パンツとブラジャーと餃子(PART 1)
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デンマンさん。。。 どうして“パンツとブラジャーと餃子”に私を呼び出すのですか? なんだか寄席の三大話みたいですわねぇ~。。。
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小百合さんとマジで関係あるからですよ。。。 (モナリザの微笑)
そのような事を言うなら、ジューンさんだってぇ、卑弥子さんだってぇ、ジュンコさんだってぇ、関係あるではありませんかァ~!
あのねぇ~、確かに、ジューンさんも、卑弥子さんも、ジュンコさんもパンツとブラジャーを身に着けて、たまには餃子も食べるでしょう。。。 その事だけを考えるのならば、別に小百合さんでなくてもよいのです。。。 でもねぇ~、今日は、何が何でも小百合さんじゃないとダメなのですよ。。。
どうしてですか?
だから、その事を小百合さんと語り合おうというわけです。。。
つまり、オシモの話をするために、わざわざ私を呼び出したのですか?
やだなあああァ~。。。 パンツとブラジャーは確かに下着だけれど、だからといって、オシモの話ではないのですよ。。。 むしろ、格調高い話をするのです。。。
だったら、どのように格調高いのですか?
あのねぇ~、そもそも“パンツとブラジャーと餃子”というタイトルにしたのは、バンクーバー市立図書館で借りていた本を読んだら次の箇所に出くわしたからなのですよ。。。
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ハワイの松山家に遊びに行った時は、高峰が寝室のチェストを開けた。
コンドミニアムにあるプールで泳いだ私は、「夕食の前にシャワーを浴びなさい」と高峰は言い、「いいよ、だって……」とモジモジしている私の気持ちを察するように、「パンツはかあちゃんのをあげるから」と、私を寝室に連れて行って引き出しを開けたのだ。 (略)
引き出しの中には、まるで本が背表紙を見せるように、高峰の下着が折りたたまれて行儀よく並んでいたのだ。
「これ、あげるからね」
ベージュの上品な薄手のパンツを一枚取り出すと高峰は言って、次にちょっと顔を曇らせ、
「でも、ブラジャーはダメだねぇ……」
私の胸をマジマジと見た。
私のほうは、よく磨いた夏みかんでも並んでいるようなブラジャー群を見て、思わず、
「何、この乳牛(ちちうし)みたいなの。 これに全部、実が入るの?」
(略) それほど高峰のブラジャーは大きかった。
「入るよ。 見せてやろうか」 (略)
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高峰の胸は大きかった。
「胸の大きな女は頭が悪い」という俗説は全くウソだったんだ、ボンヤリそう思ったのを覚えている。
廊下を横切って寝室に戻ろうとしたら、ちょうど松山が通りかかった。
「何してるんだ、君達は?」
そのバツの悪そうな顔と、上半身ブラジャーだけで「へへ」と笑った高峰の笑顔が、可笑しかった。
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(注: 赤字はデンマンが強調。
読み易くするために改行を加えています。
写真はデンマン・ライブラリーより)
3-5ページ 『高峰秀子の引き出し』
著者: 斉藤明美
2015年4月2日 初版発行
発行所: マガジンハウス
高嶺秀子さんというのは、あの有名な女優さんのことですか?
そうです。。。
高峰 秀子
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(1924年3月27日 - 2010年12月28日)
女優、歌手、エッセイスト。
本名は松山 秀子)
旧姓は平山(ひらやま)。愛称はデコちゃん。
戦前・戦後を通じて日本映画界で活躍した女優の一人。
1929年(昭和4年)に松竹蒲田撮影所で子役デビューし、天才子役スターとして活躍。
ハリウッドの名子役シャーリー・テンプルとも比較された。
その後東宝、新東宝を経てフリーとなる。
木下惠介、成瀬巳喜男監督作品に常連出演したほか、小津安二郎、豊田四郎、稲垣浩、五所平之助など日本映画界を彩る巨匠監督の名作に数多く出演した。
1979年(昭和54年)に女優を引退し、その後はエッセイストとして活動。
主な出演作品に『カルメン故郷に帰る』 『二十四の瞳』 『浮雲』など。
著書に自伝『わたしの渡世日記』など。
夫は映画監督の松山善三。
出典: 「高峰 秀子」
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
タイトルは“パンツとブラジャーと餃子”だけど、僕は小百合さんのパンツとブラジャーの話しをしたいわけではないのですよ。。。
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でも、こうして私の下着姿を貼り出しているではありませんか!
