人はそれぞれの成育史の中で育まれた理想像を所持していますし、それが意識、無意識の内に人生を左右しているのも、何となく知っているようです。子供の頃、仲良く遊んでいても、大人になり結婚し、立場が違うようになると、その理想像は厳然として所持していても(甥は可愛いし、大事にすべきである、という理念は生身の人間ならば当然、所持しています)、厳しい人生と利害得失がからむ公私の生活の、それぞれの緊迫した場面ともなれば、その場で知覚されるままのものに、反応するものです。こうして持統天皇も姉の息子(大津皇子)を追い込み悲劇の歴史が展開していきます。人はその場、その場に反応し、その知覚がその人の実存(riality)として対処され生き延びていくようです。
命題2:有機体は、場に対して、その場が経験され知覚されるままのものに、反応する。この知覚の場は、個人にとって実在(reality)なのである。
:<心の世界を飛び回る:230>
備考:広く理論を学習したい方は左記カテゴリーの第1章から11章の好きな章をクリックして楽しみながら勉強して下さい。6年間、書き綴った2275回分の記事が同時に読めます。
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