パートナーがいない時代は
クリスマスを恨んだ。
コートの襟を立て
クリスマスに湧く繁華街に背を向けて
家路を急いだ。
風の冷たさが身にしみた。
ボーナスが出ると
自分へのご褒美と称して
マフラーや手袋を買いに百貨店に繰り出した。
しかしいざ、百貨店に足を踏み入れると
体感温度40℃のカップルが
体を寄せ合っていちゃついている。
宝飾品売り場は走って通り抜けた。
地下の食料品売り場へ行くと
鮮魚コーナーのおやじがダミ声で
「おくさん!おくさん!」と呼びかける。
私、奥さんじゃねーし!!
独身だし!!
一度も結婚してねーし!!
しかし“奥さん”と呼ばれるくらい、所帯じみた風貌なのだろう。
それは否めない。
それが悲しかった・・・。
パートナーがいない時代は辛かった。
一番辛かったのは25~32才だ。
ちょうどクリスマスソングが大ヒットしたときだ。
マライア・キャリーの「恋人達のクリスマス」なんかは
聞くたびにムカムカした。
クリスマスで浮かれているカップルは
みんな別れたらいいのに、
いや別れろ!!
ふふん、別れるね。
と呪いをかけていた。
さてさて、今の若者はどうだろう。
おとといはカッパさんと中之島のイルミネーションに
行ってきた。
本当はイザベラちゃんと行くはずだったが、
二人とも店で飲みすぎて気が付けば11時、と
まあ私達らしい失態を犯したわけで
そのまま千鳥足でお開きとなり、
イルミネーションの会場にはたどり着けなかった。
ま、そんな苦々しさのリベンジで
カッパさんと中之島に雪辱を果たしにいったわけだ。
会場はもちろん若いカップルも多い。
しかしファミリーも多いし、
高齢者、中高年のカップルも目だった。
女の子同士も多い。
昔はこう言った場所は8割が若いカップルだったような気がする。
今は若いカップルが少ないのかな・・・。
パートナーがいない方が主流派なのかな・・・。
この時代なら片身の狭い思いをしなくていいよね。
北風が冷たく感じなくていいよね。
手当たり次第(友人含む)呪いをかけなくていいよね。
なんか私、一番カップルが多くて浮かれている時代に
さみしい思いをしたんじぇねーか???
ババくじ引いたような気分。
常にババくじ・・・。
ま、今が楽しいクリスマスならそれでいっか!!
酒に溺れるのもよし!!
アスピーのカッパさんとイルミネーション見物もよし!!
義母の誕生会で気を遣うのもよし!!
あーーー楽しい三昧だわ!!
彼氏のいない不毛時代をぬぐいさろうとしているようだわっっ!!
VIVA!!クリスマス。
はっぴーホリデー!!