チョー楽しいメンタルフローな組織創り

企業文化、環境変化を利用した自然な人づくり、心理的安全性、フロー、社員研修、アドラー心理学などを中心に投稿

『箱根駅伝優勝の青山学院大学原監督から学ぶ、非常識なマネジメント手法とは?②』

2022年10月14日 | 心理的安全性の担保

【睡眠】とにかくよく寝る青学駅伝部!睡眠メニューに仕掛けた“原晋メソッド”の秘密【月刊ハラスポ】


【今回の重要なキーワード】
1、常識を疑う
2、どこからでも、参考に出来るものは取り入れて、アジャストして使う
3、すべての事の目的を考え、情報を共有して、使って行く
4、睡眠=トレーニングと考える!
5、理念、ビジョン、覚悟が大切
6、自分の意見が持てる、心理的安全性のある場を作る
7、自分たちで、スローガンを作り心を一つにする
8、問題がないのは、組織が衰退しているから


【 常識を信じるな、ルールを守るマインドから、ルールを作るマインドへの転換 】

キーワードだけ切り取ってみると、シリコンバレーのベンチャー企業のマネジメントそのままですね。

自立、自走する組織を運営する上で、大切なものは、スポーツでも、ビジネスでも変わりないことが、解ってきます。

この言葉は、革新を生み出すために必要な事を、サラット言ってくれている言葉ではあるのだけれども、

相対する2人が身につけることができると、コミュニケーションをスムーズにでき、

組織で実践できれば、心理的安全性が、担保された環境を作るために必要な、キーワードでもあると考えます。

『すべての常識を疑ってかかり信じない!』

一般的には、異端で、型破り、まっすぐにとると、クレージーな言葉ですが、

最近、ちょくちょく耳にするようになってきました。

『なるほどなるほど、わかった、わかった、確かに常識疑ってかからないといけないよね、

科学の進歩で、今まで常識だったことが、次々に覆されてきているし』って、

考えている人、確かにそれも間違えではないんだけど、自分の周りや外の出来事の常識を疑うことだけではないことに、

この言葉の、すごいところはあります。

『自分の中にあるすべての常識を疑う』

他人に迷惑をかけてはいけない!

朝ごはんを食べないと、体に悪いし、頭も働かない!

本気で死ぬ気でがんばれ!死なないから!

早寝、早起きはすばらしい!

ファクト、エビデンス、を示すことが大切

人に解りやすく伝えるには、シンプルに3つにまとめて話すと良い!・・・・・・・


きっと、この中の1つくらいは、あなたの中の常識や、大切な価値観とリンクしていることでしょう。

そんな、あなたの中の、当たり前を、ほんとに、ほんとに、本当に、これってそうなんだろうか?

