竹心の魚族に乾杯

Have you ever seen mythos?
登場する団体名、河川名は実在のものとは一切関係ございません。

マタタビ理論

2008年03月03日 22時09分11秒 | 兵法書・実技編
猫がマタタビに酔うときの状態を神経が酩酊するというふうに書いてしまいましたが、どうやらこれは間違いだったようで。すみません。

マタタビを吸っている猫は快感を感じているわけです。快感というのは神経の興奮なんだそうで。
人間などの高等動物の話ですけど、エンドルフィンによる快感を感じているときも神経はやはり興奮しているんだそうです。覚醒剤ドーパミン系の興奮のモードと、麻薬エンドルフィン系の興奮のモードがあるわけです。そして「うつ」というのは、これらの神経伝達物質が足りなくなるわけで、こうなると神経の正常な機能にも支障をきたしますから、知覚も低下し、判断力も低下してくると考えてよいわけです。
ですから魚も興奮した後ではルアーへの反応が鈍くなってくるんじゃないかと想像できますね。筋肉に乳酸がたまると筋肉疲労になるわけですが、神経もやっぱり「疲労」するんではないでしょうか??

まあ、どちらにしてもマタタビに酔った猫は力が抜けたみたいにグデーっとしてますから、神経の一部の機能がマヒしてるんでしょうね。興奮と麻痺が共存している、お酒と一緒かな?

人間の場合、ネコジャラシ系の興奮の状態を断念する状況に置かれると――えー、例えば禁漁になってしまって渓流に行けない!とかですねっ?――こういう場合必ずある種の感情が湧いてきますね。…そして、マタタビ系の興奮の断念の場合でもまた別な種類の感情が湧きます。まあこれが「悲しみ」とか「寂しさ」ですね。感情と神経の興奮は密接に関係しているということなんでしょうか。
こんなふうに神経に神経自身をモニターする装置がついているのですから、言ってみれば哺乳類の神経というのはすごく高機能な、ハイテク仕掛けのマシーンですね。魚類の場合はもちろんこういった装置はありませんので、モロに「動き」に表れます。おさかなさんのこういうストレートなところがたまりませんね!


さてさて、釣りの話に戻りますけど、積極的に誘いを掛けて釣ったときは魚の引きは強く感じられますし、反対にナチュラルに魚の目の前にエサを持っていって釣ったときはわりとおとなしいです。それまで悠然と泳いでいたのが、タモ入れ直前になってから猛烈に暴れだすということがよくあります。この時良く糸を切られます。普通に考えれば、針に掛かった魚はだんだん疲労してくるはずですから、最初の1伸しを凌ぎきれば、後は切られるということはそんなにないはず。にもかかわらず足元で切られることが多いのは、危険を感じて興奮して運動能力が高まったせいなんじゃないでしょうか?
釣り人同士の会話でよくあるのが「何号のハリスで何センチのやつを釣った」というものですが、活性の高いときほど切られたりバレたりしやすくて、活性の低いときほど寄せやすいのかも知れないわけです。そう考えると「わー、バレちゃった!今の絶対50cmあったよなあ」という場合も、実際にはそんなに大きくなかったのかもしれませんね。


さて、ここで取り上げたいのがイワシなど表層回遊魚の「サビキ釣り」。普通エサ釣りというと魚はそれほど派手な動きをせずに餌を摂ります。けれどもこのサビキ釣りの場合、どっちかっていうとルアーに近いんじゃないかと思うんですよ。釣れる魚が小さいんでちょっとあれなんですけど、よくよく注意しているとほとんど「ガツン」というアタリの出方なんです。テンカラで「ガツン」というのとほとんど同じです。
で、初めイワシはサビキの針をエサと間違えて食ってるんじゃないかと思っていたんですけど、どうもそうじゃないみたいで。どうやら「群れ」というのがキーになっていて、周りの魚もサビキに反応していて、興奮して泳ぎ回って、中には針に掛かって暴れているのもいます。そういう状況で「今食わないでいつ食うんだよっ」って焦りに焦って、どうみてもエサには見えないような針を食ってしまっている感じなんです。食えるのか食えないのかなんて考えてるヒマねーよ、早く口に入れちゃえ~!って(笑)。

渓流のナチュラルドリフトではすごく細い糸を使いますけど、ひどいときは0.2号とかでも見破られます。ところがルアーとかテンカラだと1号とか場合によっては2号とかの糸を使いますけど、それでもちゃんと釣れます。これは、興奮するとそうした識別力が下がってしまうという仮説が成り立ちます。渓流の魚の口は全部噛みつき系ですから糸が太くても食いつくのに邪魔になることはないわけです。それでこんなふうに明確な差が出るんじゃないかと…。吸い込み系だと糸を太くするといっても限界がありますね。

ですからネコジャラシ系の興奮モードに入った魚は運動能力が飛躍的に高まる一方で糸や針を識別する能力が低下しますが、ひとたび興奮が収まってしまうと興奮する前と比べて刺激への反応が急に鈍くなる(飽きる)、動きもゆっくりになるというふうに考えられないでしょうか。

こう考えるとサビキ仕掛けの「パニック」ってネーミング、素晴しいなあと。メーカーさんも熱心に研究してるんだと思うんですよね。
ですから、マダイのコマセ釣りと、イワシのサビキ釣りで同じコマセを使うというのは、果たしてどうなのかと思ってしまうんです。変えたほうがいいんじゃないかと。ネコジャラシ系の興奮を誘発するような物質はないのかと。
食欲を増進させるような配合餌というのは結構ありましたけど、興奮を誘発させる餌というのは過去になかったと思いますので。

まあ、そんなわけで近頃はボトムを叩いて泥を舞い上がらせてしまわないようになるべく宙釣りで心がけて、様子を見てるんですけどね。はたして効果は??

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