ハブ ア ナイス doi!

いつまで続くのかコロナとの戦い。
全て解放されて、もっと、もっと
心から楽しまないとねえ。

皆生劇場 ラン編

2008年07月24日 23時04分04秒 | トライアスロン

レベルの高低は別にして
自分なりによくがんばったと、
大山は微笑んでくれたが




果たして境港の大地は
doironを歓迎してくれたのか?
灼熱の中で、
doironの心は溶けなかったのか

皆生劇場 ラン編です。

バイクパートで体力を、
最後の一滴まで使い果たした感の中でランスタート。

余力はすでにない

日焼けと汗にまみれた体の中で、
エネルギーを
作り出していかなければならない。
いくらなんでも、
体内のTCAサイクルまでは破壊されていまい。

脂肪をどんどん送り込んでエネルギーにしてやる。
こんな時のために
腹回りに脂肪を溜め込んであるのだから
これを今使わないといつ使うねんてなもんだ。

分解された脂肪は
脂肪酸とグリセリンになり、
脂肪酸はほぼダイレクトに
TCAサイクルに、
グリセリンは乳酸とならないように
制御しながら
これもエネルギーにしてやる。

(自分で制御できるものではないが、
強い気持ちが作用するのはたしかだと思う)

スタートして5分。
宿の前では歩道に大の字にひっくり返るほど
見た目はフラフラであったが、
このときすでに
doironの
エナジー再生工場は動き始めていたのである。

温泉街の交差点で
応援の一行に遭遇したときも、
ゆーとが何かを
差し出してくれているのはわかったが、
意識は朦朧で
口にものをいれる力はなかったし、
あの時は
胃袋さえ休めてあげたかったんよ。
ゆーと、ありがとう。
あの時気持ちは十分貰ったよ。

よたよたと5キロくらいを歩いたころからだ。
doironのpowerインジケーターが
徐々に上がり始めたのは。

最初のエイドステーションでコーラを注ぐ。

意識はかなりはっきりしてきたし、
過去10回の経験で
コースは体が覚えている。
もうすぐ大きな交差点、
そして歩道橋。
見慣れた道を一歩ずつ進んでいく。

昨年の応援ポイントを通過しながら、
苦闘はしているものの
足の故障で参加できなかった
去年のことを思えば、
幸せなもんやと思ったね。

あれから一年。

いろいろあったが、
体調が戻り始めた春頃から、
すべてをふっきって
この皆生をめざして
自分なりにがむしゃらにやってきた。

特に6月は
この数年で
もっとも充実した日々をすごしたよ。

その甲斐あって、
ここでこうして走れているんだと思えば、
苦しさも薄らぐってなもんやね。

そのあたりより
前から次々に知り合い達が帰ってくる。

はまちゃん、

てるみちゃん、

やぶちゃん、

ふくちゃん、

いまちゃん、

某さん、

S村クン、

ひげママ、・・・

あれっ?
かいさんは?
T蟹は?

エイドですれ違ってわからんかったんやろなあ、
と思いながら、
昨年から変更となった境港のエイドで
ひげパパに会うと、
T蟹が元気に走っていたこと
(そういえばすれ違いざまに
肩をたたいていった選手がいたが
あれがT蟹だったことをあとで知った)
と、
かいさんのリタイアを教えてくれた。
かいさん
さぞかし無念だったろうな。
でもかいさんの場合は
いつでも完走できる中でのリタイアだ。
自分のように、
これを落としたら
二度と拾えないような後ろ向きではなく、
次につながる
前向きのリタイアに
かいさんならきっとできるだろう。
次に期待やな。

リタイア宣言し、
座り込んでるひげパパに、
まだまだいけるから
一緒に行きましょうと誘ったが
一度切れた気持ちは
元に戻らなかったようだ。
手をとって引っ張ってやればよかったかな。

そんな状態だから
ここで自分がやめたら、
ルネ全滅だ。
これはなんとしても
完走せねばと気合を入れなおして、
出発した。

折り返しまで要した時間は
ちょうど

3時間。

残るは3時間半だ。

信号待ちをしていると、
回りの選手が話しかけてくる。

「間に合いますかねえ」

と女性が聞いてきた。
ひょっとしたら、
スイムの折り返しで
同じ質問をした人かもしれないなと、
今になって思っているのだが・・。

「あと、半分走れば完璧間に合いますよ」

とここでも自分に言い聞かすように答えた。

うまくできているもので、
終盤の選手の疲れがピークを迎える頃には、
日が落ちて、
少し涼しくなり始める。

来た道を、
テクテク走り、歩き、
弓ヶ浜に差し掛かった頃に
ようやく完走を確信したね。

それにしても
スイム終盤で
完走を確信していた数年前の頃とは
隔世の感がありますな。

ラストのエイド近くで
応援のくろうとクンと遭遇。

エイドで「何か要りますかあ」と聞かれて

「トンカツ定食」

と叫んでいるところを写真に撮ってもらった。
ホントに出てこなくてよかった。ホッ
そしていよいよラスト1キロ。

競技場から名物アナの
聞きなれたあの声、あのセリフの

「お帰りなさーい

が聞こえてきた。
まばゆい競技場に入ると、
仲間たちの

doiro~n

を呼ぶ声も聞こえてくる。
お約束のスキップで
喜びを表現。

精一杯でした。

花束までいただいて、
横断幕まで掲げていただいて、
全員で一緒にゴールもしていただいて、
本当に感激しました。

辛い辛いレース、
途中から一瞬たりとも気を抜けない
厳しいレースだっただけに、
喜びもひとしおです。

今回のゴールを
doironは一生忘れないでしょう。

体調を崩してから2年間、
ずっと夢見ていたゴールですからね。

この日一日
戦っただけじゃないんです。
ずーっと、戦ってきた日々の
延長上にやっとたどりついたゴールでした。
あきらめないでやってきたことに、
神様がくれたごほうびのように思います。

おかげさまで
doironは
ここから、また次のゴールを目指していける
勇気をもつことができました。

応援の仲間がいなければ
絶対にゴールできなかったと断言できます。
皆生にはこれなかったけど
応援してくれている人たちも含め、
本当にみなさんありがとうございました。
えっ?ゴール写真?
年賀状に使いたいので
未公開とします~
以上、2008皆生ランパートの
真実です~

次回、皆生劇場 大団円編に続く~