春の海ひねもすのたりのたりかな
蕪村
ンの字もソの字も同じ入学す 中野寿郎
尖塔になほ空のあり揚雲雀 長嶺千晶
この世にも少し慣れたかやよ子猫
照屋眞理子
片方が動けば動き春の猫 上野嘉太櫨
恋猫の体つめたくして帰る 鳥居三朗
花へおしかぶさる重みを
花のかたちのまま
おしかえす
そのとき花であることは
もはや ひとつの宣言である
石原吉郎
ぶらんこの人を降ろして重くなり 武仲敏治
夜のぶらんこ都がひとつ足の下 土肥あき子
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