映画『怪物』を観てきました。
坂本龍一が音楽を担当した最後の作品、というのが動機です。
YMOはあまり真面目に聴いてなかった(スネークマンショーは好きだった)のだけど、晩年は、無節操な原発政策に対して反対の意を表明したり、安部の集団自衛権ゴリ押しに異を唱えたり、小池に神宮外苑破壊を諫める手紙を書いたりと、その社会活動については共感すべきところが多く、惜しい人を亡くしたという気持ちが強いです。
映画の方も、是枝裕和と安藤サクラのコンビ。万引き家族が面白かったので、こちらの作品も期待できそうです。
と、やってきたのはブルク13。
田中裕子おばあちゃんになったなー、、、沢田研二もびっくり。
シニアチケットで入場。
内容の方は、少年愛の物語といえば良いでしょうか。思春期の心理を生々しく描写した映画だと思いました。
ミスリーディングの導入部から、ひとつひとつ誤解が解けていって、後半になって全体像が明らかになります。安藤サクラ、田中裕子らの演技はもちろん素晴らしいですが、子役の二人、黒川想矢、柊木陽太の演技が実に良いです、この2人が将来どんな俳優になるのか興味深い。
タイトルの『怪物』は、直接的には少年らの遊び(頭の上に翳した絵を質疑応答で当てるゲーム)から来ているのでしょうか。さらに、物語が暗示している抽象的な「怪物」とは何か、ということを視聴者に問いかけているストーリーのように感じました。
さて、肝心の坂本龍一の音楽ですが、緊張感のあるストーリーに頭を持ってかれたせいもありますが、ところどころに出てくるピアノが強く印象に残りました。映画全体の雰囲気を荘厳にもっていくために、音楽効果は重要な役割を果たしたと感じます。
エンドロールに「坂本龍一さんのご冥福をお祈りします」と流れていたのが印象的でした。
席を見渡すと、平日昼間のせいかじじばばが多かったですが、若い人にお勧めしたい映画です。
p.s. 藤井聡太七冠、王座戦決勝進出。
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