と、ちょっと俯瞰して、疑って見ることを習慣にして見てください。

今まで、気づかなかったことに、気づくようになって、きっと視野が広くなったと感じられるでしょう。

前述の、考え方たちも、目的が変わると、評価も変わってしまいます

住んでいる国や、文化が違っても、評価は変わるでしょう。

私たちは、よく、常識といわれるものや、人の価値観を、

正しい、間違っているの2極で話しがちですが。

100%正しい、100%間違いなどといったものは、どこにも存在しないことは明らかです。

たとえそれが法律であったとしても、すべての人にとっての正しい法律はありません。

法は、その国において、守らなければならないものではあるこれども、

なにを目的に作ったのか?誰を対象として存在するのかによって、正しくもあり、間違ってもいるのです。

物事を2極で捉えることは危険です。

1か0かで、物事を捉えるのでなく、スケールで捉えることが、視野を広くします。

そして、このことで得られる、最大のメリットは、人間関係、
コミュニケーションが良好になることです。

人間は、自分以外の人間の常識や、価値観はすぐに疑ったり、否定したりします。

これは自分の常識や、価値観が、正しいと思い込んでいるからです。

どちらも、本能のなせることなのですが、自分の常識を疑うことを、習慣にしていると、

他人の、常識や価値観を受け入れやすくなります、自分の常識や価値観が、すべてではないと確信しているからです。

そして双方がこの習慣を身につけていたり、組織全体でこの考え方をサポートできていれば、

心理的安全性を担保した、空間や場の提供ができることとなり、まさに、

風通しの良い、自走、自律の組織を生み出すことができ企業は活性化します。
    


                               
参考文献:梶本 修身著『すべての疲労は脳が原因』 西野 精治著『スタンフォード式最高の睡眠』   ひすいこたろう著『ものの見方検定』
               



【お昼寝がハイパフォーマンスを生み出す!たいていの疲労は脳を休めることで回復できる】

原監督から、唯一厳しい言葉が聞かれるのは、毎日の生活習慣のことです、それ以外は結構ゆるい感じ。

青学では、集団での寮生活が、生活の基本になっています。

早寝、早起き、3回の食事は、個別メニューまで組まれているきめ細やかさで、


トレーニングと言われる、お昼寝も、練習メニューに組み込まれいます。

少し前に、取り上げた、

ラグビー日本代表の合宿でも、筋トレの後の、朝睡眠、練習後のお昼寝がメニューにあった

ように

短時間の睡眠でも、脳疲労が回復することによる、パフォーマンスが、飛躍的に上昇することは、スポーツ界の常識になりつつあるようです。

さらに、原監督は、マットレスの機能や、品質にもこだわりがあって、こちらがさらに青学のハイパフォーマンスの秘密になっているようです。

そして、規則正しい生活と、良質の睡眠で、確保できるのは、人間が生きるうえで最も大切なもののひとつ、

成長ホルモンの十分な分泌だということです

これにより、練習で傷ついた、筋肉や、脳細胞が、修復、さらには増強され、

身体と脳の成長で、パフォーマンスは飛躍的に加速し結果も出せるようになると考えられます

さらに、それが、自己肯定につながり、脳の神経伝達物質である、ドーパミンの分泌を促し、身体能力の向上、ハードトレーニングの習慣化という

成長の連鎖につながっていきます。


【青学駅伝部】原晋が目指す「最強組織」!なぜ上級生と下級生が仲良し?【月刊ハラスポ】


    


関連サービス:メンタルフロー人材育成プログラム  元気でいきいきと生きることと、ハイパフォーマンスの両立を目的とした、 応用スポーツ心理学(フロー理論)を基本に脳科学、行動科学、コーチング理論などから導き出した、気づきを習慣化することまでを1パッケージにした、メンタルトレーニングプログラムです。


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【 右腕創りコンサルタント 】

コンサルティンググループ 大分メンタルフロー研究所 匠

      代表  石川 保幸

 連絡先 : 携帯電話 090-1366-4882
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『タイムマネージメントではない!エネルギーマネージメントという考え方★Ver1.5』

2022年10月12日 | 脳科学

       


関連サービス:メンタルフロー人材育成プログラム  元気でいきいきと生きることと、ハイパフォーマンスの両立を目的とした、 応用スポーツ心理学(フロー理論)を基本に脳科学、行動科学、コーチング理論などから導き出した、気づきを習慣化することまでを1パッケージにした、メンタルトレーニングプログラムです。


【タイムマネージメントではない!エネルギーマネージメントという考え方☆】

効率一辺倒の社会から、0⇒1を生み出す創造の時代に突入してしばらくになるが、

タイムマネージメントの考え方も少しづつ変化しつつある。

インターネットが普及する前の時代、

工場などの、オートメーションの中で、同じ作業を繰り返すような、


作業が働き方の中心だったころ、一定時間あたりに、どれだけ動くかが、

生産性を左右していた。

しかし、単純な作業は、機械や、ロボットに取って代わられ、複雑な計算をする仕事さえも、

今後AIに、その仕事を、譲っていく時代は必ず来るだろう。

AIが苦手とされる、読解力や、言語、音声によるコミュニケーション、クリエティビリティも、

加速学習という、AI同士で議論を繰り返すように経験を積み上げるプログラムや、

膨大なデータ利用の方法として、対象になるデータ群の、周辺部も参考に、学んでいくプログラム等の、

開発により、より人間に近づいてきている。

今現在は、脳の機能が、まだまだ未解明の為、完全に脳の機能をコピーできてしまうような、

汎用AIは、しばらく世の中に出てきそうにないが、人が行う価値がある仕事といえるものが、

このAIが、苦手とされる分野に、限定されつつあることは、間違えのない事実だ!

