この物語を今は亡き名優・藤田まことさんに捧ぐ。
面白き 事も無き世を 面白く
格差、格差の野球界
熱き戦い仕立て上げ
闇の世界の仕立人
今宵も広島を駆ける...
「あ...いたいた。 ”おまきさん”、こちらです。」
「ここが横川駅なんですか、駿河さんもよく利用してるみたいですね。」
「私の場合、街外れの地元から広島の街に出る時はよくここから下車して歩いて行くんですよ。」
「え、でもここから街中まで結構ありますよね。」
「そうですね、でも横川の町は面白いですし川べりを歩いて行くのが楽しいですから私は苦になりませんよ。」
「ここはスーパー...ですよね?」
「ええ、旧広島市民球場時代はよくこの駅で下車してこのスーパーでビールとかお惣菜とかを買い込んで球場に向かったものですよ。 あの”聖地”を今度はサッカー場にしてもう一度ここで買い物してサッカーを見に行きたいですよ。」
「それにしてもこの駅はちょっとレトロ調で良い感じですね、あれは路面電車の駅ですか?」
「はい、この駅に合わせて広電もレトロ調にしたみたいです。 前はこの先の通りに停留場があっただけでしたが。」
「じゃあ、ちょっと横川の町を見ましょうか。 駅から伸びる商店街も良い雰囲気ですよ。」
「ガード下に飲み屋さんが並んでいるところとか、ちょっと東京っぽいですね。」
「あ、見えました。 あれがゴッドバーガーです。」
「あれがハンバーガーの店なんですか?」
「ええ、前はもっとそれらしい外観だったのですけど、店を手伝ってられた店主の子供さんが辞められて店主夫妻も店を存続する代わりに店の規模は縮小してしまったんですよ。」
「そうですか...でも独立系のハンバーガー屋さんなんて珍しいですね。」
「ここは玉子料理の店ですか?」
「私はあまり好きでは無いので入った事は無いんだけど玉子かけご飯のお店らしいですね。 私は生卵が苦手なので今は食べませんけど、最近は玉子ご飯専用醤油とか売っているらしいですね。」
「駿河さん、玉子ご飯嫌いなんですか、私は美味しいと思いますけど...」
「着きました、ここが竹田衣料品店です。」
「すごい雰囲気の店ですね、”昭和”って感じの。」
「中はもっと凄いんですよ。 店内なんで撮影は出来ませんけど服が無造作に積み上げられてまるで外国のバザールと言うか、タダの倉庫で服を売っていると言うか...」
「よく分からないけど凄い安いですね、ブランド品もありますよ。」
「どう言う基準で値段付けてるのか、多分お店の人がファッションに興味が無くてブランドの価値が分からないんじゃ。」
「そうですね、田舎のおばちゃん風な店員さんですし...」
「今見て来たゴッドバーガーや竹田衣料品店は映画『カスタムメイド10.30』の舞台として店内でロケもやったらしいですよ。 広島市も駅の目立つ所にロケ地巡りの案内板とか立てればいいのに。」
「カスタムメイドって...ああ、カエラちゃんの。」
「カエラちゃんって、”おまきさん”、ファンなんですか?」
「え!? ...いや何でもないですよ、こっちの話。」
「駿河さん、仕立ですよ。 いつもの神社まで来て下さい。」
「了解です、元締め。」
広島市内の『広島東照宮』...相変わらず境内には誰も居ない。 前は旧市民球場に向かうルート上にあった『横川胡子神社』でやっていたのだけどカープが駅前地区に移ったので私もこっちに”移転”して来たと言う訳です。 旧市民球場を建て直して”専用劇場”を造り、サンフレッチェにも早く交通の便が良い市内中心部に移転してもらいたいですね...
「今回の頼み人はサンフレッチェのタイトル獲得を願う広島サポーターの人達。」
「やる相手はJ1清水、監督の長谷川、FWのヨンセン、岡崎、MFの小野、DFの岩下、ボスナー、市川。」
「じゃあ、駿河さん、お願いします。」
「はい!お任せ下さい、元締め。」
私はスクーターに乗って広島ビッグアーチへと向かう。 今回の試合は通常リーグ戦では無くナビスコカップで、しかも週末の試合から中3日ですから主力は極力休ませて来るでしょうね、両チーム共に。 だから今度の試合の勝敗で鍵を握るのは若手控え選手の活躍と言う事になるでしょうか、私もサンフレッチェの若手選手が以前のACLの時みたいに躍動してくれる事を期待しています...
