What A Wonderful World

毎日の暮らしの中で、心惹かれたことを語ります。

三浦しをん 風が強く吹いている

2007年01月13日 16時28分34秒 | 図書館で借りた本
 箱根駅伝好きの私としては、もう読む前から間違いなく面白いはずだと、ワクワクしていたのですが、本当に面白かったー♪駅伝に賭ける青春群を堪能しました。なんというか、読みやすい文章なのでさくさく読み進みましたが、一度読み終わってから、この人はこの時こう感じていてこんな事を言ったんだ、と色々振り返りながら読み返すと、人の心の奥深さを噛み締める事が出来ました。

 ただし走君が苦労した仙台城西高って、あそこがモデルだよなァ・・・と地元の某高校がリアルに描かれていて、ちょっと冷や汗がでました。(大昔は不良の巣窟だった学校で、なんとかしようとスポーツで優秀な子供さんをめちゃくちゃ集めて、今はすっかり名門スポーツ高なんですが・・・まァね、色々あるんですよ)
 
 それと、それぞれのキャラクターが、実際にいそうな人ばかりで良いんですよね~。

 これはまったくもって私のあほ脳だけのお話ですが、途中から「藤岡さんって、テニプリの真田さんにだぶる~!」「うわっ双子がざ・たっちにしか見えない(汗)」「ハイジさん・・・テニプリの手塚さんでいけるな」などなど、愉快な方向に妄想が走ってしまいました。きっと三浦さんの腐女子魂が、行間から語りかけてきたんでしょうね(笑)
 

 そう感じるのは、同じく三浦さんの書かれた爆笑エッセイ「桃色トワイライト」を先に読んでしまったからです。三浦さんが如何に仮面ライダークウガの、一条刑事と五代君の関係が素晴らしいかと力説されるお姿は、自分を鏡で映して見るようでした・・・(爆)

 本の題名にもなった「桃色トワイライト」、つまり「少女漫画のタイトルはちょっと変」だというお話で、ありえない題名ワールドに引用される「ときめきトゥナイト」も「魔天道ソナタ」も読んでました・・・。

 なんだろう、私と凄く「好み」のシンクロ率が高いんですが(汗)

 「海馬が耳から駆けていく」を書かれた、菅野彰さんともシンクロ率が高かったですが、同じくらい妄想傾向が似通ってます。腐女子だから?お歳が近いから?

*話がそれますが、お歳が近いというなら、恩田陸さんの方が近いんです(たぶん)、最近読んだ恩田さんのエッセイの中に「高校時代は仙台で過ごし、部活帰りに食べた大判焼きの味が~」というくだりがあって、うわっまさか同じお店(未確認です)で買い食いしてたのかしら~、とドキドキしました。

 
 ともあれ、三浦さんはご職業は「随筆家」となっていますが、小説もどしどし書き続けて頂きたいものです。あー、二冊とも面白かった!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

伊丹市立4小学校、今年度から「ことば科」導入

2007年01月13日 10時50分05秒 | 日常
 兵庫県伊丹市の市立小学校4校に、「ことば科」と呼ばれる教科がある。「『読む・書く・話す・聞く』ことば文化都市」特区の認定を受けた市が今年度から始めた。ゆとり教育による子供の学力低下が懸念されるなか、民話や俳句、百人一首などを通じて、日本語の読解力や表現力を磨き、コミュニケーション能力の向上を図ることを狙いにしている。児童らは「国語と違って、ゲーム感覚で言葉の意味や日本語の大切さを楽しく学べる」と声をそろえる

Sankei Web http://www.sankei.co.jp/kyouiku/gakko/070112/gkk070112002.htm

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 取り組みとしては、良いと思うんですが、ここの一行が胸に引っかかってしまいました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ことば科には、「『おいしい言葉』を食べると心がきれいになり、『まずい言葉』を食べると友達を傷つけたり、いじめにもつながる」という考えも込められており、授業を重ねるうちに子供らの心や人間関係にも変化が表れ始めている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 「水からの伝言」という文章に対して感じた事を以前記事にしてから、ますます思うようになったのですが、どこか変じゃないですか?

 体格の良い子が、親戚などに会う度に「体に肉がついてきてたね、好ましいね」と言われて、実は本人は太っている事を気にしていて、傷ついている事があります。言っている当事者からすれば、これっぽちも悪意は無いのです、むしろ子供が健康に育っているのを称えている訳です。ましてや自分が相手を傷つけている事なんか、気付くはずがありません。いつか大人になって振り返れば、そうだったのかと思う時が来ると思いますが、今の思春期な彼には苦痛なんです。

 言葉の持つ力は、かくも難しい様々な反応を引き起こすモノです。

 それを学ぶきっかけになるのに、この取り組みはとても良い事だと思うのですが、「おいしい言葉」と「まずい言葉」の持つ意味を、限定していまっていないでしょうか?

 漫画「サザエさん」の中で、猫に向って「またきやがったのかこのやろう」「ぶっころしちまうぞこのやろう」と言う声がして、びっくりしたサザエさんが覗いて見ると、おじさんが猫をそれはそれは撫でまくって可愛がっている光景に、またびっくりする、というお話がありました。
(おじさんのセリフはうろ覚えなので、正確ではないです)
子供心には、単純にその対比が面白かったですが、これは言葉の持つ不思議さに他ならないでしょう?愛情を表すのに「美しい言葉」でしか表現出来ない、そんな訳ないんです。

 日本語の持つ、あいまいで寛容で深い意味合いを込める事の可能な表現を、若い柔らかい感性を持つ子供たちが感じれるような取り組みこそを、お願いしたと思います。

 
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする