神の手は力ある働きをする。

 主の右の手は高く上げられ、
 主の右の手は力ある働きをする。

(詩篇118編16節より)

なぜ、人はガンになるのか。-【5】-(抗がん剤編3)

2017年11月13日 | キリスト教


 さて、本の引用文ばかりが多くて恐縮なのですが(汗)、今回は「抗がん剤編(3)」として、済陽高穂(わたよう・たかほ)先生の本より、済陽先生の治療法について抜粋させていただきたいと思いますm(_ _)m


 >>食欲と体力を落とさない抗ガン剤の投与量を探り当てる

 ここで名言しておきたいのは、ガンの「三大療法」と「食事療法」は、決して対立するものでも二者択一でもないということです。

 ガンの食事療法というと、「食事だけで治す」「手術や抗ガン剤は拒否する」と極端なとらえ方をする人たちもいますが、これは賢明な方法とはいえません。それどころか、一つ間違うと、大変危険な方法です。

 もちろん、世の中にはさまざまな考え方や治療方針があるのは当然で、とやかくいうべきことではありません。しかし、情報の偏りや思い込みから、治療のタイミングを逸することはさけなければなりません。

 私の場合は、必要な手術や抗ガン剤、放射線療法、そのほかの有効な医学的治療を検討したり実施したりしたうえで、同時にガンの食事療法を行っています。

 具体的な治療方針としては、進行ガンの場合、まずは手術で病巣を取り除きます。ガンは代謝異常による全身病であって、目に見えるガンを切除しても、また別のところにできる可能性があります。しかし、そうであっても、今目に見えるガン細胞は、可能な限り切除してから、落ち着いて次の対策を講じるのが最もよいやり方だと考えています。

 術後は、多くの場合、最低限の抗ガン剤と放射線療法を行います。抗ガン剤は、通常なら四錠用いるところを二錠にするなど、患者さんの食欲や体力を落とさず、効果が得られるような量を、探り当てながら使っています。

 医薬品メーカーの情報担当者(MR)は、「先生、そんな量では効きませんよ」というのですが、「いや、このほうが効くんだ」といって少なめに使います。ガイドラインで定めている投与量では、免疫力がすぐに落ちてしまう場合があるので、学会でも50~60%の投与量での使用を認めてもらっています。

 使用量が少なめであっても、抗ガン剤の副作用で食欲が落ちることがあります。そんなときは、食材を工夫して、ヨーグルトや乳酸菌で腸内細菌のバランスを改善するとか、朝、フレッシュジュースを飲ませるとか、いろいろな指導をして食欲を出すようにしています。キノコのエキスやハチミツなどもすすめます。

 抗ガン剤で胃腸が弱ってヘトヘトになってからでは、なかなか回復しないので、そうなる前に点滴で栄養分を送り込むなど、右のような対策をケースバイケースて指導し、食欲を落とさず体力を維持しながらの抗ガン剤投与を心がけています。


 >>抗ガン剤投与の目安になる白血球とリンパ球のレベル

 免疫力を維持するのに最も大切なのは、口からとる食品なので、抗ガン剤によって食欲を落とすわけにはいきません。抗ガン剤の投与によって、食欲や体力が犠牲になりそうなときは、体力の維持を優先し、抗ガン剤の投与をひとまず休止します。

 その判断の目安として役立つのが、患者さんの血液中の白血球とリンパ球のレベル(濃度)です。

 血液中の白血球数と、白血球の一種であるリンパ球のレベルは、その人の免疫力の強さをよく反映します。今までの経験から、これらのレベルが一定以上であれば、抗ガン剤を投与したとき、副作用を少なく抑えてガンに効かせることができるとわかっています。

 その目安となる数字は、次のとおりです。


・白血球=血液1立方ミリメートル3000~4000個以上。

・リンパ球=血液1立法ミリメートル1000個以上。


 定期的に検査して、白血球・リンパ球が右の数値より上なら、原則として抗ガン剤が使えます。この数値より下がらない範囲なら、継続的に抗ガン剤を投与しても、患者さんの体力と免疫力を維持しつつ、ガン細胞を抑えることができるのです。

 白血球とリンパ球が右の数値以下のときには、無理に抗ガン剤を使うと、「病気は治ったが、副作用や肺炎で患者さんは亡くなった」となりかねません。そこで、抗ガン剤は使わず、可能なら放射線療法を用います。あるいは、免疫を高める薬を使うとともに、食事指導で体力をつけ、白血球とリンパ球がふえるように工夫します。

 なお、白血球とリンパ球がじゅうぶんにあれば「継続的に抗ガン剤が使える」と述べましたが、一般に抗ガン剤を連続投与すると、数ヵ月をピークとして、以降は耐性(体に一種の『慣れ』が起こること)ができ、抗ガン剤に抵抗するガン細胞がふえて効かなくなることが多いのです。したがって、大きな意味では、連続投与といっても一時的な(せいぜい半年程度の)効果しかねらえません。本当の継続的な治療は、やはり食事を改善し、体の栄養状態や代謝を改善することにあります。しかし、それまでのガン細胞とのせめぎ合いを有利に運ぶには、上手に使えば抗ガン剤が非常に役立ちます。

 自動車事故が起こるから、自動車をなくそうとか使わないようにしようというのは暴論で、事故が起こらない使い方を考えるべきでしょう。それと同じで、抗ガン剤も、上手に活用すれば、ガンを克服する大きな力になります。極端な考え方に走らず、有効なことはなんでもとり入れながら、免疫力を高めるという目標を見すえて、着実に進むこと。それがガンの治療で大切なことだと思います。

(『今あるガンが消えていく食事~進行ガンでも有効率66.3%の奇跡~』済陽高穂先生著/マキノ出版より)


 ……このあたりとか、自分でも読んでてびっくりしました

 いえ、これもまた担当になったお医者さんの「がんに対する考え方」や「治療の経験」におおいに左右されるところで、普通はやっぱり、「がん治療のマニュアル」通りに沿って患者さんを治療するとは思うんですよね(^^;)

 でも「マニュアル通りの治療」を行ってしまうと、むしろそのほうが効果が上がらない(患者さんの免疫力が落ちてしまい、そちらのほうが危険になってしまう)……ではどうするか?という部分で、済陽先生は食事療法ということに行き着かれたのかなと思います

 あの~、これもすんごく前に見たテレビで……「抗がん剤治療の神」的なお医者さんが紹介されてた番組があった気がします。その時わたし、この先生の名前も覚えておこうと思って忘れてしまったっていうのがなんなんですけど(汗)、確か、指定通りの抗がん剤治療を行うと死屍累々とがん患者の死者ばかりが折り重なっていくことになる、でもその部分の「加減の見極め」というのでしょうか。そのあたりを見るのが絶妙に巧い先生だといったような紹介だったように記憶してます。

「がんの治療」というのは、そうした恐ろしいばかりの数のがんによる死者の方から得たデータを元に少しずつ少しずつ進歩していくしかないという側面があると思うのですが、他の病気と比べてもその犠牲者の数というのが膨大で、その多くの犠牲があるほどに今「がん治療」は目覚しく進化しているか――といえば、全然そう見えない、そう言えないところが「がん」という病気の複雑な難しさなのではないでしょうか

 ではでは、次回はこの「がん」という病いを撲滅することが出来ないのは何故か、その部分について再び立花隆先生著の「がん 生と死の謎に挑む」より、文章を引用させていただきたいと思いますm(_ _)m

 それではまた~!!





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