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沖縄サンバカーニバル、名古屋サンバカーニバルへのオ・ペイシの情熱を語っています。世界一、心のこもったカーニバルを!

ジョーベン エンサイオ・テクニコ(予行練習)

2011-02-22 | サンバ
 先週の土曜日は、サントスFC応援団のサンバチーム、トルシーダ・ジョーベンの2回目の予行練習でした。
 前回の予行練習から4週間ぶりに行われたエンサイオ・テクニコ。仕上げの段階に来て、みんなの勢いはぐっと増しました。
 
 パレード出発前のチームの歌では、ジーンと感激がありました。毎年、毎年、同じことを繰り返しているのに、この感激は何なのでしょうね。だから、サンバは面白いのだと思います。

 毎年、私はエンサイオ・テクニコで、本番で使うシューズを試しています。本当は、カーニバル当日は、すべて新しい衣装で臨むものなのですが、合わないサンバシューズでパレードするほど辛いことはないので、秘かに私は新しいシューズを試しています。
 予行練習で踊ってみて、調整が必要なことがわかり、即、直しに入りました。

 今年、ジョーベンでバテリア(打楽器隊)の前で踊るコルチ(王室)は私を含めて4名。今年はサンパウロで有名なダンサーを他チームから招待したので、私は自ら名乗り出て、ミス・シンパチアになりました。

 2001年に初めてジョーベンのコルチに入れてもらい、今年で丸10年。途中、パシスタ(フリーダンサー)で出た年もありますが、10年もコルチにいる人は、かなり珍しいです。今でも私を使ってくれるチームに本当に感謝しています。

 4人のメンバーで打楽器隊の前の場所をバランスよく保ちながら踊るのは、なかなか難しいことです。
ゴール地点に入り、演奏が終わった途端、場所の交換の仕方について、4人で反省会をしました。

 ジョーベンは、2部リーグ、グルーポ・デ・アセッソの8チーム中、唯一、初めて2部リーグに出場するチームです。2部リーグから落ちないことが、最大の目標です。
 予行練習の感覚では、なかなかよかったのですが、どこのチームも頑張っています。

 あと13日でカーニバル。サンパウロのカーニバルは、沖縄サンバカーニバルのように、主催者ではないので、気持ちとしては楽なはずなのですが、それでも緊張感があります。
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リオの火災と沖縄サンバカーニバル

2011-02-15 | サンバ
 リオのサンバチーム3チームのバハカン(作業場)の大火災。昨年2位だったグランジ・ヒオの作業場は全焼し、被害は3チームで最もひどく、1年がかりで作った3,000人分の衣装と7台の山車が燃えてしまいました。
 何とひどい惨事でしょう。日本の知り合いからは、私は大丈夫か、と案じてくれる人もいました。
 これほどの規模の被害はあまりありませんが、カーニバル前の惨事というのは、実はよくあることです。

 例えば、サンパウロのサンバチーム、ペルーシでも数年前、作業場で火災が起こり、山車が1台全焼してしまいました。それでも、このチームはいつも通りのパレードをやり遂げました。

 今年はサンパウロ市内では、例年に増して雨が多く、サントスFC応援団の我がサンバチーム、トルシーダ・ジョーベンも1月23日、大雨に見舞われ、水が2メートルの高さにまで来て、4アーラ(グループ)の衣装や、これから使う素材が水浸しになりました。楽器は保管場所から流れ出て、練習場中に浮いていたというのですから、ひどい惨事です。

 同じスーパーリーグに所属するサンバチームが、ライバルチームであっても、材料を提供してくれました。
 もう一つ、我々が参加しているチーム、モシダージ・アレグレも作業場が洪水で、80センチ浸水しました。
 それでも、みんなカーニバルの準備を黙々と続けています。

 私たちの沖縄サンバカーニバルも那覇在住の心ないサンバ関係者により、大きな被害を受けています。火事や水害のように、目には見えませんが、妨害は現在も続いています。しかし、どんな被害があろうとも、カーニバルには、それを跳ね返す力があります。

