今年もまた激戦のサンバの選曲会が始まりました。
サンパウロのモシダージ・アレグレの選曲会は、昨日で、すでに3回目でした。
昨年にも増して熱気があり、どの作曲者も、サンパウロ一、二を競う選りすぐりの歌手に、カバキーニョ(4弦のミニギター)奏者を揃えて、勝負に臨んでいました。
この選曲会で優勝した曲が、2009年のモシダージのカーニバルの曲となるわけです。
昨年、グルーポ・ジ・アセッソ(2部リーグ)とはいえ、選曲会の当事者として参加した経験からいうと、この緊張感は、カーニバル当日以上です。
毎週、誰かは落とされるのですから、1週勝ち残っても、また翌週、そしてまた翌週と勝ち抜いていかなければならないのです。
下部リーグの選曲会の回数は、5、6週程度ですが、モシダージのような1部リーグのチームは、10週以上も続き、この緊張感をもったまま、日々生活するのは、体力的にも精神的にも、そして、かなりの投資が必要なので、経済的にも大変なことです。
選曲会の雰囲気は、市長や議員の選挙に似たものがあると思います。
どのグループも、ファンを獲得したいため、会場の外では、大型スピーカーで、ガンガン自分たちの曲を流します。ここ数年の動きですが、候補曲のCDを配り、なるべく大勢の人に曲に慣れ親しんでもらおうとするのです。当然、候補者の愛想もよくなってきます。
応援団も動員で、地元からゴソっと連れてきます。
長年チームにいると、知り合いも増えてくるため、こっちの作曲者の応援席にいるところを別の作曲グループに見られると、何か気まずい、といった気持ちもあります。
昨日は、生粋モシダージではない作曲グループで、プローバの歌手、デニーが歌っていたので、地元票を増やさなければ、と張り切って応援しました。
さあ、どの曲が決勝まで、残るでしょうか。当事者ではないだけに、純粋に楽しみです。