読む日々

テーマばらばらの読書日記

一十郎とお蘭さま

2013-12-14 | 
南条範夫「一十郎とお蘭さま」


作者 だいぶまえに亡くなったよね~と思いながら、久々に読んでみたくて借りてみました。なんと90才の時の作品だそうです。

で、読んでみてびっくり。新潟の村松藩が舞台でした。出てくるお寺とか、通ったことのある道沿いにあったよね、とか、山も言ったことのある山だったりして、その辺りとても楽しめました。

幕末の動乱期を、主君の側室を守りながら乗りきり、維新の混乱で崇め奉る側室は伊藤博文やら渋沢栄一やら、板垣、慶喜やら、そうそうたる人物の慰み者になり生きる側室と、明治も大分経ってから故郷で再会、とうとう結ばれます。が、彼女にとり一十郎はあくまでも忠義の家臣なんです。愛する三条実美の息子から連絡をもらい東京へすっ飛んでいき、また捨てられて戻ってきて最後は一十郎に看取られて亡くなります。

なんだか虚しい物語でした。一応史実に基づいているみたい。

おもしろかったですけどね。

満足度80