そこで今、日本の仕事の中で、最も大きく変革を迫られているのが、サー
ビス』の、生産性の低さだ、


相変わらず、一定時間の中に、できるだけ、多くの仕事を詰め込んで、休みなく働くと、生産性があがるという、

昭和時代にうまく機能していた当時のままの、働き方の考えや、根性論がはびこっている。


でも、この考えは、今必要とされている、仕事の中では、まったく機能しない、

このやり方は、どんなにがんばっても、生産性は、2倍程度にしかならないし、疲弊する、体を壊してしまい、

しばらくすると、生産性は、一人単位でも、チームとしても、がた落ちになっていく。

生産性を、5倍、10倍にしようと考えたときに、

最近、印象に残るエピソードを耳にした。

台湾の誇る、天才IT担当大臣、オードリー・タン氏のインタビューだ、

日本のマスメディアからの、

『天才のオードリー氏にとっても、簡単でない、解決するのが難解な問題に直面したとき、どのような方法で、問題を解決しますか?』

という問いに対して答えた方法が、僕にとっては、本当に目からうろこだったのが、

どのような回答だったかというと、

『普段から、睡眠は7時間から8時間とっていますが、より多くの睡眠時間をとるようにします』という、

脳の働きと、休息と、使える、精神エネルギーが、限られている事を熟知したものだった。

当たり前といえば、当たり前なのだが、やっぱり、天才は違うといった感じ!

日本の、根性論を訴えるような、マネジメントを部下に強いる、人たちからすると、

『何で、難しい問題に直面しているときに休むの?本気で仕事する気あるのこの人!』

なんて、いわれそうだが、本気の超本気だからこそ、ここで睡眠時間を増やすのだ!と言いたいし!

疲れ果てていては、全く頭も、体さえも動かないし、寝ている間も、脳は、記憶のまとめ作業をしてくれているので、

しっかり睡眠をとった後の、すっきり頭の中が整理されて状態でなければ、

難しい問題を解決できる、アイデアなんて、生み出せる訳がないと言いたい!

この、脳と体の、最も、パフォーマンスを出せる状態のエネルギーを意識した、生産性のマネジメント、

これが、人間の意志力のエネルギーマネージメントという考え方だ。


                            [ゲアリー・ケラー, ジェイ・パパザン, 門田 美鈴]のワン・シング 一点集中がもたらす驚きの効果                 ※画像にリンクを貼っています!
参考文献:ゲアリー・ケラー著『THE ONE THING』                   樺沢 紫苑著『神・時間術』


【能力が最大限に発揮できる集中状態は、根性では全くと言っていいほど維持できない!!!】

2014年 ゲアリー・ケラー著 THE ONE THINGのなかで、

著者は、
世の中の人たちが、信じていることのなかで、

『噓』として取り上げている
いくつかの事柄の中の1つが、

「意思の力は、常に万全という噓」だ!と述べてる。


多くの人が、この意思の力というのは、無尽蔵で常に自分の思い通りになると思ってる

しかし、事実はまるで命を持っているかのように、

神出鬼没で決意とか、努力といったものでコントロール
できるものではなく、

いつもそこにあると,

思い込んでいた、意思の力は常に万全ではない事を知って驚いたと書いている。


私自身、このことを知るまでは、決意と根性があれば、いつでも意思の力を使えるものと思い込んでました

だから、この事を、すぐに信じることはできず、

この後の多くの実験から得られる結果を見るまでは、この事実に対して
懐疑的だった。


添付した写真を見てほしい!このグラフは、裁判官が、

ハードなスケジュールで、多くの案件を継続的に扱い、


仮釈放観察委員会の審問を分析し、仮釈放を勝ち取った割合のグラフで、

時間の経過とともに仮釈放を勝ち取る割合が
下がっていき、

休養と栄養によって復活!

再び時間の経過ととともにまた下がっていくということを繰る返していることを示している。



これにより、証明されたことが、意思の力のエネルギーは、

休養と栄養の取り方その後の時間の経過によって変化するという
事実である。



本の中の一文を紹介すると

「意思の力には強さの度合いがある」

意思の力が満タンの状態と枯渇した状態があるのだ。

ほとんどの人は、


意思の力が枯渇した状態で最も重要な課題をこなそうとする。

それでは課題の解決が、きわめて困難になる
事がわかっていないのだ。

これは、私のことだ!とすぐに思った。(^_-)-☆  本当にわかっていなかった!


           
        ゲアリー・ケラー著『THE ONE THING』より抜粋  意思の力は常に万全ではない!


