竹心の魚族に乾杯

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釣具豆百科[コンストラクション編]

2020年04月03日 13時05分16秒 | 用語集

アクティブサスデザイン


G社が上位機種に採用するブランクス設計手法のひとつであり、テーパーだけでなくブランクスの復元速度にも着目して材料配分を行うようである。従来から荷重に応じて支点が手元に移動してくるのがG社の調子であったが、ASDではこの支点移動がさらに加速。魚が掛かると支点が前後に激しく行ったり来たりする。復元速度とテーパーの徹底的な調和が図られており、激しくファイトする魚の首振り抑制に効果大である。

角パイプ


丸パイプとの比較でねじれに強く、つぶれに対しては弱い。梁や筋交などに向く。

小継


パックロッドのこと(トラベルロッドとも)。1本のロッドが4ピース以上のセクションに分割されている。継数が多くなると靭性やレスポンスが低下するなど、一般的に釣り竿としての性能は低下するが、反面、テレスコピック(振り出し)の継ぎ部が節の役割を果たし、耐捩れ性が向上するメリットもある(特にグラスロッドの場合;カーボンロッドの場合それほど顕著ではない)。また、製造サイドとしてはワークの寸法が短く作業スペースの制約が少ないため、ガラスヤーンを手作業で巻き付けるなどの作業性が向上する側面もある。ユーザーサイドでは、全長が長くなればなるほど小継のデメリットが顕在化し、メリットは薄くなると考えて良い。なおスピゴットフェルールの場合、節の効果は殆ど期待できない。

しなり調律


S社が特作一天で開発した振動管理手法。振り込み性能を犠牲にすることなく魚に与える衝撃を最小限に緩和させている。ワンランク細いハリスが使え、釣り味も良い。

スパイラル-X構造


旧オリムピック社が開発した極細のカーボンヤーンを周方向に巻く強化構造で、理論上スパインを最小限にすることができる。後述のパワーループ構造に比べやや高コストと思われ、主に上位機種(スパイラルSS)に採用されていた。新生O社は現在この工法を採用していない(注:設計思想そのものはS社スパイラルXに受け継がれているとみてよいだろう)。

スパイン


シート状構造材・補強材の継目(段差)のこと。ロッドの性能に影響する。近年のカーボンシート/プリプレグは極薄であり影響は軽微だが、知見豊富なメーカーの製品ではさらに継目の影響が最小限になるよう注意深く配慮して製造されている。

スピゴットフェルール


2ピース(あるいはそれ以上)の釣竿を継ぐ機構(ジョイント)の一つで、製管母材とは別にCFRP製の芯材(インロー)を使用するもの。CAEを用いてテーパー設計を行う場合はこの方式が有利であると思われる。

ソリッド


無垢材。丸棒のこと。

タケノコ継


継竿で、先に行くほど節が短くなっていく設計のこと。自重・持ち重りの面で不利になるが、パワーと粘りのある調子が出しやすいとされる。従来サクラ(江戸川)と旧オリムピックが得意としていたが、近年ではD社も採り入れている。

並継


スピゴットフェルールとは異なり芯材を使用せず製管材同士を直接密着させるジョイント。同様のジョイントにプットオーバーフェルール(逆並継)がある。伝達性に優れ、操作性の高い釣り竿が製造可能。

パワーループ構造


日本フィッシングタックル(NFT;後にS社に吸収)が開発した、カーボンテープを螺旋状に巻く強化構造。カーボンシートによる強化構造に比べ、スパインがなく、またカーボン繊維の継目が存在しない。カーボンテープは粗に巻かれており、隙間から下地が見えるのが外観上の特徴である(注:通常の補強用カーボンシートは繊維が周方向に向く上にスパインがあるという欠点があり、またカーボンクロスも同様にスパインがある)。
長手方向に繊維が配向したテープを使用するため超長繊維であり、グラファイトの特性を最大限発揮できる。当時の評価は限定的であったが、カーボン繊維の方向が45度に近く応力が分散しやすいため、低コストで耐久性の高い製品が製造できるきわめて優秀な構造である。また耐捩れ性にも優れ、振り込み性能の向上や風で煽られた時のバラしの軽減に貢献すると言われる。

プットオーバーフェルール


並継と同様だが雄雌が逆になる。並継との違いはティップセクションをあたかもワンピースロッドのような強いテーパーに設計し高い操作性を実現できること。ルアーのキャスト・操作はティップセクションを主に、魚とのやり取りはバットセクションを主に行うような用途に適している。掛かった魚がバレにくい。

穂持


小継〜中継竿の2番節のこと。穂先の性能を引き出し、また胴の反発力を伝達する役割を持つ。概して穂持の強い竿は重く、引抜に向く。穂持の柔らかい竿は軽く、短い仕掛でもスジに乗せやすくなるが、反動抜きが難しくなり、キャスト精度も低下する。

丸パイプ


角パイプとの比較でつぶれに強く、ねじれに対しては弱い。たわみ量もやや大きい。梁よりは柱に向く。

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