パプアニューギニア火山島「海面が緑とオレンジに!」溶岩ドーム消滅か?
今年1月、有史以来初めて爆発したパプアニューギニアのカドバー島では、噴火から1カ月過ぎた今も活発な火山活動が続いている。今月8日には、海岸沿いにあった溶岩ドームの爆発に伴って、海の色が鮮やかな緑色とオレンジ色に変色した。
南太平洋に浮かぶカドバー島は、パプアニューギニア本土から北東25キロほど沖合に位置する標高365メートルの火山島で、今年1月5日の噴火以来、近隣の島民を含む約1500人が本土に避難している。
ラバウル火山観測所(RVO)によると、カドバー島では今月8日から9日にかけて激しい爆発が相次ぎ、山頂火口からは白い噴煙が絶え間なく放出。
活発な火山活動によって、海底に形成された新たな溶岩ドームは、海面上に先端部分をのぞかせていたが、このときの噴火で完全に消失した。津波や高潮などの被害は観測されていない。
8日から9日にかけて相次いだ爆発の影響で、周囲の海岸線からは、火山から流出した熱水やガス、鉄や硫化水素などの成分が海水に溶け出して化学反応を起こし、海面が鮮やかな緑色とオレンジ色に変色した。
RVOでは、「次に激しい噴火が起こると、山体崩壊が起こって大規模な土石流が発生し、津波が起こるおそれがある」として引き続き警戒を続けている。