読む日々

テーマばらばらの読書日記

実朝の首

2013-12-07 | 
葉室麟「実朝の首」


実の甥に暗殺された源実朝。その首はとうとう後世まで行方不明で、秦野市の地に納められているという伝説があり、その伝説を採用する形で、そこへ至るところストーリーを歴史と辻褄を見事に合わせた物語。

実在の人物の死去の年齢や場所は変えられないのだけど、そのなかで歴史上の人物の人物像をしっかり造り、その像に従って人物を動かし、ある意味ハッピーエンドに仕立ててあります。
素晴らしいなぁ。

北条政子の凄さとか、後鳥羽上皇の腹黒さとか、伝承の、イメージに沿った設定が多いようで、違和感なく入り込めました。

満足度90