風薫る道

Who never feels lonely at all under this endless sky...?

Colm Wilkinson ”Oh Danny Boy”

2019-02-01 00:04:52 | ミュージカル

Colm Wilkinson Oh Danny Boy


Oh Danny boy, the pipes, the pipes are calling
From glen to glen, and down the mountain side
The summer's gone, and all the roses falling
'Tis you, 'tis you must go and I must bide.
But come ye back when summer's in the meadow
Or when the valley's hushed and white with snow
'Tis I'll be here in sunshine or in shadow
Oh Danny boy, oh Danny boy, I love you so.

But when ye come, and all the flowers are dying
If I am dead, as dead I well may be
You'll come and find the place where I am lying
And kneel and say an "Ave" there for me.
And I shall hear, tho' soft you tread above me
And all my grave will warmer, sweeter be
For ye shall bend and tell me that you love me
And I shall sleep in peace until you come to me.

来日公演でも歌ってくれた、コルムさんのDanny Boy。コルムさんはイギリス人ではなくアイリッシュなのだなあと強く感じたのが、この歌が歌われたときでした。アイルランドの渓谷や緑の牧草地が目に見えるようだった(まぁ舞台演出もそういう風だった記憶がありますが)。
今日久しぶりにyoutubeで聴いて、その歌詞になんだか泣きそうに。。。
親とか祖父母とかって決して良いことばかりじゃなくて色々あるけれど、それでもやっぱり温かくて、有難い存在だよね。。。と。若い頃は鬱陶しく感じるばかりで、そんなこと思いもしなかったけれど。
コルムさんの声がすごく温かくて優しいから。。。
しかしこの動画の客、拍手が早すぎだわ。いいところで咳もするし、どこの国よ全く!と思ったら、カナダだった。。コルムさんの今のホーム
コルムさんは、1番のrosesと2番のflowersを逆に歌っているんですね。CD録音でもそうなので敢えてそうしていらっしゃるのだと思うけれど、なぜなのかな
そしてwikipediaで知ったのですが、この歌はアイルランド人ではなくイングランド人による作詞なんですね。曲はアイルランド民謡ですが。このちょっと土臭くて懐かしい感じのメロディがとても好きです。アイルランドという国も、そういう感じのする国ですよね。

そういえば少し話が逸れますが、年末に漱石の『草枕』を読み返していて、「お?」と思ったことがあって。
山路を登りながら、画家がシェリー(漱石はシェレ―と書いてますが)の雲雀の詩を口ずさむところ。
”Our sweetest songs are those that tell of saddest thought.”
漱石は「うつくしき、極みの歌に、悲しさの、極みの想、籠るとぞ知れ」と訳していますが、より直訳すると「この世界の最も美しい歌は、最も悲しい想いを歌った歌である」となりますよね。
これ、高村薫さん(最近の作品は全く読んでいませんが…)の『神の火』の中の「世界じゅうの悲しい歌がみんな美しい旋律をもっているのは不思議なことです」という言葉に似ているなあ、と。『神の火』にはジョイスの『ダブリン市民』についても書かれていたりしますし、高村さんなら普通にシェリーとか読んでおられるだろうし。だからどうというわけではないのだけれど、高村作品初読から20年目にしてのちょっぴり嬉しい発見(?)だったのでした

下の写真は、昔訪れたアイルランド


『ダブリン市民』に出てくるダブリンのバッキンガム・ストリート。
コノリー駅側より 



アイルランドも、またぜひ行きたい国の一つです。
死ぬまでにもう一度、行けるかなあ。




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