流行に振り回されるのは嫌いでそういう生き方は避けてきたのですが、年を取ってくると流行に置いてかれる寂しさを多少は感じるようになったので、せめて芥川賞の受賞作品くらいは読んでおこうと思って、近年の受賞作は読むようにしています。
で、芥川賞受賞作って文藝春秋で掲載してたんですね、こないだ気づいた^^;
単行本を買うよりもお得です。
キニナルお値段だけでなく、受賞の言葉や受賞者インタビューも読めるし。
今度から半年に一度は文藝春秋を買おう^^;
選評が読めるのもイイね。
「ブラックボックス」は最初から最後まで、息が詰まるほどの閉塞感に溢れていて、まさにいまの時代だからこそ生まれた小説という印象です。インタビューから、後半の刑務所シーンは聞き取りと想像で書いた、とありますが、読んでいるときは実体験と信じて疑わない筆力でした。最後に「サクマ」が気づいたことがとても純文学的と感じました。この作者の「市街戦」を読んでみたい。次回作も楽しみです。
平野啓一郎はじめ、「Schoolgirl」に高評価を与える選考委員も多くて、こちらも読んでみたい。とりあえず太宰治の「女生徒」は読んで準備完了。
1923年創刊の老舗雑誌、いま百周年企画をやっています。
これはなかなか面白かった。安部公房の壁-「Sカルマ氏の犯罪」の受賞は本人も世間も意外だったのか、とか、老害爺の素養は昔からあったのだな、とか。
第46回受賞の宇能鴻一郎先生も元気なんです。
宇能先生は初期のつり丸にも寄稿されていて、若い頃お世話になった先生と同じ雑誌に拙文が載るとは恐縮至極だったことを思い出したんです。
p.s. もうちょい塩分控えればいう事なし。
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