『自己肯定感の条件のひとつが自己受容、自己の受け入れが他者の受け入れにつながる』Ver1.01
他者を受容する条件として、自己の受容が必要と考えられます。
又、利他も同じで、社会貢献や、他者貢献を行う上で、日本人の一般的な考え方は、
『自分を犠牲にしても、他者の為に尽くし、貢献することが尊い』
といった事があげられますが、これは、なかなか難しですし、厳しいです、長続きしません!
短期間では可能ですが、十年単位で続けることは、自己肯定感を持てる状態にならないと出来ません。
犠牲という考え方は、自分の状態を肯定してはいません。
場合によっては、自分が幸せでない状況も考えられます。
『天秤の詩』、この物語の主人公も、修行がうまくいかず、自分を肯定することができない状況が続きました。
そして、俗にいう、すねている状態になっていました。
この心にエネルギーのない状態では、ほかの人の為に、尽くすこことなど、出来ません。
自分を受け入れていない状態で、他者から受け入れられることはないのです。
他者に受け入れられる、他者に何かを伝えようとする時に、まずは、自分が幸せでなければ、何も始まりません。
『自分は出来る』『自分は、大切な人間だ』『自分は必要な人間だ』といった、自己肯定感が、エネルギーを生んで、相手に伝わります。
しかし残念なことに、日本人で、この自己を肯定できる感覚を持っている人が、大変少ない(45%)ことが、内閣府の調査で、わかっています。
これは、セロトニントランスポーター遺伝子のLLタイプ 注)が、少ないという、日本人特有の遺伝子の影響であることが、最近知られることとなりました。
自己肯定感は、どうしても、成功体験をベースに生まれてくるものですので、小さな成功も、
こんな小さなことが出来てもしょうがないと、ネガティブなところに、目がいきがちな、日本人には、成功体験と写らないでしょう。
すると、いつまでたっても、自己肯定感の高まる人が、少ないままとなってしまいます。
そこで、自己肯定感を身につけるベースとして、コーチ、カウンセリングの専門家が、進めているのが、自己受容という考え方です。
出来ているところ、出来ていないところ、良いところ、ダメなところもすべてを丸ごと、自分なのだから、と肯定的に受け止める思考方法です。
これだと、何かを、出来ている必要がないですし、確かにそれが自分なのは、間違いないので、否定のしようもありません。
まずはここからがスタートになります。
『普通の人には何が出来るのか考えてみました』
ここで、専門家ではない、私のような、一般の人は、何もできないのかというと、そんな事はありません。
そこで、いくつかのポイントをまとめてみました、
1、自分の体と、心の状態をよい状態に、しておく。
言葉で伝える、文字で書く、相手の話を聞く、すべての場合に共通して、大きな影響が出ます。
ノンバーバルコミュニケーションから、相手には、自分の心と体の状態は伝わることになります。
具合的には、
・質の良い睡眠を心がける。(7時間を目安に)
・朝起きたら、しっかりと太陽の光を浴びて、体内時計をリセットする。
・できれば、朝散歩などで、体を動かし、セロトニン(脳内神経伝達物質)を分泌させることにより脳を覚醒させる。
・週3日以上の有酸素運動を心がける。
・自己受容をする。
規則正しい生活と、運動によって、心と、体の状態をよい状態に整えます。
2、コミュニケーションをとる相手に対して、尊敬の念と、関心を持つ!
・相手に関心を持つ
コミュニケーションをとる場合、十分気を付けていても、自分の内部の感情に、関心が向きがちになります。
人間スポットライトという考え方がありますが、
「相手にスポットライトを当てている状態をイメージして」、
目の前にいる人に、興味関心を持って、「あなたの事がもっと知りたいんだ!」という気持ちで、接することが大切になります。
それだけで、普段取っているコミュニケーションとは、全く違うレベルのコミュニケーションが可能になります。
・相手を尊敬する(リスペクト)
どんな人もすべて、自分の人生の物語を生きています、自分の物語の主人公は、当然自分になります。
たとえ、相手が、20歳の若者であっても、物心ついてから、20年以上、さまざまな問題と向き合ってきています。
その中には、自分ひとりでは、解決できない、人生をかけなければならない、問題にも、1度や2度は必ず遭遇しているでしょう。
そこを、命を失うことなく、乗り越えてきているのですから、このことについてだけは、誰も文句は言えないのです。
これが、もっともっと年配の方であればなおさらです。
自分とはまったく違う、経験をして困難な問題を乗り越えてきたてきた人が、目の前にいたら、 生き抜いてきたことだけで、尊敬ができるのです。
3、いったん、相手のことをすべて、『受容』する。
(よいところも、だめと思うところも受け入れる)
人間は、生き残りの本能で、自分と違う生き方、価値観を持っている人に、敵対心を持ったり、
拒否、拒絶したり、自分の価値観を押し付けようとしたりするようにできています、受け入れられません!
太古の時代は、初めてのことや、所属以外のコミュニティーに関わることが即、命を失うこと、
仲間の命に関わることにつながっていたからです。
他者を受け入れられない本能は、決して冷たい冷酷な人間だからおきる感情ではありません。
村八分も、自粛警察も、いじめでさえ、最初は、自分や、じぶんの仲間を守る、本能から始まります。
遺伝子に組み込まれた本能により、脳が反応して、現状を維持しようとします。
人の受け入れだけなく、新しい習慣を身に付けようとしたときなども、苦痛を感じたり、後回しにしようとすることも、この為です。
簡単に、相手の気持ちを正確に理解できないのも、この現状維持の、認知バイアス(捉われ)がかかり、
自分の価値観の中で、理解しようとしてしまうからです。
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