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ツリオヤジのダイアリシスな日々 ~ 知れぬ事は知れぬまゝに、たやすく知れるのは浅い事 (葉隠 聞書第一0202)

DTOPIA - 安堂ホセ (文藝春秋2025年3月号)

2025-02-18 05:26:52 | 読書メモ

2024年下半期の芥川賞は、上半期に続いての2作品受賞。そのひとつがこのDTOPIAでした。
安堂ホセはこれまで読んだことはなかったのだけど、『ジャクソンひとり』、『迷彩色の男』で芥川賞候補に名を連ねていたのは知っていました。三度目の正直といったところの受賞でしょうか。

DTOPIAというのは、テレビのバラエティ番組で、男女がカップリングするまでの過程を映像化したもののようです。昔やってた『パンチDEデート』みたいなものでしょうか。わたしにはあんまり興味ない世界なので、最初はつまらない内容と感じたのですが、核開発などの時事問題などが挿入されつつ進行させるストーリー展開で徐々に面白さが出てきます。

途中から主人公(モモ)の少年時への追憶が始まると、俄然緊張感が増してきて、一気にストーリーの中に埋没させられました。ジェンダー差別、親との争い、闇バイトなどなど。わたしの知識が追いつけないほどの時事ネタが満載です。

言い方が悪いけど、とっちらかっているようなストーリーです。しかしそんなことよりも作者のエネルギーが行間から伝わってくることがこの作品の特徴でしょうか。エネルギーが高すぎてじじいが触ると怪我しそうなほど。

他の作品も読んでみたい、と思った作者です。前作と合わせて文庫化されたら読もうかな。

名まえもルックスもハーフと思われますが、プロフィールは謎。30歳ということだけ書いてあった。

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p.s. 今日、米を5kg買った。これが無くなるまでに価格が戻るかな?


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