三四郎とデンマンさん
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あれっ。。。 卑弥子さんは姿三四郎と僕のことを話すために、わざわざ僕を呼び出したのですかァ~?
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いいえ姿三四郎ではござ~ませんわァ~。。。 夏目漱石が書いた『三四郎』という作品を読んでいたら、ちょうどデンマンさんのようなキャラクターが出てきたのでござ~ますわァ~。。。
まさかァ~。。。! あのねぇ~、夏目漱石の『三四郎』に、僕のようなキャラクターは登場しませんよ。
デンマンさんはご存じないのですわァ。。。 あたくしは、何度も何度も『三四郎』を読みましたので間違いござ~ません。
いったい、『三四郎』のどこに、僕のようなキャラクターが登場するのですか?
次の箇所でござ~ますわァ。。。 デンマンさんもじっくりと読んでみてくださいなァ~。。。
三四郎
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小川三四郎は、東京の大学に入学するため熊本から上京した。
その途中、山陽線の車中で、女に出会う。
汽車は、名古屋止まりであったため、その女は三四郎に名古屋についたら迷惑でも宿屋に案内してくれと頼む。
三四郎は、すこぶる躊躇(ちゅうちょ)したにはしたが、断る勇気もなかったので、生(なま)返事をし、申し出を引き受けることになった。
宿屋に案内し、上がり口で二人連れではないと言えなかったことから、二人は同じ部屋に通される。
結局、女と同室になり、一夜を共にすることになった。
三四郎は一人、風呂に行くが、例の女は「ちいと流しましょうか」と風呂に入ってくる。
三四郎はたちまちゆぶねから飛び出した。
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部屋の布団も一枚しかない。
三四郎が「床は二つ敷かなくてはいけない」と言うと、部屋が狭いとか、蚊帳が狭いとか言ってらちがあかない。
結局、宿の女は一枚の布団を蚊帳いっぱいに敷いていった。
三四郎は、このまま夜を明かそうと思うが、蚊がぶんぶん来てしのぎきれない。
そこで、布団に行くが、「私は癇症(かんしょう)で、ひとの布団に寝るのがいやだから、少し蚤(のみ)よけの工夫をやるからごめんなさい」と布団の真ん中に白い長い仕切りをこしらえ、細長く寝た。
朝、膳に向かったとき、女に「ゆうべは蚤は出ませんでしたか」と聞かれ、三四郎は「ええ、ありがとう、おかげさまで」とまじめに答えた。
別れるとき、三四郎が「さようなら」と言うと、女は落ち着いた調子で「あなたはよっぽど度胸のない方ですね」と言われてしまう。
(注: 赤字はデンマンが強調。
読み易くするために改行を加えています。
写真はデンマン・ライブラリーより)
夏目漱石作 『三四郎』より
上の作品に出てくる小川三四郎という主人公がデンマンさんにそっくりなのですわァ~。。。
あのねぇ~、僕は小川三四郎ほど純朴ではありませんよ。。。 昔の人は言ったものです。。。
何て言ったのでござ~ますかァ~?
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“据え膳喰わぬは男の恥”と。。。
つまり、小川三四郎が汽車の中で出会った女は、明らかに宿で“据(す)え膳(ぜん)”を拵(こしら)えて三四郎を誘っている、とデンマンさんは思っているのですわねぇ~?
もちろんですよ。。。 上の作品を読んでゆけば、そうとしか考えられないではありませんかァ!
要するに、デンマンさんならば、汽車の中で出会った女が拵えた“据え膳”を何の戸惑いも、恥じらいもなく頂戴(ちょうだい)する、と言うのでござ~ますかァ~?
もちろんですよ。。。 うししししししし。。。
そのような下卑(げび)た笑いを浮かべて、ヨダレをたらしながら妖艶な女性との濡れ場を妄想していますけれど、あたくしは信じることができませんわァ~。
つまり、卑弥子さんは僕が小川三四郎のように純朴で道学者のように、昔で言えば、修身の教科書から抜け出してきた 道徳の権化(ごんげ)のような男だと信じているのですか?
