【正弦定理の証明】
△ABCにおいて、
△ABCの外接円の半径をRとする。
a/sinA=b/sinB=c/sinC=2R
数学Ⅱの知識を動員して証明してみよう。
【証明】
A(0,0), B(c,0), C(bcosA,bsinA)
c>0, b>0とする。
外接円の方程式を
x^2+y^2+sx+ty+u=0とする。
3点A,B,Cは外接円上の点だから、
u=0
c^2+sc+u=0→c(c+s)=0→s=-c
(bcosA)^2+(bsinA)^2+s(bcosA)+t(bsinA)+u=0
b^2-bccosA+t(bsinA)=0
b≠0より、
b-ccosA+tsinA=0→tsinA=ccosA-b
外接円は
(x+s/2)^2+(y+t/2)^2=(s/2)^2+(t/2)^2
だから、
R^2=(s/2)^2+(t/2)^2
4R^2=s^2+t^2
両辺に(sinA)^2を掛ける。
(2RsinA)^2=(ssinA)^2+(tsinA)^2
=(csinA)^2+(ccosA-b)^2
=c^2-2bccosA+b^2
余弦定理より、a^2=b^2+c^2-2bccosA
(2RsinA)^2=a^2
よって、2RsinA>0, a>0だから、
2RsinA=a
したがって、a/sinA=2R
【証明終】
(感想)
数学Ⅱを使った余弦定理の証明よりややこしい。
場合分けの方が簡単。
(2RsinA)^2=b^2+c^2-2bccosA
が成り立つ。
この式が、【正弦定理】と【余弦定理】の架け橋のように感じた。
(2021/8/31)