日本の社会、コミュニティーの中で生きていると、

社会貢献、目的を達成するための「最も重要な一つの事」よりも

近な日常の雑務を優先するように強制させられることがたびたびある。

まずは短期的に差し迫った、社会的責任を優先順位の中に割り込ませてくることである。


その責任を果たすまでは、その人の人生の最優先事項に取り組む事を許さない風潮がある。


例を挙げれば、女性の社会進出と、家事、子育て、介護の問題がわかりやすい!

今まさに、女性の労働力は、国家の最重要事項となってきているが、女性進出の社会的環境整備も進まないまま

いまだに、家事、子育て、介護、は女性中心の仕事で、それをすべてこなした事を条件として社会進出、個人の夢

目標に取り組む事を認めるという、社会的風潮、コミュニティーの道徳があるのである。


残念ながら、日本の社会の中では、いまだに何か事をなすのに必要なことと、

生活のすべてを個人ががんばってこなすことを、両立することが良し
とする考えかたが、根強く残っている。

しかし、偉大な結果を得たければ、多くの求められることに取り組むのでなく、

最も重要なただひとつのことに、


意思の力のエネルギーと、すべてのリソースをそそぐ以外ないのである。

なぜなら、すでに意思のエネルギーが常に万全ではないことが、証明されたことを、私たちは知っているからである!(^_-)-☆


【北野おすすめ書籍vol.1】色々やりたがる起業家が読むべき書籍はこれ!


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『企業で研修を実施する目的と効果!そして10%の変化が意味することとは?Ver1.05』

2022年10月04日 | ビジネス一般

今日のコトバvol.213『恐怖支配は会社を低能化させる』親子経営のヒント【こうすれば組織は変えられる】


【今回の重要なキーワード】
1、セミナー受講者と違って、社員研修には効果を期待しないと思っている人が大多数
2、リーダー研修で、変化する人は僅かに10%という厳しい現実
3、企業研修の目的は、僅かに視点の角度を変えること
4、僅かな視点の高さ、視野の広さの変化が、長い年月では大きな差につながる
5、研修のアプローチには大きく2つの方法がある
6、アイデアを出すときは、心理的安全性とリラックスできる場を意識する
7、短時間の制限の中で集中力の確保と、最初のきっかけの部分だけ経験してもらう
8、あえて、雑談することを推奨する時間帯を作る


『企業で研修を実施する目的と効果!そして10%の変化が意味することとは?』

「企業で社員研修をすることには大した意味はないし、大きな効果もないし、変化も生まれない!」

この事を確信している人、研修を受講される人の中には、結構多いと思っています。

薄々、研修の効果がないことを感じている人も含めると、大多数の人が効果を感じていないのではないでしょうか?

実は、この事は根拠のない話ではなく、事実です!

こんな研修に関するデータが有ります。

数万人規模の一部上場企業で、すべての年代の一流人材300人に、リーダーシップトレーニングを、

膨大な時間とコストをかけて、実施した結果、

トップマネジメント層に向けて変化した人材は、わずかに10~20%だったというものです。

研修する側の人間からすると、300人うけて、効果のあった人材がわずか30人しかいないとなると、

研修会社であるなら、死活問題になってしまいますし、会社内の人材育成部門であるとすれば、まったく評価されないのではという、

懸念が生まれ、やり方を変えられるのでは、または配置転換が心配になってしまいます。

しかし、この会社の人事トップは言います。

「これでいいんです、この研修を10年、20年と続けていけば、トップマネジメントになっていく人材が、数十人規模になっていく

この人材が、将来の会社を作っていく礎になり会社にイノベーションを起こしていくのですからと」



            


【企業の社員研修は覚えるものでなく、ちょっとした視点の角度を変えるのが目的】

企業研修が詰め込み型受験勉強と同じというイメージを持っている人、私の周りにもとっても多いです。

企業のトップマネジメント層の中にも、こんな方は結構な割合でいらっしゃいます。

でもこれは、大きなカン違いと言わなければなりません。

知らないことを、座学で学び知るだけで、出来ないことが直ぐに出来るようになって、

現場のスタッフさんの能力が、あっという間にアップする

こんな夢物語は絶対にあるはずはないのです。

膨大なお金と優秀な人材を駆使して、気の遠くなるような時間をかけても、

わずかな効果しか生めないものを、わずか1回の研修だけで、急にすべての業務を完ぺきにこなし、

リーダーシップを発揮して、困難な問題にも、すぐに対応できてしまう、

スーパービジネスパーソンが生まれる研修、こんなものを望むこと自体が、大きな考え違いなのです。

これは、戦後の受験戦争といわれた時代から続いた、記憶力偏重の学校教育の方向性から来る、

弊害ではないかと考えています。


しかし、企業で研修を実施する目的と求める効果は、この研修内容を記憶してしまえばOKで、

それ自体がすばらしいと考えるところとは、ま逆のところにあります。

研修をもって、インパクト、刺激を与えることで、

自らの特徴を客観的に分析し、長所、短所を理解し、

自らの変革を自ら求めて、変化し続けていく人材に育つ、きっかけを作ることです。


              