だから、小百合さんも高嶺秀子さんに負けないような素晴らしい下着姿を披露することができるということをちょっとばかり示しただけです。。。 でもねぇ~、この写真を貼り出すことが目的ではないのです。。。
だから、何が目的なのですか?
あのねぇ~、上のウィキペディアにも出ているけれど、主な出演作品は『カルメン故郷に帰る』 『二十四の瞳』 『浮雲』など、と書いてある。。。 僕は『二十四の瞳』を観て何度も涙を流したのですよ。。。
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つまり、デンマンさんが何度も観て涙を流したので、上の映画が格調高いと言いたいのですか?
いや。。。、今日は別に、『二十四の瞳』の話をしようと思っているわけではないのですよ。。。 なぜ、小百合さんを呼び出したかというと、『高峰秀子の引き出し』という本を読んで、パンツとブラジャーの話が出てきた時に思い出したのが『カルメン故郷に帰る』という映画だったのですよ。。。
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小百合さんが産まれる ずっと前の1951年に作られた映画なのですよ。。。
それにしては、なんだか、現代風のミーちゃん、ハーちゃんに好まれそうな映画ですわねぇ~。。。
。。。でしょう!? 当時としては、けっこう20年30年後の世相を見据えているような映画でしたよ。。。 僕は、この映画を観て、実は「高峰秀子」という女優に対して幻滅を感じたのです。。。 なんだか、オツムが足りないミーちゃん、ハーちゃんのような印象を抱いたのですよ。。。
それなのに、高峰秀子さんを取り上げるのはどういうわけなのですか?
1954年に作られた『二十四の瞳』を観て、初めて「高峰秀子」という女優は素晴らしいと思えた。
つまり、今日は『二十四の瞳』の話をするのですか?
いや。。。、そうではないのですよ。。。 実は、『カルメン故郷に帰る』の話です。。。
でも、その映画に出てくる「高峰秀子」にデンマンさんは幻滅したのでしょう?
そうです。。。 オツムが足りないミーちゃん、ハーちゃんのような蓮っ葉な印象をもったからですよ。。。
それなのに、あえて『カルメン故郷に帰る』の話をするというのは、いったいどのような理由なのですか?
この映画と小百合さんが関係しているからですよ。。。
要するに、私も映画の中の「高峰秀子」のように オツムが足りないミーちゃん、ハーちゃんのような蓮っ葉な女だと言うのですか?
いや。。。、めっそうもない! そのような事を言ったら、小百合さんは僕をシカトするでしょう!?
もちろんですわァ~。。。 そのような事を言ったら、金輪際デンマンさんのお顔など見たくありませんわア!
だから、当然、僕は小百合さんを幻滅させるような事は言いません。。。
。。。で、いったい何を言うために私をお呼びになったのですか?
あのねぇ~、『カルメン故郷に帰る』という映画は浅間山麓と北軽井沢周辺が舞台なのです。。。 浅間山がくっきりと見えるのですよ。。。
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あらっ。。。 マジで。。。?
僕は、嘘と小百合さんの尻は突かないつもりです。。。 (モナリザの微笑)
そのような下卑た笑いを浮かべてないで 何が言いたいのかズバリ!と言ってくださいなァ~。。。
浅間山と軽井沢が出てきたら、もう次の記事しか思い浮かびません。。。
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■『餃子とロマン』
どうして急に“餃子とロマン”なのですか?