いいえ。。。 決して“道徳の権化のような男”だとは思っておりませんわァ~。。。
じゃあ、どのように思っているのですか?
だから、小川三四郎のように、どこかオツムが足りないのですわァ~。。。 ここぞと言う時に、今一歩踏み出すことができない、臆病で、腑抜(ふぬ)けで、草食系のヘナチョコなのでござ~ますわァ~。。。
ずいぶんと言い難(にく)い事を細木数子のうようにズバリ!と言いましたねぇ~!
うふふふふふふ。。。 デンマンさんは、そのように言われることが ご不満なのでござ~ますか?
卑弥子さんが。。。 いや、卑弥子さんに限らず僕の事をどのように思うかは、人それぞれ さまざまですからねぇ~。。。 他人のオツムの中まで僕は入り込めないから、僕の印象を塗り替えることはできません。 それに、表面はエヘラエヘラ笑っていても、心の奥ではアカンベしている心の曲がった人もたくさんいますからねぇ~。。。
あらっ。。。 あたくしも、そのような心の曲がった女だと、デンマンさんは思っているのでござ~ますか?
いや。。。 決して卑弥子さんを見下しているわけではありません。。。 それよりも、卑弥子さんが そのように言うからには、その証拠があるのでしょうねぇ~。。。?
もちろんでござ~ますわァ。。。 いい加減な事を言うと、デンマンさんのことですから、誹謗中傷や名誉毀損で京都地方裁判所に、あたくしを訴えかねませんわァ~。。。 だから、あたくしは裁判で訴えられてもよいように、しっかりとその証拠を握っているのですわァ。
分かりました。。。 余計な事は言わなくてもいいですから、さっそくその証拠とやらを見せてもらおうじゃありませんかァ!
では、デンマンさんも じっくりと次のエピソードを読んでくださいまし。
ヨガの秘法 - 「鶴の舞」
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僕はねぇ、卑弥子さんがヨガをする、と言うから、当然、このような事をするものだとばっかり思っていたのですよ。
この型もやりましたわ。
でも、最初にやったのは、そのような静かで落ち着いた姿勢ではなかったのですよゥ。 んもお~
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僕がいい気持ちで露天風呂に浸かっている時に、卑弥子さんは急に外に出たのですよ。 ガバァッと立ち上がって。。。そして、さも自慢そうに言ったものですよ。 “デンマンさん。。。デンマンさん。。。見て。。。見てぇ~。。。あたくし。。。あたくし、このような事までできるのでござ~♪~ますわよゥ。” 僕は、一体、卑弥子さんが何を始めるのか?と、あっけにとられて見ていると、一糸まとわぬ裸のままで次のような驚くべき姿勢をとったのですよ。
僕は風呂に首まで浸かったままで、口をあんぐり開けて見上げましたよ。
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すっげぇ~♪~
僕は内心、本当に驚きましたよゥ。 心臓麻痺を起こして死んでしまうのではないかと、ボクは。。。僕は。。。念仏を唱(とな)えたほどですよ。
いいえ、デンマンさんは決してそのように驚いていませんでしたわ。
ん。。。? 僕が驚いていなかったぁ。。。?
デンマンさんは少しも驚いていませんでしたわ。
ど。。。ど。。。 どうして、分かるのですか? 卑弥子さんは上の画像でも分かるとおり、僕とは反対方向に顔が向いているのですよ。 僕の様子を見ることができなかったはずですよ。
あたくしはちゃんと見ていたのですわ。
まさかぁ~。。。 頭の後ろに目が付いていない限り僕の様子は見えないはずですよ。。。 んもお~~。。。 いい加減な事は言わないでくださいよゥ。
デンマンさんは夢中になって、瞬(まばた)きもしないでじっとアソコを見ていたから気づかなかったのですわ。 あたくしは右手に小さな鏡を隠し持っていたのですわ。 そうやってデンマンさんの反応をじっと確かめていたのですわ。
ま。。。ま。。。 まさかぁ~。。。?