【まず伝えなければならないのは記憶力の良し悪しは全く関係ない事】

残念ですが、記憶の良し悪しは60%は先天的な遺伝によるものです。

ここは、努力だけでは、その差を埋めることは出来ません。

もしも、企業が求めるリーダーの姿が、物覚えに特化したものであるなら、

研修をやる意味は、ほとんど無くなってしまいます。

今でも、優秀な人材イコール記憶力のよい人というイメージが、社会の中には少なからず存在しますが、

しかし、会社を前に進めていくイノベーションの原動力になるリーダーは、

必ずしも記憶力抜群のリーダーが適任というわけではありません。

過去に多くの失敗を経験し、それでも、新たなことにチャレンジし続ける姿を、見せられる人

こんな人材を生み出すことが、会社が企業研修に真に求めているところなのです。


                   


【新しい事を身に着けていく過程で異なる2つの方向からのアプローチが考えられる】

ここで、研修には大きく違う2方向からの、アプローチが考えられます。

1つは『普段の行動を変えることで、見えてくる、考え方、物事のとらえ方の違いに気づいて、現在のやり方を見直ししてもらうアプローチ』

もう1つは、『考え方、とらえ方の新たな引き出しを学び、学びを実践することで生まれる差違を経験して、知識を智慧に代えていくアプローチです』

行動が先か?知識が先か?という事です

日本では、前者の行動を変えることによって、まずは形から入るという考え方が一般的かもしれません。

歌舞伎、狂言、能楽、落語などの伝統芸能や、漆器、陶器などの器などの伝統工芸、

造園や、屋根瓦などの建築技術などは、守破離という形で学んでいきます。

一子相伝で伝えるものも多く、幼児のころから、1対1で厳しい稽古や、

修行を積んで、一人前になっていくというものです。

まさに、精密に基本の型を伝えて、体と感覚で、身に着けていきます。

最初は意味が解らなくても、体験をし続けることにより、動きの意味に気づき、

物事のとらえ方や、考え方が変わって、視野が大きく開けて成長していきます。


一方欧米では、より合理的な学び方が、一般的と言えるでしょう。

 まずは目的に合致した目標を定め、達成に必要な新しいことを学ぶ

⇒学んだ事を実践する

⇒上手くいったことや、成長出来たことを、周りに伝えてより理解を深める

⇒うまくいかなかった事は、改善してうまく出来るまでチャレンジし続ける

ある程度のコツや、方向性を学んでも、すぐに出来る事ばかりではないので、

難しくて、直ぐに出来ないことに関しては、最後は個人個人で違う、感性や、感覚によるとことが大きいので、

こちらも、やはり、一定期間の訓練、トレーニングが必要になってきます。


これらからどちらのアプローチを選択するかは、学ぶ側の資質や、成長のレベルによっても、変わってきます。



例えば、人生の中で自分に起きることのすべてが学びだと思っている人にとっては、

道端にある看板や、標識、自宅のポストに入っている広告や、ダイレクトメール、ちょっとした人との会話など、何からでも学べます。

ですから、このような人は、どんなアプローチで、社員研修をしても、講師の伝えたかった物以上の学びを手に入れることが出来るでしょう。


逆にすべて周りがお膳立てすることが当たり前とか、教えてくれないと出来ないと思っている人、

さらに、研修など受けても、自分は成長できないし、学ぶ事がめんどうだと思っている人だったらどうなるでしょう。

大企業でない限り、一般的な中小企業では、

少し仕事が出来るようななった先輩社員が、後輩社員を仕事の中で、教える事が一般的でしょう。

形だけ日本的なやり方ですが、伝える方も、それを受け取る方も、低いパフォーマンスでは、このアプローチで、研修の効果は見込めないでしょう。


自分で、仕事が出来ることと、教えることや
、他者の成長を支援出来ることとはまったく違う能力が必要になります。

相手を尊敬して、得意苦手を見極め、相手の大事に思っている考え方、相手が、自分でも気づいていない本当にやりたいことを知らなければなりません。

最もすばらしいと評価される経営者は、未来に人材を残した経営者と評されるように、人材を育てることは、最も難しいことのひとつです。

こんな最難関の仕事を、経営者に変わり実現できる、研修講師がいるとすれば、常に人間について学び、

人というものを、きわめてよく知る、人材と言えるでしょう。



           