ちょっと次の検索結果を見てください。
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■『拡大する』
■『現時点での検索結果』
「浅間山がくっきり 軽井沢 小百合さん」と入れてGOOGLEで検索したのですよ。。。 赤枠で囲んだタイトルに注目してください。。。
あらっ。。。 『餃子とロマン』ですわねぇ~。。。
そうですよ。。。 小百合さんは、すっかり忘れてしまったのですねぇ~。。。
もうずいぶん前のお話ですわァ~。。。
そう言わないで思い出してくださいよう。。。
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デンマンさんは餃子が好物なのでござ~♪~ますか?
好きですね。でも、バンクーバーでは、ほとんど餃子を食べないのですよう。
どうしてでござ~♪~ますか? チャイナタウンへ行けば安くておいしい餃子をたくさん食べる事ができるのでしょう?
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そのとおりですよう。でもねぇ、バンクーバーに居ると不思議に餃子を食べたいと思うことがない。
。。。んで、日本へやって来ると餃子が食べたくなるのでござ~♪~ますか?
そうなのですよう。もともと餃子は中国が本場なのだろうけれど、僕が初めて餃子を食べたのは日本ですからね。多分、そういう無意識が働いて日本に帰省すると無性に餃子が懐かしくなるのかもしれません。
。。。んで、軽井沢の餃子はどうでござ~♪~ました?
あのねぇ~、不思議なのは四川料理店で食べた餃子は一皿680円でした。館林へ行ったときに ガスト(GUST) で小百合さんと一緒に食べは餃子は一皿260円ほどでした。
それで、お味の方はどうだったのでござ~♪~ますか?
どちらもうまいのですよう。つまり、味はほとんど変わらないのですよう。要するに、軽井沢で食べた餃子には“軽井沢”と言う場所代が含まれていると、しみじみと感じさせられましたよう。うしししし。。。
。。。んで、何が餃子のロマンなのでござ~♪~ますか?
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あのねぇ、館林のつつじヶ丘公園で白鳥を見たあとで小百合さんと館林のガストへ行ったのですよう。メニューを見たら、うまそうな餃子の写真が載っている。もう衝動的に餃子を注文しましたよう。
小百合さんは。。。?
当時、中国製の毒入り餃子がニュースになっていたせいか、小百合さんは餃子を全く食べませんでしたよう。
。。。んで、お飲み物は。。。?
僕はコーヒーです。小百合さんはチーズケーキとコーヒーでした。
デンマンさんは餃子とコーヒーでござ~♪~ますか?
そうですよう。そういう組み合わせは見たことがないと小百合さんは言ってましたよう。ウへへへへ。。。。
。。。んで、何がロマンなのでござ~♪~ますか?
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だから、小百合さんと恋人同士のようにテーブルについて、本当に久しぶりに餃子を食べたのですよう。愛する人を目の前にして餃子を食べる。その時、これ以上のロマンチックな設定はないだろうと思ったほどですよう。うしししし。。。
デンマンさんのロマンは260円の餃子でござ~♪~ますか?
そうですよう。
小百合さんは子供の頃からの聖地に別荘でござ~♪~ますよね?
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あのねぇ~、260円の餃子であろうが、2億6千万円の別荘であろうが、ロマンに値段の差はないのですよう。 幸せをじっくりと自分のモノとして味わうこと。。。 それがロマンの醍醐味ですよう。 うしししし。。。
『餃子とロマン』より
(2009年2月6日)
デンマンさん。。。 私が購入した別荘は 2億6千万円もしませんでしたわ。。。
あのねぇ~、たとえですよ。。。 たとえばの話です。。。。つまり、ガスト(GUST)で食べた餃子が 260円だった。 軽井沢の別荘が 260,000,000円とすると、面白い比較になるわけですよ。。。 でも、問題はお金じゃないということです。。。 要するに、260円の餃子でも 小百合さんと一緒に食べると、十分に幸せをかみ締めることができるという話ですよ。。。 (モナリザの微笑)
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(すぐ下のページへ続く)