デンマンさんは驚くどころか冷静に落ち着いて、さも興味深そうにマジマジとアソコを見つめていましたわア。
やだなあああァ~。。。卑弥子さんは。。。 卑弥子さんは。。。 そのような性格の悪い事をするのですか?。。。僕を。。。僕を。。。試したのですね?
だってぇ~。。。あたくしは。。。あたくしは。。。デンマンさんが。。。本当にあたくしのことをきれいだと思っていてくださるのか?。。。その事が知りたかったのですわぁ。
しかし。。。しかし。。。あられもない。。。あられもない。。。衝撃的な格好までして。。。
あの形は「鶴の舞」と言う型なのですわ。
そんなの。。。、そんなの。。。、僕は聞いたことがありませんよゥ。
デンマンさんがご存じないのも尤(もっと)もなのですわ。 この「鶴の舞」はスートラ・ヨガの秘法なのでござ~♪~ますわ。 古代インドのヨガ呼吸法の奥義や、宇宙エネルギーとの合一の秘法から編み出された型なのですわ。 呼吸を整えながら10分間、上のように静止した姿勢で居ることは、奥義の域に到達した者でない限りできないものなのでござ~♪~ます。 あたくしは10年間修行を積んで、やっとこの秘法を会得(えとく)したのでござ~♪~ますわ。 しかも。。。しかも。。。この「鶴の舞」を殿方にご覧に入れれば、その方の心を引き寄せてしまうと、言い伝えがある秘伝の奥義なのですわぁ。
それを。。。それを。。。僕に試してみた訳なのですか?
うふふふふ。。。
『衝撃の角度』より
(2008年6月1日)
卑弥子さんは。。。、卑弥子さんは。。。、僕が恥ずかしくなるような事をネット市民の皆様にバラすのですねぇ~。。。
あらっ。。。 デンマンさんも恥ずかしいと思うようなことがあるのでござ~ますかァ~?
当たり前でしょう!。。。 卑弥子さんのあらぬ姿をまんじりともしないで見つめていた、と言われたら、僕の自尊心が傷ついてしまうのですよゥ。。。 んもおおおォ~。。。 でも。。。、でも。。。、これが僕と小川三四郎が似ているという証拠なのですかァ~?
違いますわ。。。 この続きがあるのでござ~ますわァ。。。 あたくしは、やっとデンマンさんと一緒にお風呂に入ってぇ~打ち解けてぇ~、これからロマンチックな夜を過ごそうと お部屋に戻ったのでござ~ますわァ。。。 そして、あたくしとデンマンさんとしみじみと語り始めたのですわ。
うん。。。? また、卑弥子さんは衝撃的な告白をするのですかァ~?
それでは、デンマンさんも続きを読んでくださいましなァ~。。。
繊細な女心
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卑弥子さんは紫式部のように知性も教養もあるからですよ。。。違いますか?
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あたくしは。。。あたくしは。。。知性も教養も要りませんわ。。。“実物は、もっときれいだよ”って言って欲しいのでござ~♪~ますわア。
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つまり。。。つまり。。。卑弥子さんは、自分がこのような女性でありたいと思っているのですね?
そうでござ~♪~ますわぁ。
やだなあああぁ~~。。。急にナヨナヨとして、涙など見せないでくださいよゥ。。。いつもの。。。いつもの卑弥子さんらしくないじゃありませんかア~~
あたくしだって。。。あたくしだって。。。小百合さんやレンゲさんと同じように殿方に愛されたいのですわぁ。。。 恋したいお年頃なのですわぁ~。
分かってますよ。。。分かってますゥ。
いいえ、デンマンさんは、あたくしの繊細な女心をちいっとも理解してくださいませんわぁ~。
ん。。。? 繊細な女心。。。?