仮にハードクレーマの対応研修を実施するとします

私が研修を引き受けるとすると、この研修を実施する上での、ポイントはこんな感じになるでしょうか?

【この研修のポイントとは?】
① 最初に内容を覚える必要はない事を伝えます。
② この研修の、2つの目的の説明をします、
③ 研修の効果と到達点の話をします。
④ 2名1グループでのワーク形式で実施します。ワークは時間制限をもうけます。
⑤ 出来るか?出来ないか?は問わない環境で、『何の制限も無いとしたら、どんな方法があるのか?』でアイデアを出し合います。
⑥ 最初の1回目だけ、何の前提も無い状態で、ワークをやってみる
  2回目以降は、ガイドラインとなるものを参考にしながら、ワークを実施します。
  このワークの中で、体感したことを、メンバーとシェアします。
⑦ 明日から始めるとして、抵抗なくすぐに出来る事を、具体的に3つ挙げて、メンバーでシェアし、実施していきます。
⑧ ワーク中の雑談をあえて推奨することで、耳から入るキーワードから生まれる視野の変化に期待する!

 

☆ 最初に内容を覚える必要はない事を伝えます。

経営幹部をされている方たちの中にも、研修には答えがあると考えられている方が多いです。

もちろん、研修を受けるメンバーの方たちも同じです。

前述で示した通り、学校教育の弊害と言いましたが、受験のテストのように、答えが有り、白黒がはっきりしているものだと考えているようです。

しかし、人間のコミュニケーションの関係する、クレーマーに対応するような研修に、こうやればうまくいくなど、たった1つの答えは存在しません。

対応するメンバーも、クレーマーも、他にはいない唯一無二の人間です。

全く同じ遺伝子を持つ人間が存在しないように、うまくいく方法もそれぞれの人によって変わってくるのです。

ですから研修内容をノートとったり、内容を丸暗記しても全く意味がないのです。

ここで感じて頂きたいのは、『人間の考え方は、1か0かの2択ではない事』

その間に無数の微妙な考え方が存在し、しかも時と共に変化を続けている事を理解し、

『物事のとらえ方を、スケールで考える視点に気づいてもらうことです』


                 三角スケールの使い方を覚えよう!図枠の見方と各縮尺ごとの測り方 | CAD・製図の無料就職支援講座 「lulucad(ルルキャド)カレッジ」


☆ この研修の、2つの目的の説明をします。
① お客様の苦情対応で、本当に望んでいることを聞き出す声賭けや、質問と

② 悪質クレーマーおよび、警察通報事案であるか?否か?を判断して、一般の苦情と切り分け、
相談部門に繋げるまでの、プロセスを経験していただく事を、目的としている。


では、判断の基準はどうするのかという問題がありますが、厚生労働省が、カスタマーハラスメント対策企業マニュアルという、

ガイドラインを示してくれていて、企業研修に使うように薦めてくれています。

   カスタマーハラスメント対策マニュアル・リーフレット・ポスターの作成について      カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」等を作成しました!【厚労省】 - 大阪産業保健総合支援センター

厚生労働省 カスタマーハラスメント対策企業マニュアル
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000915233.pdf


