームで踊っていると、知り合いができ、その人が自分のチームでも出なさい、と誘ってくれるのです。
 そんな経緯で、今ではグルーポ・エスペシャルで上位争いには入る、ヴィラ・マリアというチームのバテリア(打楽器隊)の前に入れてもらったこともありました。

 今年もカーニバル前に2つのチームに誘ってもらい、「出ようかな~」とも思ったのですが、心を鬼にして、ジョーベンとモシダージの2チームだけにしました。
 2チームだけ、というのは、私にとって9年ぶりのことです。

 なぜか? それは、カーニバル最終日のパレードであったジョーベンにベストの状態で出場をしたかったからです。
 金、土、日、月 とカーニバルがあるなかで、日曜日にパレードをするチーム2つが声をかけてくれたのですが、この日に出てしまっては、翌日、体力がなくなっていることは明らかです。

 誘ってくれたチームの1つは、ネネというサンパウロの伝統的なチームのアーラ・ダス・パシスタス(フリーダンサーグループ)でした。私がジョーベンで踊っているのを見て、わざわざ呼びとめてくれたのです。
 あこがれのチームでもあったので、せっかくだから、出ようかな・・・と迷ったのですが、無理は禁物です。

 たくさんの誘惑をふりはらって、やはり本命のチームで頑張ることが、サンビスタ(サンバ人)の宿命だと思います。ちょっと大げさな言い方かな?
 

 

 
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サンバは光り物

2010-03-14 | サンバ
 カーニバルに向けて、毎週、毎週、練習がある中で、私のチームのハイーニャ(サンバ・クィーン)が私にさりげなくアドバイスをしてくれたことがあります。
 
 それは、練習用の服でも、必ず光り物を付けることです。
 このハイーニャが踊るときの服には、スパンコールか光る石が、いつもついています。
 
 ほとんどはお手製の服、といっても、彼女の服は露出がとっても大きいので、ブラジャーと超ミニスカート、といった方が正確なのですが・・・

 何の変哲もない、下着の白いブラジャーでも、ちょっとした布地と光る石をほどこすと、見事にダンス用の衣装に変身するので、不思議なものです。

「うちにいっぱい光る石があるから、アキの服にも付けたら?」とハイーニャは親切に言ってくれます。
「来週の練習の衣装、何にする?」とハイーニャに電話をしたときも、「今、ブラにシルバーの石を強力ボンドでつけてるよ」と言っていました。

 それ以来、私は暗い夜道でボリビア人が露店で売っている「光り物」を物色するようになりました。ラインストーンが一番効果的なのですが、高価なので、そう大量には使えません。

 サンビスタ(サンバ人)は、光り物を求めて、町を歩き回っているわけです。

写真は、サンバチーム「トン・マイオール」のコルチ(王室)メンバーとして出場したタレント、ボンボン


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ミスター・サンバ コンテスト

2010-03-07 | サンバ
 カーニバル前のピーク時に、男性パシスタ(フリーダンサー)のコンテストがサンパウロのカーニバル会場で行われました。
 自分とは直接関係のないコンテストだったので、久しぶりに純粋にコンテストを楽しむことができました。

 女性ダンサーのコンテストの機会は多いのですが、男性ダンサーは、女性ほど脚光を浴びることが少なく、この手のコンテストは珍しいです。

 それだけに、男性ダンサーは、各チームを代表して、張り切って出場していました。
 レベルは、なかなか高く、見応えがありました。

 沖縄サンバカーニバルの「ミスター・サンバ コンテスト」は、男性ダンサーの出場者がなかなか集まらないのですが、今年こそ、男性のコンテストも実現できるといいな、と思っています。

 男性は、女性以上に踊りが上手くても、テレビや雑誌に登場するチャンスが少なく、注目度も低いので、ちょっとフェアじゃないな・・・という気がします。
 バテリア(打楽器隊)の前で踊るメンバーに男性が入っている、というチームを私はこれまでに、2チームしか見たことがありません。

 ふだん技を磨いている男性陣、是非、今年の沖縄サンバカーニバルのコンテストにご出場ください。

 
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バテリア(打楽器隊)の前

2010-03-01 | サンバ
 カーニバル中は、あわただしくて書くことができなかった話を少しずつ書いていきたいと思います。

 バテリア(打楽器隊)の前で踊るのは、みんなの憧れの的。リオの大きなチームは、この場所で踊るハイーニャ・ダ・バテリア(サンバ・クィーン)は1人ですし、クィーン、プリンセーザ、ミス・シンパチア、ムーザ(女神)とどんなに多くても5人です。

 去年、サンパウロのモシダージ・アレグレのハイーニャ、ナニが「今年のカーニバルでは、バテリアの前では踊らない」と宣言をした途端、大変なことが起こりました。

 次の練習から、バテリアの前に、色々な人が場所を奪い合うように、踊りに来たのです。
2代前のハイーニャ、バテリア所属ではないチームのムーザ、ダンスがうまいとされている人・・・。 色々な人が入り込んで来て、あわよくば、カーニバル当日もそこで踊ろうと企てたわけです。

 しかし、いくら常駐のハイーニャが今年はその場所で出ないからと言って、そう簡単に他の人が出れるわけもありません。チームの代表が、ハエを追い払うがごとく、彼女たちをバテリアの前から追い出していました。

 それだけ、みんなが出たい場所に、私は1999年から、ほぼ毎年出続けています。モシダージと同等のチームで出た年もあり、本当に感謝しなければならないことだと思います。

 とあるチームでバテリアの前のダンサーをまとめる人が言っていました。

「バテリアの前で踊る人は、体力とカリスマ性がなきゃいけない」

 彼女は、結構、私のことを買ってくれていたのですが、私には体力はあっても、十分なカリスマ性があるとは、とても言えません。

 バテリアの前の責任は、見かけ以上に重いものだと感じています。
 
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