短夜のはかなくあけし夢見かな 網野 菊
「小包」 信原翠陽
附録のどっさりついた絵本を入れると
中身の貧しい小包は重たくなって
其処から子供達の歓声が聞える様だ
ただ生きていると云うだけの
只、親で有ると云うだけの自分だけれど
断ち切る事の出来ない骨肉の愛情と
打ち消す事の出来ない望郷の想いを
固く結わえた小包に秘めて送る
雪の故郷奥能登よ
別れて生きる親と子が呼び合うには
余りに大きく引離された間隔でも
盲いた事が悲しい闇の連続でも
私にはまだまだ命を支えるものがある
此の世の何処かに生きている親を信じて
成長して行く子供達のために
永らえる事が残された今の希いが
北陸のきびしい風雪に打たれても
やぶれぬ様に出来上った此の小包を
さあ一日も早く送ろうよ━━
札幌国際芸術祭
札幌市では、文化芸術が市民に親しまれ、心豊かな暮らしを支えるとともに、札幌の歴史・文化、自然環境、IT、デザインなど様々な資源をフルに活かした次代の新たな産業やライフスタイルを創出し、その魅力を世界へ強く発信していくために、「創造都市さっぽろ」の象徴的な事業として、2014年7月~9月に札幌国際芸術祭を開催いたします。
http://www.sapporo-internationalartfestival.jp/about-siaf