駅前の水くみ広場から、通りを隔てた場所にある細い路地「みゆき通り」に入りました。以前はここは商店街だったらしいのですが、今はただの薄暗い通路。久留里街道に出る近道ですが、中ほどに「喜楽飯店」があります。
喜楽飯店はTVや雑誌にとりあげられた中華の名店、丁度ご主人が出てきたので、開店時間を聞いてみると午前11時との事でした。その頃また来ますといって、路地を直進し久留里街道に出ました。
みゆき通りの出口の向かいは木村屋金物店、明治元年(1868年)に建造された店舗です。みゆき通りの出口にはグリーンの日除けシートがかけられていますが、そこにツバメの巣が出来ていました。オスとメスのツバメが代わりばんこに餌を運んでいます。
興味深いので、少しそこで見ていると、針金のハンガーにツバメが停まり、ヒナに向けてさかんに何かを言っているようです。その後すぐに飛び立ち行ってしまいました。
見ていたのは2~3分ですが、親ツバメが何回も元気に餌を運んでいました。他にも商店街の軒先に沢山のツバメの巣を見ましたが、地域ぐるみで、ツバメを大切にしているようです。行政の広報紙にも「ツバメが帰ってくる町になって欲しい」と住民の声が掲載されていました。
国道410号線久留里街道を上総亀山方面に進むと、県道32号線と交わる久留里交差点に出ます。交差点を県道沿いに曲がると新町通り。この通りには自噴井戸が沢山あります。
この井戸で、地元の人が野菜や草花を洗っている姿を見かけました。また県道を1本中に入った道を行くと、防火用水があらわれました。さすがに水の豊富な町・久留里です、大きな池のような防火用水でした。
そして湿気の多い自噴井戸の側には八重のどくだみの花が咲いていました。どくだみの花は何処でも良く見かけますが、八重の花は珍しいですね。
新町通りを歩いて行くと久留里の生きた水・新町の元井戸という看板に出会いました。綺麗に石組みされた所に2本のパイプが出て銘水が湧き出ています。付属の柄杓で飲みましたが、冷たくてまろやかな水です。
小さいペットボトルに銘水を入れて持ち帰りました。その先に新井白石住居跡と言う看板が出ていますが、そこを入ると道が交差する角にも自噴井戸がありました。久留里は本当に生きた水の里ですね。