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...異常です。
面白き 事も無き世を 面白く
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「あ...いたいた。 ”おまきさん”、こちらです。」
「ここが横川駅なんですか、駿河さんもよく利用してるみたいですね。」
「私の場合、街外れの地元から広島の街に出る時はよくここから下車して歩いて行くんですよ。」
「え、でもここから街中まで結構ありますよね。」
「そうですね、でも横川の町は面白いですし川べりを歩いて行くのが楽しいですから私は苦になりませんよ。」
「ここはスーパー...ですよね?」
「ええ、旧広島市民球場時代はよくこの駅で下車してこのスーパーでビールとかお惣菜とかを買い込んで球場に向かったものですよ。 あの”聖地”を今度はサッカー場にしてもう一度ここで買い物してサッカーを見に行きたいですよ。」
「それにしてもこの駅はちょっとレトロ調で良い感じですね、あれは路面電車の駅ですか?」
「はい、この駅に合わせて広電もレトロ調にしたみたいです。 前はこの先の通りに停留場があっただけでしたが。」
「じゃあ、ちょっと横川の町を見ましょうか。 駅から伸びる商店街も良い雰囲気ですよ。」
「ガード下に飲み屋さんが並んでいるところとか、ちょっと東京っぽいですね。」
「あ、見えました。 あれがゴッドバーガーです。」
「あれがハンバーガーの店なんですか?」
「ええ、前はもっとそれらしい外観だったのですけど、店を手伝ってられた店主の子供さんが辞められて店主夫妻も店を存続する代わりに店の規模は縮小してしまったんですよ。」
「そうですか...でも独立系のハンバーガー屋さんなんて珍しいですね。」
「ここは玉子料理の店ですか?」
「私はあまり好きでは無いので入った事は無いんだけど玉子かけご飯のお店らしいですね。 私は生卵が苦手なので今は食べませんけど、最近は玉子ご飯専用醤油とか売っているらしいですね。」
「駿河さん、玉子ご飯嫌いなんですか、私は美味しいと思いますけど...」
「着きました、ここが竹田衣料品店です。」
「すごい雰囲気の店ですね、”昭和”って感じの。」
「中はもっと凄いんですよ。 店内なんで撮影は出来ませんけど服が無造作に積み上げられてまるで外国のバザールと言うか、タダの倉庫で服を売っていると言うか...」
「よく分からないけど凄い安いですね、ブランド品もありますよ。」
「どう言う基準で値段付けてるのか、多分お店の人がファッションに興味が無くてブランドの価値が分からないんじゃ。」
「そうですね、田舎のおばちゃん風な店員さんですし...」
「今見て来たゴッドバーガーや竹田衣料品店は映画『カスタムメイド10.30』の舞台として店内でロケもやったらしいですよ。 広島市も駅の目立つ所にロケ地巡りの案内板とか立てればいいのに。」
「カスタムメイドって...ああ、カエラちゃんの。」
「カエラちゃんって、”おまきさん”、ファンなんですか?」
「え!? ...いや何でもないですよ、こっちの話。」
「駿河さん、仕立ですよ。 いつもの神社まで来て下さい。」
「了解です、元締め。」
広島市内の『広島東照宮』...相変わらず境内には誰も居ない。 前は旧市民球場に向かうルート上にあった『横川胡子神社』でやっていたのだけどカープが駅前地区に移ったので私もこっちに”移転”して来たと言う訳です。 旧市民球場を建て直して”専用劇場”を造り、サンフレッチェにも早く交通の便が良い市内中心部に移転してもらいたいですね...
「今回の頼み人はサンフレッチェのタイトル獲得を願う広島サポーターの人達。」
「やる相手はJ1清水、監督の長谷川、FWのヨンセン、岡崎、MFの小野、DFの岩下、ボスナー、市川。」
「じゃあ、駿河さん、お願いします。」
「はい!お任せ下さい、元締め。」
私はスクーターに乗って広島ビッグアーチへと向かう。 今回の試合は通常リーグ戦では無くナビスコカップで、しかも週末の試合から中3日ですから主力は極力休ませて来るでしょうね、両チーム共に。 だから今度の試合の勝敗で鍵を握るのは若手控え選手の活躍と言う事になるでしょうか、私もサンフレッチェの若手選手が以前のACLの時みたいに躍動してくれる事を期待しています...
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...異常です。