 火災の被害にあったリオのチーム、ポルテーラのメンバーが言っていました。
「火事にあっても、ポルテーラは、それ以上の力をもっています」

 11年目に入る私たちオ・ペイシの「沖縄サンバカーニバル」も、どんな妨害にも負けない力を秘めています。

(写真は、リオのサンバチーム「イーリャ」の作業場の火災で全焼した山車)
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カーニバル前のハプニング その2

2011-02-08 | サンバ
 前回のブログの続きです。
 1回目の予行練習でサンバ会場をゴールした途端に、救急室を目指してパレードコースへ再び入って行ったポルタ・バンデイラ(旗持ちの女性)。一体、何が起きたのか。

 アルモニア(統制係)が歌手のマイクを手にサントスFC応援団のサンバチーム、ジョーベンの参加者みんなに語りかけました。
「ポルタ・バンデイラは、この会場に来る途中、車にひかれてしまいました。それでも足を引きずりながら最後まで踊り切りました。私たちの旗を決して、倒さなかった。これはすごいことです。皆さん、ポルタ・バンデイラの栄誉に拍手を!」

 今日はカーニバルの当日ではありません。1回目の予行練習です。
 それでも、車にひかれようとも最後までパレードをするのです。たまげた精神力です。

 この日の深夜、いつも通りのチームの練習がありました。当然、車にひかれたポルタ・バンデイラの姿はありませんでした。予行練習のあと、すぐ病院へ行き、このときもまだ病院で手当を受けていました。

 案の定、包帯ぐるぐる巻きになり、松葉杖で床に足をつけることはできませんでした。姉のハイーニャ(サンバ・クィーン)によると、「踊っているときは、血が熱くなって痛みを感じなかったけれど、踊り終わったら、激痛がきた」とのこと。

 何があっても踊りきる。この気持ちは、サンビスタ(サンバ人)なら必ず持っていなければいけないのだと思います。

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カーニバル前のハプニング

2011-02-01 | サンバ
ブラジルのカーニバルまで、あと1カ月となってしまいました。

沖縄サンバカーニバルでもそうですが、この時期になると、みんな精神状態が落ち着かないせいか、心配事が多くなり、予期せぬハプニングが起こります。
 
 サントスFC応援団のサンバチーム、トルシーダ・ジョーベンは先週が1回目のエンサイオ・テクニコ(実地練習)でした。
 そこでのハプニング。旗持ちの女性ダンサー、ポルタ・バンデイラがなかなかカーニバル会場に来ない、どうしたのだろう、と周囲が心配し始めました。 
 
 旗持ちの相手役の男性ダンサー、メストレ・サラも不安げに旗を持ち、1人待っています。とうとう、パレードの出発前の曲は始まってしまいました。

 もう、スタート直前、というとき、ポルタ・バンデイラは足を引きずりながら、集合場所に到着し、付き添いの人に抱きかかえられながら、パレードコース内に待機している救急に駆け込んで行きました。

 何が起こったのだろう、という緊迫感が走りました。でも、サンバはもう始まっています。予行練習といえども、本番通りのパレードです。みんな定位置につき、その場を離れることはできません。

このポルタ・バンデイラは、サンバ・クィーン、ハイーニャの妹です。バテリア(打楽器隊)の前で踊っているハイーニャは、練習といえども、妹について行くことができません。
 
 妹に何が起きたか、ハイーニャは心配で仕方なかったはずですが、横で踊っている私には、彼女はいつも通り、機敏にサンバをしているように見えます。大した精神力です。

 バテリアがパレードコースを抜け、ゴール地点で演奏をしていると、後続の参加者が次々に到着します。その中に足をひきづりながら救急室へ行ったポルタ・バンデイラが、満面の笑顔で、旗を持ち、くるくると回りながら踊っていました。

 ゴールに入った途端、彼女は再び、コース内の救急へと駆け込みました。

 一体、何が起きたのか? ざわめく参加者に答えるように、統制係(アルモニア)の男性がマイクを手に話しました。 (続く)

(写真は、どんなときも笑顔を絶やさないジョーベンのポルタ・バンデイラとメストレ・サラ)
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