そうですわぁ~。 あたくしの繊細な女心ですわ。
しかし。。。しかし。。。僕と卑弥子さんは相思相愛の愛人なんですよ。 1日4万5千の人が僕と卑弥子さんの赤裸々な愛人関係を読んでいるのですよゥ。
えっ。。。? デンマンさんとあたくしの赤裸々な愛人関係ですかア?
やだなあああぁ~。。。いまさら、とぼけないでくださいよゥ。 僕と卑弥子さんは裸の付き合いをしているのですよゥ。
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ほらぁ~。。。 見てくださいよゥ!。。。 こうして露天風呂めぐりをしているのですよゥ。。。 これが裸の付き合いでなくて何ですかぁ~?
でも。。。でも。。。
でも、何ですか?
裸のお付き合い、と言っても。。。あのォ~。。。 裸なのはここまでですわぁ~。。。 あたくしとデンマンさんの裸のお付き合いには、この後が欠落しているのですわア。
ん。。。? この後が欠落している。。。?
そうですわア。 露天風呂から出て、いい気分でお布団の中に入って、ワクワク、ウキウキしながら寝物語を始めようとすると、デンマンさんは、あたくしのお布団とデンマンさんのお布団の間に“ついたて”を立ててしまうのですわア。。。あたくしの。。。あたくしの。。。繊細な女心を踏みにじってしまうのですわぁ。
『武蔵と卑弥子さん』より
(2009年6月20日)
つまり。。、つまり。。。、卑弥子さんの布団と僕の布団の間に“ついたて”を立ててしまうので、それが小川三四郎と似ていると言うのですかァ~?
そうですわァ。。。 女の繊細な心に土足で入ってくるような、エゲツない事をなさるのでござ~ますわァ~。。。
卑弥子さんは誤解しているのですよ。。。 そのように急に涙を浮かべて悲しまないでくださいよゥ。。。
あたくしが何を誤解しているとデンマンさんは言うのでござ~ますかァ~?
あのねぇ~、ちょっと遠回りになるけれど、まずジューンさんの手記を読んでください。
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こんにちは。ジューンです。
日本の露天風呂っていいですよね。
カナダにも露天の温泉ってありますわ。
でも、日本と違うのは、まず間違いなく
水着を着用しなければならないことです。
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人里離れた山奥でも行かない限り
日本のような露天風呂に入ることはできません。
わたしはデンマンさんとご一緒に
北海道の長万部(おしゃまんべ)にある
ラジウム温泉の露天風呂に入ったことがありました。
2度目に入った時にはわたし一人だけで行きました。
20代の若い男の人が2人ほど入っていましたが、
わたしが行くと、あわてて出てしまいました。
3度目にはわたし一人だけでしたが、
50歳くらいの男の人があとからやって来ました。
英語が少しだけ話せましたが、
かなりしつこく わたしに話しかけてきました。
お酒の臭いがしたので、たぶん、
いたずら心を起こしたのかもしれません。
ニコニコしながら、わたしに近づいて
お尻に触ろうとしたのです。
わたしは合気道2段の技を持っていますので、
「逆手取り」にその老人を沈めました。
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イテテテぇ~、と言いながら、かなりお湯を飲み込んで
目を白黒させながら、わたしを恨めしそうに見て
ゲロゲロとお湯を吐き出していましたわ。
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大変面白い経験をしました。
うふふふふ。。。
『最新混浴風景』より
(2012年6月24日)
どういうわけで。。。、どういうわけで。。。、急にジューンさんの手記を持ち出してきたのでござ~ますかァ~?
あのねぇ~、卑弥子さんは十二単を着たりして、いかにも平成の紫式部のような格好をしているけれど、実は 合気道3段なんですよ。。。 だから、夜中に僕が寝ぼけたフリをして、うっかり卑弥子さんに手を出したりすると、ひどい目に遭(あ)うのですよ。。。 ちょうど、ジューンさんに手を出したスケベ男のように。。。
それで。。。、それで。。。、デンマンさんは あたくしのお布団とデンマンさんのお布団の間に“ついたて”を立てたのでござ~ますかァ~?
その通りですよ。。。
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