こちらを参考に各企業のカスタマーハラスメント指針を設定し、マニュアルを作成することで、基準を準備できます。


☆ 研修の効果と到達点の話をします。

前述したように、いきなり別人になるような効果が期待できるわけではありません。

しかし、こういった研修には、受講者の方が到達してほしい姿は設定しておかなければなりません。

ケースワーク形式の研修では、過去に実際にあった事例をふまえて、過去の追体験都という意味で、

事前の予備知識なしで、現場の臨場体験をしていただき、グループでアイデアを出ししながら、より良い結果にできなかったか?を検証していただき。

次に、対応の基準を設けた形で、対応策のアイデアを協議した時にかかる時間の違いや、事案の進み具合を体験をもって、感じてもらいます。

今回の体験と、感じたり、気づいたものが、これから、現場で実施する、実際のクレーム対応に向けての、普段の心構えや、考え方の第一歩となりきっかけと言えます。

この小さな小さな物の見方の変化が、今回の研修の目指している効果と言えます。

最終到達点は、クレーム対応の枠に収まらない、すべての仕事のシーンにおいて、今回の仮説検証を生かし

一つの成功にとどまらない、うまくいったことを疑ってかかり、さらに良くしようとする、チャレンジし続けるマインドを身に着けることです。



                   
☆ 2名1グループでのワーク形式で実施します。ワークは時間制限をもうけます。

2名単位のグループを作り必ず自選で、リーダーを決めます。

リーダーは、アイデアや、意見を取りまとめて、発表します。

リーダーの決定は、2分間、各事案のワークは、1項目5分で実施します。

時間制限をもうけるのは、ポモドーロ効果により、集中力を高めて、ワークを実施していただく狙いがあります。

各項目5分では、結論が出ないだろうという意見もあると思いますが、そもそも、この研修の場で、答えを出す事を目的として
いません。

実際の、クレーム対応の現場では、それこそ一瞬で、カスタマーハラスメント事案かどうかや、

警察通報に該当する事案であるかどうかの、判断を迫られることになります。

分単位でなく秒単位で判断できるようになるための、最初の第一歩を経験することが最も大切な研修の目的の1つになります。


☆ 出来るか?出来ないか?は問わない環境で、『何の制約も無いとしたら、どんな方法があるのか?』でアイデアを出し合います。

心理的安全性を確保した環境での、ミーティングを経験してもらう目的もワークには存在します。

今回の、クレーム対応研修に限らず、ワーク形式での研修では、自分の枠の外に一旦出て、そこで発想を展開する訓練も経験していただきます。

普段の仕事環境の中では、様々な制限が存在します。

自分で判断が許される範囲が限定される、権限の制限。

協力いただける可能性がある人材や、部署などの人的リソースの制限

時間が限定される、自由になる時間の制限。

ですから現場での発想はどうしても、制限があることが前提で自然に制限がかかってしまうのです。

普段使わない脳の部分を使う訓練はこのような時でないと実施出来ないでしょう。

 

☆ 明日から始めるとして、抵抗なくすぐに出来る事を、具体的に3つ挙げて、メンバーでシェアし、実施していきます。

今回の研修で、将来出来てなければならない姿の、一部を実際に体験していただくわけですが、

これだけで終わってしまっては、少し時間が経つと、たいていの受講者は、元の状態に戻ってしまします。

現場ではその続きを実施し続けるためのフォローアップをしていかなければなりません。

そのためには、周りから押し付けられたアクションでなく、自分で取り決めたてやっていきたい、アクションを作り出さなければなりません。

できれば、これに関するアクションは、習慣になる方向で現在既に行っている対応に紐づけて、作るのがよいでしょう。

これによって、実行することの心の抵抗が少ないアクションを作る事が出来ます。

さらに、実施しているところがイメージしやすいように、具体的な行動に落とし込んで作ることも押さえておかなければなりません。

☆ 敢えて雑談を推奨するワークスタイルチャレンジします。

雑談が企業の生産性をアップさせるという話を耳にするようになりました。

昭和の時代から、ビジネスに携わっている、私たちにはにわかに信じられない話ですが、

実際に数値で証明済みという事なので、エビデンスがある事なのだと、改めて驚きました。


1、メンバー間の人となりをより知ることで、人間関係が良好になる。
2、ストレスの解消につながる
3、情報収集の場として役立っている
4、視野を広げたり、発想の転換が出来たり、アイデアの創出につながる

アイデアを出し合うタイプの研修では、前提として、リラックスできていることが、非常に重要になってきます。

もともと人類は、集団生活の中で助け合いなから、生き残ってきた種です。

ですから、良好なコミュニケーションを活発にすることは、脳の状態、体の状態をよい方向に変化させ、

リラックスと集中を生み出し、能力を向上させます。


人間の思考は、頭の中で言葉を使っての物なので、良好な雑談の中で、耳から入ってくるワードがきっかけで、

別の視野が開けたり、その言葉をもとに、アイデアがひらめくことは、めずららしいことではありません。

 


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